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ジロ・デ・イタリア2016 第12ステージグライペルがスプリントで完勝 首位のマリアローザはユンゲルスが堅守

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 ジロ・デ・イタリア第12ステージが5月19日、ノアーレからビビオーネまでの168kmで争われ、アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)が他を寄せ付けないチーム力を駆使し、スプリントで優勝を飾った。グライペルは今大会3勝目となる。総合首位のマリアローザはボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、エティックス・クイックステップ)が堅守し、山本元喜(日本、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)は179位でフィニッシュしている。

大会3勝目を飾ったアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) Photo: Yuzuru SUNADA大会3勝目を飾ったアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) Photo: Yuzuru SUNADA

スタートアタックを試みた山本

 第12ステージは本格的な山岳に入る前の最後の平坦コース。ゴール前は周回コースを2周してフィニッシュするレイアウトで、幅が狭く、コーナーが連続するテクニカルな設定となった。

逃げるダニエル・オス(イタリア、BMCレーシングチーム)とミルコ・マエストリ(イタリア、バルディアーニ・CSF) Photo: Yuzuru SUNADA逃げるダニエル・オス(イタリア、BMCレーシングチーム)とミルコ・マエストリ(イタリア、バルディアーニ・CSF) Photo: Yuzuru SUNADA

 雨が降るノアーレの街をスタートした集団から“スタートアタック”を試みた山本だったが逃げを決めることはできない。結果的にダニエル・オス(イタリア、BMCレーシングチーム)とミルコ・マエストリ(イタリア、バルディアーニ・CSF)の2人が先行し、レースをリードした。

 メーン集団と逃げグループは最大でも3分ほどで、大きなタイム差が開くことなく推移した。オスとマエストリは途中に設定されたスプリントポイントを争うことなく、可能な限りの逃げを試みた。集団内では雨と寒さを防ぐため、アシストの選手がせわしなく雨具を持ち運ぶ姿が多く見られる。

スタートアタックを試みるなど、序盤に積極的な動きを見せた山本元喜(日本、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) Photo: Yuzuru SUNADAスタートアタックを試みるなど、序盤に積極的な動きを見せた山本元喜(日本、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) Photo: Yuzuru SUNADA

 メーン集団はゴールまで40km地点に差し掛かるとペースアップを開始。同じ頃、オスとマエストリも速度を上げた。メーン集団ではテクニカルで狭い周回に入る前に主導権を握りたいチームが前方へと集結し、位置取り争いを展開。スプリント勝利を狙うロット・ソウダルや、マリアローザを擁するエティックス・クイックステップが集団を牽引した。

盤石の布陣だったロット・ソウダル

 レース終盤、主催者が“ラスト2周回のラインを通過した時点のタイムが差が総合成績に反映される”と発表。危険度が高い周回コースで総合成績争いが起こさないための特別措置で、総合上位選手の落車リスクが大幅に減らされた。

強力に集団を牽引したロット・ソウダルトレイン Photo: Yuzuru SUNADA強力に集団を牽引したロット・ソウダルトレイン Photo: Yuzuru SUNADA

 残り20kmを切るとメーン集団は逃げていた2人を吸収。雨が止み、ドライコンディションの周回コースに入るとラースユティング・バク(デンマーク、ロット・ソウダル)やアダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ソウダル)が牽引するロット・ソウダルのトレインがグライペルのスプリントへ向け盤石の態勢を築いた。他チームは前に出ることは無く、グライペルの後方で番手争いをするにとどまった。

ミルコ・マエストリ(イタリア、バルディアーニ・CSF) Photo: Yuzuru SUNADAミルコ・マエストリ(イタリア、バルディアーニ・CSF) Photo: Yuzuru SUNADA
集団を走るボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、エティックス・クイックステップ) Photo: Yuzuru SUNADA集団を走るボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、エティックス・クイックステップ) Photo: Yuzuru SUNADA

並ばせることなく勝利

 ラスト250mのコーナーで最後のアシストを使い切ったグライペルがゴールへ向けスプリントを開始した。番手を取ったカレブ・イーウェン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)が勢いをつけて右サイドからグライペルを抜きにかかるも、隙間を与えられず失速。チーム力とスプリント力を組み合わせた完全な勝利でグライペルがステージを制した。グライペルはゴール後に「チームが常に強力だった。リードアウトのタイミングも完璧。とてもハッピーだ」とコメントしている。

マリアローザをキープしたボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、エティックス・クイックステップ) Photo: Yuzuru SUNADAマリアローザをキープしたボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、エティックス・クイックステップ) Photo: Yuzuru SUNADA

第12ステージ結果
1 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) 4時間16分00秒
2 カレブ・イーウェン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +0秒
3 ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック・セガフレード) +0秒
4 サーシャ・モドロ(イタリア、ランプレ・メリダ) +0秒
5 アレクサンドル・ポルセフ(ロシア、チーム カチューシャ) +0秒
6 モレノ・ホフラント(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ) +0秒
7 イヴァン・サヴィツキー(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ) +0秒
8 ハインリッヒ・ハウスラー(オーストラリア、イアム サイクリング) +0秒
9 リック・ツァベル(ドイツ、BMCレーシングチーム) +0秒
10 ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バルディアーニ・CSF) +0秒
179 山本元喜(日本、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +4分14秒

個人総合(マリアローザ)
1 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、エティックス・クイックステップ) 49時間32分20秒
2 アンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター チーム) +24秒
3 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +1分7秒
4 スティーフェン・クルイシュウィック(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ) +1分7秒
5 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) +1分9秒
6 ラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ) +2分1秒
7 イルヌール・ザカリン(ロシア、チーム カチューシャ) +2分25秒
8 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +2分43秒
9 ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、エティックス・クイックステップ) +2分45秒
10 ディエーゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) +2分47秒
173 山本元喜(日本、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +1時間57分28秒

ポイント賞(マリアロッサ)
1 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) 169pts
2 ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック・セガフレード) 138pts
3 アルノー・デマール(フランス、エフデジ) 111pts

山岳賞(マリアアッズーラ)
1 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 56pts
2 ジューリオ・チッコーネ(イタリア、バルディアーニ・CSF) 27pts
3 ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ソウダル) 25pts

新人賞(マリアビアンカ)
1 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、エティックス・クイックステップ) 49時間32分20秒
2 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール プロサイクリングチーム) +5分9秒
3 セバスティアン・エナオ(コロンビア、チーム スカイ) +13分31秒

チーム総合
1 モビスター チーム 148時間42分1秒
2 エティックス・クイックステップ +2分7秒
3 アスタナ プロチーム +5分52秒

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