東海地方のシリーズ戦ロードレースニールプライドのヴァラドが10人のスプリント勝負を制する キナンAACAカップ第5戦

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 東海地方のロードレースシリーズ「KINAN COUPE DE AACA」(キナンAACAカップ)の第5戦が5月15日、岐阜県海津市の国営木曽三川公園・長良川サービスセンター前特設コースで開催され、メーンの1-1クラスではジェゾン・ヴァラド(ニールプライド・ナンシンスバルサイクリングチーム)が10選手による優勝争いを制し、4月に行われた第4戦第3ステージに続く勝利を挙げた。全戦のポイントで争うシリーズ総合順位では、キナンサイクリングチームの野中竜馬が首位に立っている。

上り基調のスプリントを制したジェゾン・ヴァラド(右)。野中竜馬は追い込んだものの、あと一歩届かず2位 Photo: Syunsuke FUKUMITSU上り基調のスプリントを制したジェゾン・ヴァラド(右)。野中竜馬は追い込んだものの、あと一歩届かず2位 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

国内トップチームも出場

スタートを待つ1-1クラス出走のライダーたち Photo: Syunsuke FUKUMITSUスタートを待つ1-1クラス出走のライダーたち Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 今シーズンのシリーズ開幕以来、連続してレース会場となっている長良川沿いのコースは、時期によって風向きが大きく変わることから、レース経験の豊富な選手たちでも対応に苦慮するところ。この日は第4戦までとは異なり、南向きの風。おおよそ南北に往復するレイアウトのコースは、往路が追い風で、復路が強い向かい風となった。

 ホストチームであるキナンサイクリングチームは、UCIアジアツアー出場のためインドネシア遠征組と、国内組とに分かれて活動中。今回は阿曽光佑、野中竜馬、中西重智が参戦した。

 また、愛三工業レーシングチーム、シエルヴォ奈良ミヤタ-メリダレーシングチーム、 那須ブラーゼンなど、国内トップチームからも選手がスタートラインについた。

4選手が先行 追走集団が合流

逃げる4選手。右から中根英登、中西重智、中島康晴、小渡健悟 Photo: Syunsuke FUKUMITSU逃げる4選手。右から中根英登、中西重智、中島康晴、小渡健悟 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 2周回目に形成された逃げグループは、レースが半分を過ぎるところまでリードを続けた。 メンバーはキナンの中西を筆頭に、愛三工業レーシングチームの中島康晴、中根英登、シエルヴォ奈良ミヤタ-メリダレーシングチームの小渡健悟が加わり、快調に飛ばす。

 続く大きな動きは11周回目。長良川名物のZコーナーと強い追い風を利用して、ペースアップした10人がメーン集団から抜け出す。メンバーは愛三4人、ニールプライド3人、那須ブラーゼン、シエルヴォ、キナンがそれぞれ1人。キナンは野中が入り、阿曽光佑は後方集団に待機となる。

長良川名物の「Zコーナー」をクリアする選手たち。レース後半の仕掛けどころにもなる Photo: Syunsuke FUKUMITSU長良川名物の「Zコーナー」をクリアする選手たち。レース後半の仕掛けどころにもなる Photo: Syunsuke FUKUMITSU
長良川沿いのコースは風との闘いでもある Photo: Syunsuke FUKUMITSU長良川沿いのコースは風との闘いでもある Photo: Syunsuke FUKUMITSU
後半に入り先頭集団は14人となる Photo: Syunsuke FUKUMITSU後半に入り先頭集団は14人となる Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 やがて10人は逃げていた4人に合流。出場6人全員が加わった愛三工業をはじめ、各選手が先頭交代のローテーションを繰り返し、後続との差を大きく広げた。後方のグループとは1分以上の差となり、先頭14人の中から優勝者が出ることが濃厚な状況となった。

 徐々に人数を減らし10人となった先頭集団は、17周回目で5選手が一時リードしたものの決定打には至らず後続が合流。アタックも散発したが、いずれも厳しいチェックにあい失敗。集団はひとかたまりのままラスト1周の鐘を聞いた。

終盤に入り抜け出した5選手 Photo: Syunsuke FUKUMITSU終盤に入り抜け出した5選手 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
優勝争いを展開する10選手 Photo: Syunsuke FUKUMITSU優勝争いを展開する10選手 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

ヴァラドがスプリントを制し2連勝

スプリントフィニッシュに向け、激しいポジション争い Photo: Syunsuke FUKUMITSUスプリントフィニッシュに向け、激しいポジション争い Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 各選手がスプリント勝負を意識して、激しい位置取り争いを繰り広げる。そして、最終コーナ ーを前にフィニッシュ目がけて加速を開始した。

 ここで力強いスプリントを見せたのは、最終コーナーを3番手で抜けたヴァラド。前を行く選手たちをかわすと、上り基調のスプリントで他選手の追随を許さずトップでフィニッシュ。野中が最後の最後で追い込んだものの、あと一歩届かず2位だった。

 野中は優勝こそ逃したものの、優勝した第3戦、ステージレース形式で総合優勝した第4戦と合わせ、獲得ポイントでシリーズ総合順位でトップに立った。第6戦からはリーダージャージを着用する。

 5月下旬以降、ツアー・オブ・ジャパン、ツール・ド・熊野、全日本選手権など、ビッグレースが続くことを見据えて、トレーニングとして参戦した選手やチームが多かった今回。ハイレベルな戦いが繰り広げられ、会場は大きな盛り上がりを見せた。

第4戦第3ステージに続くシリーズ2勝目を挙げたジェゾン・ヴァラド Photo: Syunsuke FUKUMITSU第4戦第3ステージに続くシリーズ2勝目を挙げたジェゾン・ヴァラド Photo: Syunsuke FUKUMITSU
周回賞1回目(10周回目終了時)で1位通過した中根英登(愛三工業レーシングチーム) Photo: Syunsuke FUKUMITSU周回賞1回目(10周回目終了時)で1位通過した中根英登(愛三工業レーシングチーム) Photo: Syunsuke FUKUMITSU
周回賞2回目(18周回目終了時)で1位通過した下島将輝(那須ブラーゼン) Photo: Syunsuke FUKUMITSU周回賞2回目(18周回目終了時)で1位通過した下島将輝(那須ブラーゼン) Photo: Syunsuke FUKUMITSU
シリーズ総合首位に立ち、リーダージャージに袖を通した野中竜馬 Photo: Syunsuke FUKUMITSUシリーズ総合首位に立ち、リーダージャージに袖を通した野中竜馬 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

2016 KINAN COUPE DE AACA第5戦1-1クラス(102km、5.1km×20周回)結果
1 ジェゾン・ヴァラド(ニールプライド・ナンシンスバルサイクリングチーム)
2 野中竜馬(キナンサイクリングチーム)
3 福田真平(愛三工業レーシングチーム)
4 下島将輝(那須ブラーゼン)
5 中根英登(愛三工業レーシングチーム)

2016 COUPE DE AACA ポイントランキング(第5戦終了時)
1 野中竜馬(キナンサイクリングチーム) 976pts
2 ジェゾン・ヴァラド(ニールプライド・ナンシンスバルサイクリングチーム) 640pts
3 中村龍太郎(スネルシクロクロスチーム) 512pts
3 山本雅道(シエルヴォ奈良ミヤタ-メリダレーシングチーム) 512pts

大好評のレーススキルアップ講座

キナンサイクリングチームの選手たちが講師を務めるレーススキルアップ講座は毎回大好評だ Photo: Syunsuke FUKUMITSUキナンサイクリングチームの選手たちが講師を務めるレーススキルアップ講座は毎回大好評だ Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 「KINAN COUPE DE AACA」では毎回、レーススキルアップ講座を実施している。講師はキナンサイクリングチームの選手たちが務め、レース中に重要な先頭交代のローテーションや、集団走行のスキルを身に着けることを目的としている。

 第5戦の会場で行われた講座は、ディスカッション形式で参加者からの質問に選手たちが答える形で行われた。レースでの走りはもとより、普段の食事や睡眠時間など、生活面に関する疑問も寄せられ、選手たちは自身の経験や持論を踏まえながら回答した。ときおり冗談を織り交ぜつつ、終始和やかな雰囲気の中でやり取りが続いた。

レーススキルアップ講座参加ライダーとキナンサイクリングチームの選手たちとで記念撮影 Photo: Syunsuke FUKUMITSUレーススキルアップ講座参加ライダーとキナンサイクリングチームの選手たちとで記念撮影 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 愛知県豊田市からレースに参加した吉村さんは、「レース経験が浅いので、ローテーションでの走り方や先頭交代のタイミングが知りたかった。プロ選手から分かりやすく教えてもらうことができて満足している」と笑顔。今回はレースを終えてからの講座出席だったこともあり、次戦以降の走りにつなげるつもりだ。

 この講座は選手と一緒に走りながら、重要なポイントを確認することができるのも魅力。 今回は質疑応答のみだったが、次回以降は走行しながらのスキルアップを目指す機会も設けられる予定だ。講座参加は無料、詳細についてはシリーズ公式Webサイトにて案内があるので、そちらをご覧いただきたい。

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