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ジロ2016 チームNIPPOの挑戦<第9ステージ>選手には強靭な内臓も必要 ジロで走り続ける山本元喜の1日の食事メニュー

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 自身初めてのジロ・デ・イタリアに出場している山本元喜(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)は、第9ステージを終え2度目の休息日を迎えた。今回は山岳やタイムトライアルなどのレースを振り返るとともに、第7ステージが行われた5月14日の、1日の食事を紹介します。「朝起きてから夜寝るまで、いろいろなものを食べ続ける」ことも選手の仕事です。

休息日に近くのサンジミニャーノまで軽くライド。エドワルド・グロスと記念撮影 ©NIPPO Vini Fantini休息日に近くのサンジミニャーノまで軽くライド。エドワルド・グロスと記念撮影 ©NIPPO Vini Fantini

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楽そうに見えても油断できない

休息日は世界遺産のサンジミニャーノまで往復30kmのイージーライド ©NIPPO Vini Fantini休息日は世界遺産のサンジミニャーノまで往復30kmのイージーライド ©NIPPO Vini Fantini

 イタリアに入って早くも6日が経過し、無事に2度目の休息日を迎えることができました。前回はイタリアでの最初の3日間をお伝えしましたが、それ以降もハードなレースを送ることになりました。

 第7ステージではクネゴの山岳リーダージャージを守るために、20km地点にある山岳ポイントをチーム全員で協力して狙って行きました。結果はクネゴが5位通過し、前日まで2位だった選手に1点差で逆転されリーダージャージを手放すことになりました。集団はその山岳で分断され、60km地点で再び1つにまとまるまでは横風と雨の中をかなりのハイペースで進むことになりました。

スタート地点のホスピタリティエリアで、ダミアーノ・クネゴと一緒に新聞を見る ©NIPPO Vini Fantiniスタート地点のホスピタリティエリアで、ダミアーノ・クネゴと一緒に新聞を見る ©NIPPO Vini Fantini
レース前に真剣にコースプロフィールを確認 ©NIPPO Vini Fantiniレース前に真剣にコースプロフィールを確認 ©NIPPO Vini Fantini

 第8ステージは比較的フラットに見えるコースマップで、自分はスタート直後に逃げに乗ろうとアタックを仕掛けましたが、逃げを決めることができず。9.4kmから始まる上りで集団のペースが上がって、前日と同様にバラバラになり、雨が降るなかを再びハイペースで追いかけるという展開になりました。

 追いついた後も逃げに有力選手が入っていたため終始ハイペースでレースが進む過酷な1日となりました。

 コースマップが楽そうに見えてもどこで苦しいポイントが待っているかわからない、常に油断できない、油断すると生き残れない、という過酷さを改めて感じさせられました。

第8ステージ、未舗装路の山岳を上る ©NIPPO Vini Fantini第8ステージ、未舗装路の山岳を上る ©NIPPO Vini Fantini

 第9ステージは個人タイムトライアルでした。自分のベストで走ろうとスタートしたタイムトライアルでしたが、3日前から毎日雨と寒さの中でレースをしていたことにより体調がイマイチ優れず、力を出し切れずに終わってしまいました。

 打ち切りにはならず10日目以降も走れることが確定したので、体調を整えて万全の状態で挑めるようにしたいと思います。

個人タイムトライアルのスタート前、グレガ・ボーレとなにやら話し込む ©NIPPO Vini Fantini個人タイムトライアルのスタート前、グレガ・ボーレとなにやら話し込む ©NIPPO Vini Fantini
第9ステージの個人タイムトライアルを控えた山本元喜 ©NIPPO Vini Fantini第9ステージの個人タイムトライアルを控えた山本元喜 ©NIPPO Vini Fantini
第9ステージの個人タイムトライアルを131位で終えた山本元喜 ©NIPPO Vini Fantini第9ステージの個人タイムトライアルを131位で終えた山本元喜 ©NIPPO Vini Fantini

元王者の助言は「野菜なんか食べるな」

 レースの話はここまでにして、今回はレース期間中の食事について触れたいと思います。211kmを走った7日目の食事を紹介します。

 朝食はクロワッサン、生ハム、ヨーグルト、クロスタータ(タルト)、そしてライスにオリーブオイルとチーズをかけて食べます。

 レース中には、下の写真に写っているバーやジェルを全て食べます。銀色の紙に包まれているものはライスケーキと呼ばれる補給食で、お米にドライフルーツやシナモン、砂糖を混ぜ込んであります。ライスケーキだけで9つ食べました。

クロワッサン、生ハム、ヨーグルト、クロスタータ(タルト) Photo: Genki YAMAMOTOクロワッサン、生ハム、ヨーグルト、クロスタータ(タルト) Photo: Genki YAMAMOTO
ライス。オリーブオイルとチーズをかけて食べる Photo: Genki YAMAMOTOライス。オリーブオイルとチーズをかけて食べる Photo: Genki YAMAMOTO
バーやジェル、ライスケーキ Photo: Genki YAMAMOTOバーやジェル、ライスケーキ Photo: Genki YAMAMOTO

 レース後にはビスケットを20枚食べました。そして夕食はジャガイモ、ニンジン、ホウレンソウ、それにパスタとチキン。そしてクロスタータをひと欠片。

 1日でこれだけ食べます。写真以外にもレース後にはプロテインやBCAAやコーラなども飲み、とにかく炭水化物は大量にとります。

レース後に食べたビスケット Photo: Genki YAMAMOTOレース後に食べたビスケット Photo: Genki YAMAMOTO
ジャガイモ、ニンジン、ホウレンソウ Photo: Genki YAMAMOTOジャガイモ、ニンジン、ホウレンソウ Photo: Genki YAMAMOTO
チキン Photo: Genki YAMAMOTOチキン Photo: Genki YAMAMOTO

 食物繊維は消化器官に負担をかけるので野菜に関してはほとんど食べません。その分不足するビタミンなどはサプリメントで補います。以前自分たちの食事を見たステファノ・ガルゼッリ(2000年のジロ・デ・イタリア総合優勝者)は「野菜なんか食べるな。俺がジロを走っていた時は毎日パスタしか食べていなかった」と言っていました。

 朝起きてから夜寝るまで、とにかくいろいろなものを食べ続けるため消化器官にかかる負担はかなりの物です。内臓が弱ってしまい食べれなくなれば、その時点でエネルギーが枯渇しレースを走ることができなくなってしまいます。そのためロードレース選手は筋力だけでなく内臓系も強靭である必要があります。

ライスケーキはお米にドライフルーツやシナモン、砂糖を混ぜ込んである Photo: Genki YAMAMOTOライスケーキはお米にドライフルーツやシナモン、砂糖を混ぜ込んである Photo: Genki YAMAMOTO
夕食のパスタ Photo: Genki YAMAMOTO夕食のパスタ Photo: Genki YAMAMOTO
夕食時に食べたクロスタータ Photo: Genki YAMAMOTO夕食時に食べたクロスタータ Photo: Genki YAMAMOTO

 ジロ・デ・イタリアはここから今まで以上に山岳ステージが増えより一層ハードになっていきます。最終日のトリノに到着できるように仕事をこなしつつ一生懸命走りますので応援よろしくお願いします!

 自分がレースレポートをアップしている「Genki一杯」ブログもレースがある日は毎日更新中ですので、よろしくお願いします!

山本元喜山本元喜(やまもと・げんき)

1991年11月19日生まれ、24歳。鹿屋体育大学出身で、2014年ヴィーニファンティーニ・NIPPOでプロデビュー。2015年からUCIコンチネンタルチームのNIPPO・ヴィーニファンティーニに所属。大学在籍時から2010年ツール・ド・北海道区間優勝、2011年U23全日本選手権優勝など活躍し、2016年は1月のツール・ド・サンルイス(アルゼンチン、UCI2.1)や2月にイタリアで開催されたGPコスタ・デリ・エトルスキ(UCI1.1)、トロフェオ・ライグエリア(1.HC)ではアタックを仕掛けて逃げに乗り、チームの成績に大きく貢献。身長/体重:163cm/62kg、脚質:パンチャー。ブログ「Genki一杯

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