東海地方のシリーズ戦ロードレース野中竜馬が総合優勝、最終ステージはニールプライドが上位独占 キナンAACAカップ第4戦

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 東海地方のロードレースシリーズ「KINAN COUPE DE AACA」(キナンAACAカップ)は4月30日、2016年シーズン第4戦の第2、3ステージを三重県いなべ市のいなべ梅林公園で開催。メーンの1-1では、キナンサイクリングチームの野中竜馬が全3ステージのフィニッシュタイム合算で争う個人総合時間賞に輝いた。また、第3ステージの60kmクリテリウムでは、ニールプライド・ナンシンスバルサイクリングチームが上位を独占している。

最終ステージはニールプライド・ナンシンスバルが上位を独占。ジェゾン・ヴァラド選手が優勝した Photo: Syunsuke FUKUMITSU最終ステージはニールプライド・ナンシンスバルが上位を独占。ジェゾン・ヴァラド選手が優勝した Photo: Syunsuke FUKUMITSU

山本雅道がタイムトライアルも優勝

第2ステージの個人タイムトライアルは各選手30秒おきにスタートした Photo: Syunsuke FUKUMITSU第2ステージの個人タイムトライアルは各選手30秒おきにスタートした Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 2日間、計3ステージで行われたシリーズ第4戦。大会初日、4月29日に行われた第1ステージ(112.2km)では、山本雅道(シエルヴォ奈良ミヤタ-メリダ レーシングチーム)が優勝。リーダージャージに袖を通している。

 大会2日目はまず、第2ステージの1.5km個人タイムトライアル(TT)が行われた。ツアー・オブ・ジャパンいなべステージのメーン会場でもある、いなべ市梅林公園内に設定された1.5kmのコースは、スタート直後は下り、その後周回の半分以上が上りの難コース。選手たちは30秒おきにスタートし、己との戦いに臨んだ。前日の第1ステージでは、強風の影響で半数以上がリタイアまたはタイムアウトとなったが、最終完走者から10分のタイム加算のうえ、第2ステージ以降への出走を許可する救済措置がとられた。

第2ステージのTTも山本雅道が優勝、ステージ2連勝を挙げた Photo: Syunsuke FUKUMITSU第2ステージのTTも山本雅道が優勝、ステージ2連勝を挙げた Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 第1ステージ同様、ここでも山本と野中が熾烈なステージ優勝争いを繰り広げた。先に出走した野中が2分17秒で暫定トップに立つと、今度は山本が野中のタイムを3秒更新。ただ1人平均時速40kmを上回り、スピードの違いを見せ付けると同時にリーダージャージを防衛した。

第2ステージ2位の野中竜馬 Photo: Syunsuke FUKUMITSU第2ステージ2位の野中竜馬 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
ステージ優勝の表彰を受ける山本 Photo: Syunsuke FUKUMITSUステージ優勝の表彰を受ける山本 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

最終ステージ 山本がリタイアの波乱

第3ステージ序盤からキナン勢がペースをコントロール Photo: Syunsuke FUKUMITSU第3ステージ序盤からキナン勢がペースをコントロール Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 午後に行われた第3ステージは、個人TTで使われた1.5kmのコースを40周する計60kmで争われた。総合優勝争いに大きな注目が集まるとともに、このステージのみのスポット参戦も認められるなど、大会のフィナーレにふさわしい盛り上がりを見せた。

 レースは、野中での総合逆転を狙うキナン勢が序盤からペースをコントロール。アンダー23(23歳未満)ロード日本チャンピオンの中井路雅ら京都産業大学勢が立て続けに逃げ狙いのアタックを繰り出したこともあり、ハイペースで推移。1周目から脱落者が現れるなど、サバイバルレースの様相を呈した。

伊丹健治が先頭に立ちメーン集団のペースを上げる Photo: Syunsuke FUKUMITSU伊丹健治が先頭に立ちメーン集団のペースを上げる Photo: Syunsuke FUKUMITSU
登板区間を進むメーン集団 Photo: Syunsuke FUKUMITSU登板区間を進むメーン集団 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
中井路雅ら京都産業大学勢が再三アタックを試みた Photo: Syunsuke FUKUMITSU中井路雅ら京都産業大学勢が再三アタックを試みた Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 そんな中、15周目に波乱が起きる。リーダージャージを着用する総合首位の山本が集団から遅れ、そのままリタイア。総合争いの大きな動きが生じることとなった。

 中盤に入ると、スポット参戦のニールプライド勢3人がペースアップ。そこに野中が続き、4選手が先行を開始。やがて野中が遅れはじめ、ニールプライド勢がチームタイムトライアル状態で快調に飛ばした。

レース中盤からはニールプライド勢がレースを席巻。キナン勢は野中がただ1人チェックに入った Photo: Syunsuke FUKUMITSUレース中盤からはニールプライド勢がレースを席巻。キナン勢は野中がただ1人チェックに入った Photo: Syunsuke FUKUMITSU
スポット参戦のニールプライド勢がチームTT状態に持ち込む Photo: Syunsuke FUKUMITSUスポット参戦のニールプライド勢がチームTT状態に持ち込む Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 フレッシュな状態で走る先頭3選手と、これまで2ステージをこなしてきた選手たちとの脚の差は歴然。最後までペースを落とすことなく進んだニールプライド勢がそのまま終盤も駆け抜け、最後はジェゾン・ヴァラド(フランス)が先頭でフィニッシュラインを通過。ブルノー・ゲゼ、ロイック・デリアック(フランス)と続いた。

ステージ4位争いのスプリントは山下が先着。野中は総合優勝を決めた Photo: Syunsuke FUKUMITSUステージ4位争いのスプリントは山下が先着。野中は総合優勝を決めた Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 その後方では、総合優勝をかけて野中がフィニッシュを目指した。追い上げてきた山下貴宏(シエルヴォ奈良ミヤタ-メリダ レーシングチーム)と協調し、周回をこなしていく。最後はマッチスプリントとなり、山下が先着。5位となった野中は、第2ステージまでのアドバンテージを生かして総合優勝を決めた。

完走者7人の激しいレース

2日間全3ステージで競った個人総合時間賞は野中が獲得 Photo: Syunsuke FUKUMITSU2日間全3ステージで競った個人総合時間賞は野中が獲得 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 ステージ上位の3選手から大きく引き離された野中は、総合優勝こそ決めたものの悔しさを隠せない。「何とかニールプライド勢3人に食らい付きたかった。こんな形での総合優勝で申し訳ない」と反省の弁。それでも、スタート直後からアシスト陣がレースを動かし、野中でリーダージャージを奪取という、チームにとっては狙い通りの結果を残した。

 激しいレースとなったこともあり、第3ステージの完走者は7人。経験や実績のある選手たちをもってしても、攻略の難しい2日間全3ステージであった。

 国内トップチームの参戦や、全国各地からの出場者で賑わいを見せるこのシリーズ戦。次戦(第5戦)は、5月15日に国営木曽三川公園・長良川サービスセンター前特設コースで行われる。

第3ステージ優勝のヴァラド Photo: Syunsuke FUKUMITSU第3ステージ優勝のヴァラド Photo: Syunsuke FUKUMITSU
熾烈な総合争いを演じた山本(左)が野中を祝福 Photo: Syunsuke FUKUMITSU熾烈な総合争いを演じた山本(左)が野中を祝福 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

Coupe de AACA 第4戦 第2ステージ 1-1クラス(1.5km個人タイムトライアル)結果
1 山本雅道(シエルヴォ奈良ミヤタ-メリダ レーシングチーム) 2分14秒(40.11km/h)
2 野中竜馬(キナンサイクリングチーム) +3秒
3 安田京介(京都産業大学) +6秒
4 雨乞竜己(シエルヴォ奈良ミヤタ-メリダ レーシングチーム) +8秒
5 樋口峻明(京都産業大学) +9秒
9 伊丹健治(キナンサイクリングチーム) +12秒
10 阿曽光佑(キナンサイクリングチーム) +13秒
11 中西重智(キナンサイクリングチーム) +13秒

Coupe de AACA 第4戦 第3ステージ 1-1クラス(60kmクリテリウム)結果
1 ジェゾン・ヴァラド(ニールプライド・ナンシンスバルサイクリングチーム) 1時間43分53秒
2 ブルノー・ゲゼ(ニールプライド・ナンシンスバルサイクリングチーム) +0秒
3 ロイック・デリアック(ニールプライド・ナンシンスバルサイクリングチーム)
4 山下貴宏(シエルヴォ奈良ミヤタ-メリダ レーシングチーム) +1分55秒
5 野中竜馬(キナンサイクリングチーム)
DNF 伊丹健治(キナンサイクリングチーム)
DNF 阿曽光佑(キナンサイクリングチーム)
DNF 中西重智(キナンサイクリングチーム)

Coupe de AACA 第4戦 1-1クラス 個人総合成績
1 野中竜馬(キナンサイクリングチーム) 4時間48分53秒
2 山下貴宏(シエルヴォ奈良ミヤタ-メリダ レーシングチーム) +1分25秒
3 中井唯晶(京都産業大学) +5分6秒
4 中西健児(同志社大学) +9分16秒

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