応援のぼり旗、ラジオ解説、小学校訪問…ツアー・オブ・ジャパンに「ホームステージ制」導入 各開催地と日本のチームがコラボ

by 澤野健太 / Kenta SAWANO
  • 一覧

 5月29日~6月5日の8日間で争われる日本最大のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」(TOJ)で、今年から「ホームステージ制」が導入されることが明らかになった。各ステージの開催地と、出場する日本のチームが1対1でホームステージ/ホームチームの関係を結び、 レース期間にかかわらず交流し、開催地で応援する気持ちを高めていこうという取り組みだ。開幕まであと2カ月、各ステージの開催地がホームチームを迎える取り組みを取材した。

美濃市役所前にはすでに「美濃ステージは愛三工業レーシングチームを応援します」というのぼりが並んでいる(美濃うだつアップクラブ提供)美濃市役所前にはすでに「美濃ステージは愛三工業レーシングチームを応援します」というのぼりが並んでいる(美濃うだつアップクラブ提供)

美濃を「愛三カラー」に染めろ!

昨年の岐阜県美濃市のスタート地点。うだつの上がる町並みには多くのファンが駆け付けた Photo: Syunsuke FUKUMITSU昨年の岐阜県美濃市のスタート地点。うだつの上がる町並みには多くのファンが駆け付けた Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 5月31日にTOJ第3ステージ「美濃ステージ」を開催する岐阜県美濃市は、愛三工業レーシングチームをホームチームに迎える。美濃ステージ全体を真っ青な「愛三カラー」に染める計画だ。

 レースを支えるNPO法人「美濃うだつアップクラブ」は、愛三工業のチームカラーの青を基調とした応援のぼり旗を50本、応援用うちわを1万枚製作。各所に並べる予定ののぼり旗には「美濃ステージは愛三工業レーシングチームを応援します」、うちわにはチーム紹介のプロフィールなども書かれ、チームを知らない地元の人にもアピールしていく。

1万枚製作された愛三工業レーシングチームの応援うちわ(美濃うだつアップクラブ提供)1万枚製作された愛三工業レーシングチームの応援うちわ(美濃うだつアップクラブ提供)

 また3月31日には「愛三工業レーシングチーム・美濃ステージホームチーム激励会」を地元の「道の駅 美濃にわか茶屋」で開催する。選手を含めチームから6人が参加予定で、ゲストに大会ディレクターの栗村修さんを迎え、トークショーで大会をPRする。

 道の駅 美濃にわか茶屋の展示室には「愛三工業レーシングチーム紹介コーナー」を4月1日から5月31日まで開設。選手のユニフォームや自転車、選手紹介パネル、美濃ステージの見所案内パネルなどを展示する。オープニングセレモニーには武藤鉄弘・美濃市長もテープカットで参加する。

 美濃うだつアップクラブ事務局の岩佐和信さんは、「ホームチームが決定し、地元はますます盛り上がっている。こちらでスポーツ応援と言えば、野球は中日ドラゴンズ、サッカーは岐阜FCを応援する人が多いが、自転車と言えば愛三工業レーシングチームという風になって欲しい。もっともっとPRしていく」と盛り上げを誓った。

キナン加藤GMがいなべFMで解説

昨年のいなべステージで大勢の観客に見守られ、独走勝利を飾ったラファー・シティウィ Photo: Syunsuke FUKUMITSU昨年のいなべステージで大勢の観客に見守られ、独走勝利を飾ったラファー・シティウィ Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 6月1日に第4ステージ「いなべステージ」を開催する三重県いなべ市は、同県内に活動拠点を置くキナンサイクリングチームをホームチームに迎える。いなべ市では大会当日、レースの模様を地元ラジオ局「いなべFM」(86.1MHz)で生中継する。番組では実況をMCアリーさん、解説はキナンサイクリングチームの加藤康則GMが担当。チーム関係者しか知らない貴重な情報を聞くことができそうだ。

 また5月24日には、同チームの選手が講師を務める子供向け自転車教室「ウィーラースクール」を開催する。いなべ市役所商工観光課の藤田剛史さんは、「子供たちには自転車の楽しさを知ってもらいながら、キナンの選手のことも覚えてもらいたいですね」と期待している。

飯田のエンデューロにUKYO選手を招待

 6月2日の第5ステージ「南信州ステージ」を開催する長野県飯田市は、チームUKYOをホームチームとする。飯田市では4月29日に市内で開催される「エンデューロ in 龍江」にチームUKYOの3選手を招待。地元の参加者との交流をはかり、南信州ステージ当日により多くの人が応援するようアピールしていく。

昨年の富士山ステージ最終コーナーでは子供たちからの元気な声援が送られた Photo: Syunsuke FUKUMITSU昨年の富士山ステージ最終コーナーでは子供たちからの元気な声援が送られた Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 6月3日に第6ステージ「富士山ステージ」の舞台となる静岡県小山町は、宇都宮ブリッツェンをホームチームに迎える。大会当日は、例年と同様に町の子供たちも一緒に応援する予定だ。これまでは幼稚園で出場選手の出身国の国旗を作って応援していたが、今年はブリッツェンのロゴマークの旗を作るよう検討中という。昨年大会では日本人最高位にブリッツェンの増田成幸が入るなど、チームの認知度は小山町でも高い。

 町ではさらに、スタート地点に応援メッセージを書いたホワイトボードを設置したり、町役場や観光案内所にチームジャージやグッズを飾ったりしてブリッツェンを、そして大会を盛り上げていく。

 5月29日の第1ステージ「堺ステージ」を開催する堺市はもちろん、地元のシマノレーシングをホームチームに迎える。レース開催以外の時期に、市内の小学校へ選手たちを招く予定で、子供たちに自転車レースについてだけでなく、自転車産業で栄えた堺市の歴史についても伝えていくという。

 5月30日に第2ステージ「京都ステージ」を開催する京都府京田辺市は、NIPPO・ヴィーニファンティーニをホームチームに迎える。同チームは現在はイタリア籍ながら、日本で長年活躍したチームNIPPOを母体とし、日本人選手も複数所属する日系チームだ。かつて京都のチームで活動していた小石祐馬が所属することから、京都ステージのホームチームに決まったが、具体的な交流方法は今後詰められるという。

 6月4日の第7ステージ「伊豆ステージ」を開催する静岡県伊豆市は、日本ナショナルチームをホームチームとする。修善寺駅の観光案内所に選手の自転車を展示するなどの取り組みを予定する。

 大会最終日となる6月5日の第8ステージ「東京ステージ」は、ブリヂストンアンカー サイクリングチームをホームチームに迎える予定だ。

◇         ◇

 ホームチーム制は始まったばかりで、各自治体やチームは今後、取り組みの詳細をさらに検討していくが、大会を盛り上げる大きな転機となりそうだ。今年のTOJはレース期間中の観戦だけでなく、大会前後にも選手と触れ合う機会が多く、ロードレースがより地域に根ざしていくことが期待される。

この記事のコメント

利用規約順守の上ご投稿ください。

関連記事

この記事のタグ

TOJ2016・レース情報 ツアー・オブ・ジャパン2016 ロードレース

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

e-BIKE最新特集

スペシャル

自転車協会バナー

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載