アシストで貢献、チームメートが上位入賞萩原麻由子は未舗装路の「ストラーデ・ビアンケ」後半にリタイア 次戦に「悔しさぶつける」

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 UCI女子ワールドツアーの第1戦「ストラーデ・ビアンケ」が3月5日にイタリア・トスカーナ地方のシエナ近郊で開催され、萩原麻由子(ウィグル・ハイファイブ)はアシストとしての走りに徹し、前半で役割を終えてリタイアした。ウィグル・ハイファイブではエースのエマ・ヨハンソン(スウェーデン)が3位、エリサ・ロンゴボルギーニ(イタリア)が4位と上位に入り、チームとして手応えをつかんだレースとなった。

長い未舗装路区間を走る萩原麻由子 Photo: Sean Robinson/Velofocus長い未舗装路区間を走る萩原麻由子 Photo: Sean Robinson/Velofocus

 萩原は当初、補欠選手として登録されていたが、2月末のベルギーでのレース後に急きょ参戦が決まり、イタリアへと移動。未舗装路がコースに組み込まれる特殊なレースのため、入念にコースの試走をして挑んだ。レース後、次のように詳細なレースレポートを寄せた。

◇         ◇

与えられた役割は「序盤で全力を尽くす」

 事前のミーティングで、自分の役割として、序盤に(ダニエル・)キング選手と2人で他チームの動きに対応すること、ダート区間前35km地点から始まる5kmの上り区間でチャンスがあれば攻撃すること、エース(ヨハンソン、ロンゴボルギーニ)にメカトラブルがあった場合、すぐさま対応すること(チームカーが不運にも最後尾付近のため…)の3点を任務として言い渡され、とにかくレース序盤の60kmで全力を尽くせとの指示だった。

ウィグル・ハイファイブのストラーデ・ビアンケ出場メンバー Photo: Bart Hazen / Wiggle HIGH5ウィグル・ハイファイブのストラーデ・ビアンケ出場メンバー Photo: Bart Hazen / Wiggle HIGH5

 コース試走で分かったダート区間の難しさと険しさから、自分の役割はダートに入るまでの勝負だと思っていた。また昨年のレースでダート区間に入るまでの位置取りの激しさやレースの速さを体験しているため、落ち着きつつも攻めの姿勢で位置取りをするよう心がけた。

 当日、雨の予報はなんとか持ちこたえるも、今にも泣き出しそうな重たい空の下でレースがスタート。それと共に強い風も吹いていたので、横風にも注意が必要な日と念頭におく。3kmのニュートラル区間は下り基調で道も曲がりくねり、高速のまま0km地点通過でレーススタート。

 集団は追い風に乗り、殺気立ちながらスタートするも、先週のベルギークラシックを体験しているため、少し余裕を持ちながら位置取り合戦に挑む。皆これから始まる上りやダート区間に備えてか、また強い追い風ということもあり、レースは大きな動きはなく高速で集団のまま進む。

 最初の上り区間付近から先頭付近をキープし、そのまま上りに突入するとラボバンクの(カタジーナ・)ニウイアドマ選手の強力なアタック。すぐさま対応するもつき切れしそうな威力。このアタックにより主要チームを含む6人の逃げが形成される。

 その後もニウイアドマ選手が数回攻撃し、逃げ集団の威力も衰えた頂上付近で30、40人の集団が合流、下りに入る。下り基調の平坦区間でもラボバンクの攻撃が始まり、私とキング選手で対応した。ラボバンクが積極的な攻撃を仕掛ける日だった。

激坂で力尽き、最後は一人に

 そして最初のダートに先頭集団後方で突入、ここから本当のレースが幕を開ける。落車する選手やパンクする選手が出始める。車輪を滑らせながらも集中して走るよう心掛ける。最初のダート後もラボバンクを中心に起こる攻撃にチームメートと共に対応するも、カウンター攻撃の応酬に思わず見送ってしまう場面もあった。

 2つ目のダート区間で私は遅れ始め、この区間中の激坂で完全に遅れてしまう。チーム車両にも全て抜かれ、力つきながら数人で走るも一人一人いなくなり、最後は一人で走っていると、レース関係車両らしき車に「フィニッシュ、後ろから来る選手たちと一緒に走って」と言われる。さらに後ろからチームの補給車両が来て回収され車に乗った。調子が良いと思いながら走っていたが、後半力尽きてしまって完走すらできなかったことに落ち込んだ。

イタリアで“白い道”と呼ばれるストラーデ・ビアンケ。美しいトスカーナの風景の中、選手たちの走る道が目立つ Photo: Bart Hzen / Wiggle HIGH5イタリアで“白い道”と呼ばれるストラーデ・ビアンケ。美しいトスカーナの風景の中、選手たちの走る道が目立つ Photo: Bart Hzen / Wiggle HIGH5

 レース後、監督やチームメートからは「今日の働きは評価に値するし、素晴らしかった」と言ってもらえたが、終盤に力尽きてしまった自分に悔しくてむなしい気分になった。それは序盤の上りで強烈なアタックを仕掛けたニウイアドマ選手が2位入賞と聞いてなおさらだった。

 しかしチームとしてはヨハンソン選手3位、ロンゴボルギーニ選手4位と、良い結果が出たので良かったと思っている。レース後、(ジョルジア・)ブロンジーニ選手のいた集団での、踏切失格問題などを知った。波乱も起こった激しいワールドツアー初戦が終わった。

 欧州開幕戦のオンループ・ヘット・ニュースブラッドから、現世界チャンプの(エリザベス・)アーミステッド選手の強さが止まらない。2位に入ったポーランドの若手、ニウイアドマ選手の強さにも磨きが掛かっている。しかしわがチーム、ウィグル・ハイファイブは、まだ優勝こそ届いていないものの、先日のル・サミンでの2、3位、今回の3、4位と、限りなく近いところにいる。

 次のワールドツアーは3月12日オランダで行われるロンド・ファン・ドレンテ。チームの行く末に期待大。自身の次戦は3月20日イタリアのトロフェオ・アルフレッド・ビンダ(ワールドツアー第3戦)。今回の悔しさをぶつけ、チームとしても優勝を狙い全力を尽くしたい。

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ロードレース 萩原麻由子

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