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栗村修の“輪”生相談<70>40代サラリーマン「みなさん本当のところ、長いソックスをどう思ってますか?」

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 自分は80年代から自転車(ロード一筋)を趣味にしています。結構な年月の間に発生した自転車界の流行り廃りも、大体のことは許容の範囲で楽しんできました。

 が、最近どうしても「いやーみっともないでしょ? 股下そんなに長くないんだから!」と思ってしまうアイテムがあります。

 それはあの「長いソックス」です。(※特に黒色)

 近年ロードを始めた方々はそれが普通と思っていられるでしょうが、わたし世代にはサラリーマンソックスを履いてロードに乗っているようにしか見えません。レース会場でもチラチラとそっちに目がいってしまい仕方がありません。ズバリ、栗村様を含む輪界の方々(特に同世代)はどう思われているのでしょうか。

(毎日そのことでムズムズしている40代サラリーマン)

 毎日そのことでむずむずされているということで、心中ご察しいたします。実は僕も同じで、自転車のソックスは短いのが正義だという世代の人間です。いえ、でした。先に結論を言ってしまうと、慣れって怖いということですね。

 僕は短いソックス派の中でも過激派に属していて、くるぶしが見えていたほうがいいんじゃないかとさえ思っていたんです。でも、ランス・アームストロングの頃から長いソックスが増えてきてひと時代が経った今、ブラッドリー・ウィギンスが棒のような脚で長いソックスを履いているのが格好良く見えるようになってしまいました。

 というわけで、僕は転向しちゃいました。すみません。謝ることでもないかもしれませんが…。

 そういえば、レーパンのトレンドも変わりましたよね。昔はもっと短いタイプが主流でしたが、だんだんと長くなって今に至ります。要は、あまり肌を出さないのが最近の傾向なんでしょうか? 昔は逆でしたね。鈴木真理選手なんて、ジャージの袖を切ってノースリーブにしていました。肌が出るほど格好良かったんです。そうだ、レーパンをめくって、つまり腿をむき出しにして走っている選手もいましたね。そういう時代だったんです。

いまなお現役の鈴木真理選手、2004年世界選手権ロードレースの勇姿。ソックスはまだ短いのが主流だったころ Photo: Yuzuru SUNADAいまなお現役の鈴木真理選手、2004年世界選手権ロードレースの勇姿。ソックスはまだ短いものが主流だったころ Photo: Yuzuru SUNADA
長いソックスが似合う代表格、ブラッドリー・ウィギンス。長いのにあまり長く見えない不思議(ツアー・オブ・カタール2015) Photo: Yuzuru SUNADA長いソックスが似合う代表格、ブラッドリー・ウィギンス。長いのにあまり長く見えない不思議(ツアー・オブ・カタール2015) Photo: Yuzuru SUNADA

 また、当然ですが、科学的なアプローチもあるのかもしれません。例えば、紫外線対策や空力特性、若干ながらコンプレッション的な要素など…。

 結局、強い選手がやっていることは格好いいんですよ。でもファッションの流行は巡るといいますから、いずれ短いソックスが格好いい時代が、また来るかもしれません。質問者さんはムズムズされていると思いますが、世の中とはそういうものなのでしょう。

 もっとも、長いソックスが似合う選手には条件が付くと思います。質問者さんは股下とおっしゃっていますが、それ以上に脚の太さが問題じゃないでしょうか。脚があまり太いと、ちょっと違和感があります。アンドレ・グライペルみたいにがっちりした選手が長いソックスを履いていると、個人的にはうーん、という感じです。僕が思う長いソックスが似合う選手ナンバーワンは、やっぱりウィギンスです。

 ただ、言われてみると確かに、長いソックスはサラリーマンっぽいですね…。レース後ただちに出勤できそうです。まあ、慣れですよ、慣れ。

(編集 佐藤喬)

回答者 栗村修(くりむら おさむ)

 一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役、ツアー・オブ・ジャパン 大会ディレクター、スポーツ専門TV局 J SPORTS サイクルロードレース解説者。選手時代はポーランドのチームと契約するなど国内外で活躍。引退後はTV解説者として、ユニークな語り口でサイクルロードレースの魅力を多くの人に伝え続けている。著書に『栗村修のかなり本気のロードバイクトレーニング』『栗村修の100倍楽しむ! サイクルロードレース観戦術』(いずれも洋泉社)など。

※栗村さんにあなたの自転車に関する悩みを相談してみませんか?
 ml.sd-cyclist-info@sankei.co.jpまでお寄せください。

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