UCIワールドツアーの欧州初戦“太陽へ向かうレース”パリ~ニースに別府史之らが参戦 3月6日から全8ステージで開催

by 平澤尚威 / Naoi HIRASAWA
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 UCI(国際自転車競技連盟)ワールドツアーのヨーロッパ初戦、“太陽へ向かうレース”と呼ばれる8日間のステージレース「パリ~ニース」が3月6日、フランスで開幕する。総合優勝を争う選手では、6年ぶりに出場のアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ)や、2015年の覇者リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシングチーム)が参戦。別府史之(トレック・セガフレード)も出場する。有力選手やコースなど見どころを紹介する。

6年ぶりにパリ~ニースに出場するアルベルト・コンタドール(ツール・ド・フランス2015第10ステージ=2015年7月14日) Photo: Yuzuru SUNADA6年ぶりにパリ~ニースに出場するアルベルト・コンタドール(ツール・ド・フランス2015第10ステージ=2015年7月14日) Photo: Yuzuru SUNADA

総合V3を狙うコンタドールとポート

 今年で74回目を迎えるパリ~ニースは、“ミニ・ツール”とも呼ばれる伝統ある大会。しかし近年は同時期に開催されるティレーノ~アドリアティコ(UCIワールドツアー、今年は3月9~15日)の注目度が増し、コンタドールやヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム)、ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム)らグランツール総合優勝経験者がティレーノに出場するなど、“目玉選手”を奪われる格好になっていた。

 そんななか、今シーズン限りでの引退を表明しているコンタドールが6年ぶりに参戦する。最大の目標に掲げているツール・ド・フランス総合優勝に向けた道のりとして、ミニ・ツール出場を選択した。2月17~21日のヴォルタ・アオ・ アルガルヴェ(ポルトガル、UCI2.1)で山岳ステージを制し、コンディションに自信をもってフランスに乗り込む。2007、2010年の覇者であり、3度目の総合優勝がかかる。

2015年のパリ~ニースで2度目の総合優勝を飾ったリッチー・ポート(2015年3月15日) Photo: Yuzuru SUNADA2015年のパリ~ニースで2度目の総合優勝を飾ったリッチー・ポート(2015年3月15日) Photo: Yuzuru SUNADA

 2013、2015年と2度の総合優勝を誇るポートは、新天地のBMCレーシングで連覇に挑む。1月に母国で開催されたツアー・ダウンアンダー(UCIワールドツアー)では最難関ステージを制して総合2位に入り、上々のシーズンインとなった。ポートもコンタドールと同じく、3度目の総合優勝がかかっている。

 そのほか、総合争いでは、ツアー・オブ・オマーン (2月16日~21日、UCI2.HC)で総合上位に入ったロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル)、トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン)、ルイ・コスタ(ポルトガル、ランプレ・メリダ)らが有力候補に挙げられる。

 2月17~21日のヴォルタ・アオ・ アルガルヴェ(ポルトガル、UCI2.1)で総合優勝を飾ったゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ)や、ステージ1勝のルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ プロチーム)も上位を狙う。サンチェスは2009年のパリ~ニース覇者で、ステージ優勝の経験も多く、大会との相性は良好だ。

好調のキッテルとクリストフが激突

 出場するスプリンターのなかでも特に好調なのが、マルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)とアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、チーム カチューシャ)の2人だ。

中東のステージレース2戦で合わせて5勝を挙げたアレクサンドル・クリストフ(ツアー・オブ・オマーン2016第6ステージ=2016年2月21日) Photo: Yuzuru SUNADA中東のステージレース2戦で合わせて5勝を挙げたアレクサンドル・クリストフ(ツアー・オブ・オマーン2016第6ステージ=2016年2月21日) Photo: Yuzuru SUNADA

 キッテルは昨年、体調不良に見舞われシーズン1勝に終わったが、今年は出場したドバイ・ツアー(UCI2.HC)でステージ2勝と総合優勝、アルガルヴェでも2勝を挙げた。シーズン序盤で5勝と、復調を示している。クリストフはツアー・オブ・カタール (UCI2.HC)で3勝、オマーンで2勝と、2月の中東ステージレースで勝利を量産した。

 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)はアルガルヴェでろっ骨を骨折したが、パリ~ニースで復帰する。負傷からわずか2週間ほどのレースで、どれだけ走れるかが注目される。

 そのほかマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)、ナセル・ブアニ(フランス、コフィディス ソリュシオンクレディ)らもステージ優勝争いの有力候補だ。

ツールの試金石とする別府

アジア選手権ロードレースで3位に入った別府史之(2016年1月24日) Photo: Sonoko TANAKAアジア選手権ロードレースで3位に入った別府史之(2016年1月24日) Photo: Sonoko TANAKA

 別府は1月に日本代表としてアジア選手権ロードレースを戦い、チームでの初戦はオーストラリアで迎えた。2月27、28日に2日続けて出場したフランスのワンデーレースを経て、パリ~ニースに臨む。今年はツール出場を目指しており、パリ~ニースは目標に向けた大事なステップとなる。

 チームはファビオ・フェッリーネ(イタリア)、ニッコロ・ボニファジオ(イタリア)といった力のあるスプリンターがそろい、ツールの表彰台経験者フランク・シュレク(ルクセンブルク)も出場する。

モン・ヴァントゥが中腹まで登場

 初日はパリ郊外のコンフラン=サント・オノリーヌで6.1kmの個人タイムトライアル(TT)で争われ、ステージを重ねるにつれてフランス南東の沿岸部、美しい海が広がるニースへと向かっていく。

モン・ヴァントゥの一部がコースに組み込まれた第5ステージ ©A.S.O.モン・ヴァントゥの一部がコースに組み込まれた第5ステージ ©A.S.O.

 全8ステージのうち前半は平坦ステージが多く、後半に山岳ステージが待ち受ける。第5ステージは、ツール・ド・フランスに登場する名物峠モン・ヴァントゥが登場するが、コースに組み込まれているのは頂上ではなく中腹まで。なお、今年のツールでは、フランス革命記念日の7月14日に開かれる第12ステージでモン・ヴァントゥ頂上ゴールが設定されている。

 第6ステージは1級2つ、2級5つという過酷な山岳コース。1級頂上ゴールということもあり、総合争いにおいて重要なステージになる。また、最終日は個人TTが設定されることも多いが、今大会は2つの1級山岳を含む下りゴールの山岳ステージで争われる。

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