ツール・ド・フィリピン第2ステージキナンの伊丹がステージ7位でフィニッシュ 個人総合で首位に1分25秒差の好位置に

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 UCI(国際自転車競技連合)コンチネンタルチーム「キナンサイクリングチーム」が出場するツール・ド・フィリピン(UCIアジアツアー2.2)は2月19日、第2ステージが行われ、レース中盤に形成された逃げグループに加わった伊丹健治がトップから1分15秒差の7位でフィニッシュ。残る2ステージで総合成績のジャンプアップを狙う。なお、ステージ優勝はオレグ・ゼムリャコフ(カザフタン、ヴィノフォーエバー・SKO)だった。

首位に1分15秒差の7位でゴールしたキナンの伊丹健治 Photo: Syunsuke FUKUMITSU首位に1分15秒差の7位でゴールしたキナンの伊丹健治 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 前日の第1ステージは、使用コースの交通渋滞で競技進行が妨げられたことから、リザルト(順位)がつかないニュートラル措置がとられた。これにより、レースは第2ステージから仕切り直しになった。ルセナからダエトまで204.82kmのルートは今大会最長距離。22.01kmに唯一の山岳ポイントがある。当初62.38kmに設けられる予定だったスプリントポイントは、コースの安全面に配慮して91km地点に変更された。

 キナンからはキャプテンのジャイ・クロフォードを筆頭に、ウェズリー・サルツバーガー(ともにオーストラリア)、阿曽圭佑、伊丹健治、野中竜馬の5人が出場した。

スタート前、リラックスした表情のジャイ・クロフォード(左)とウェズリー・サルツバーガー Photo: Syunsuke FUKUMITSUスタート前、リラックスした表情のジャイ・クロフォード(左)とウェズリー・サルツバーガー Photo: Syunsuke FUKUMITSU
第2ステージで並んでスタートするキナンのジャイ・クロフォード(左)と野中竜馬 Photo: Syunsuke FUKUMITSU第2ステージで並んでスタートするキナンのジャイ・クロフォード(左)と野中竜馬 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 レースは終始出入りの激しい展開に。序盤のアタック合戦を経て、11km地点で4人の逃げグループが形成され、キナンはここにクロフォードを送り込むことに成功。そのまま山岳ポイントへと突入し、クロフォードは2位で通過して7ポイントを獲得した。

 後続とのタイム差は一時、約3分にまで広がったが、メーン集団が時速50km前後で猛追を始めると、あっという間にクロフォードたちは捕まってしまう。その後はアタックの応酬となり、スタートから69km地点で、16人の逃げグループが形成された。これには伊丹とサルツバーガーが加わった。

 その後、クロフォードが逃げグループへ合流を図るシーンもあったが、激しい動きの中で前方に残ったのは伊丹だけに。一方で、ライバルチームは最大で3人を先頭に送り込むなどし、優位にレースを展開する。徐々にステージ優勝争いのメンバーが絞られ、12人で終盤を迎えた。

 残り11kmでカザフスタンのロードレースチャンピオン、ゼムリャコフがアタック。これが決まり、フィニッシュまでを独走。追走グループが形成されるも、3人を前方に送り込んでいたヴィノフォーエバー勢がライバルをしっかりとチェックし、トップへの合流を許さなかった。

 単独でフィニッシュを果たしたゼムリャコフから16秒後、2位争いのスプリントをチームメートのエフゲニー・ギディフ(カザフスタン)が制し、ヴィノフォーエバーがワン・ツーフィニッシュを決めた。伊丹は大きく遅れてフィニッシュした。

51位でゴールしたキナンの阿曽圭佑 Photo: Syunsuke FUKUMITSU51位でゴールしたキナンの阿曽圭佑 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
16位でゴールしドリンクを飲む野中竜馬 Photo: Syunsuke FUKUMITSU16位でゴールしドリンクを飲む野中竜馬 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 伊丹はステージ5位争いのグループに位置していたが、ラスト1km付近で他選手と接触し落車。救済措置がとられ、ステージ5位と同じトップから1分15秒差のフィニッシュとして扱われた。

 メーン集団はトップから9分58秒差でレースを終えた。この中でフィニッシュした野中が16位、サルツバーガーが25位、クロフォードが30位。阿曽圭佑はトップから21分3秒差の51位だった。

 この結果、ステージ優勝のゼムリャコフがリーダージャージに袖を通し、伊丹は1分25秒差の総合7位。メーン集団が大きく遅れてフィニッシュしたことから、総合争いは事実上、首位から約3分の間に入った12選手に絞られた。クロフォードは山岳賞争いでトップと3ポイント差の4位につけた。

    ゴールした後、現地の街中で談笑するジャイ・クロフォードらキナンの選手たち Photo: Syunsuke FUKUMITSUゴールした後、現地の街中で談笑するジャイ・クロフォードらキナンの選手たち Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 20日に行われる第3ステージは、ダエトからレガスピまでの185.79km。細かなアップダウンこそ続くものの、カテゴリー山岳は設けられておらず、スピードに富んだ展開となるだろう。スプリントポイントは60kmと102.1km の2カ所。付与されるタイムは1位3秒、2位2秒、3位が1秒。フィニッシュ地点では1位10秒、2位6秒、3位4秒がボーナスが与えらえれるため、総合順位を上げようとスプリントを試みる選手も多くなりそうだ。キナンは好調の伊丹を総合の好位置に送り込んでおり、残る2ステージでさらなる上位進出を目指す。

 第2ステージを終えたキナンの選手たちは次のようにコメントした。

■ジャイ・クロフォード メンバーを前方に複数送り込んで勝負がしたかった。カザフスタン勢が強力であることは知っていたし、実力通りの走りをしたといえる。第3ステージからは彼らがレースをコントロールするだろうね。僕たちはトライをし続けることが大切だね。
■阿曽圭佑 終始調子が上がらず、思い描いていた走りができなかった。暑さも関係して少し疲労が出てしまったのかもしれない。調子を立て直して第3ステージに臨みたい。
■伊丹健治 数的優位に持ち込んだチームに上位を占められてしまった。数人で逃げグループに入れれば、もっと違った展開にできたはずだ。落車はステージ順位を争う中での他選手との接触。次のステージまでには痛みを減らしたい。
■野中竜馬 決定的な逃げグループが形成されたときに自分が動けていれば、という思いがある。まだまだチャンスはあるはずなので、しっかりとモノにしていきたい。チームオーダー次第ではあるが、伊丹さんの総合順位を意識して走ることになるだろう。
■ウェズリー・サルツバーガー とにかくクレイジーなレースだったよ。暑さも避けられない問題だ。そして今日は特に伊丹さんの落車が残念だった。残るステージもやるしかないね、チャレンジの連続さ。

第2ステージ結果
1 オレグ・ゼムリャコフ(カザフスタン、ヴィノフォーエバー・SKO) 5時間8分48秒
2 エフゲニー・ギディフ(カザフスタン、ヴィノフォーエバー・SKO) +16秒
3 ジェシー・ジェームス・イワート(オーストラリア、セブンイレブン・サヴァ RBP) +16秒
4 バトムンフ・マラルエルデネ(モンゴル、テレンガヌ サイクリングチーム) +16秒
5 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、チーム UKYO) +1分15秒
6 マルセロ・フェリペ(フィリピン、セブンイレブン・サヴァ RBP) +1分15秒
7 伊丹健治(キナンサイクリングチーム) +1分15秒
16 野中竜馬(キナンサイクリングチーム) +9分51秒
25 ウェズリー・サルツバーガー(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +9分58秒
30 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +9分58秒
51 阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム) +21分3秒

個人総合成績
1 オレグ・ゼムリャコフ(カザフスタン、ヴィノフォーエバー・SKO) 9時間12分17秒
2 エフゲニー・ギディフ(カザフスタン、ヴィノフォーエバー・SKO) +19秒
3 ジェシー・ジェームス・イワート(オーストラリア、セブンイレブン・サヴァ RBP) +22秒
4 バトムンフ・マラルエルデネ(モンゴル、テレンガヌ サイクリングチーム) +23秒
5 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、チームUKYO) +1分25秒
6 マルセロ・フェリペ(フィリピン、セブンイレブン・サヴァ RBP) +1分25秒
7 伊丹健治(キナンサイクリングチーム) +1分25秒
16 野中竜馬(キナンサイクリングチーム) +10分8秒
25 ウェズリー・サルツバーガー(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +10分8秒
30 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +10分8秒
51 阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム) +21分13秒

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