【サンケイスポーツ紙「ヒューマン」より】老若男女の心をつかむ“モテ男”火野正平インタビュー 「こころ旅」新シリーズが3月スタート

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 風の吹くまま気の向くまま、自転車で旅を続ける俳優、火野正平(66)。視聴者からの手紙を頼りに、自転車で全国を巡るNHK BSプレミアムの紀行番組「にっぽん縦断 こころ旅」に出演して丸5年、老若男女を問わず出会った人の心を瞬時につかんできた。3月28日にスタートする同番組の新シリーズを前に、芸能界の元祖プレーボーイの魅力と知られざる素顔に迫った。(ペン・森岡真一郎、カメラ・蔵賢斗)

人なつこい笑顔と自然体が魅力の火野正平。やんちゃな仏像に見える!? =東京・渋谷 Photo: Kento KURA人なつこい笑顔と自然体が魅力の火野正平。やんちゃな仏像に見える!? =東京・渋谷 Photo: Kento KURA

壁のない人柄

 「おっ、スーパーマンや」。火野はサンケイスポーツカメラマン、蔵賢斗(27)から名刺を受け取った瞬間、ニヤリとした。

インタビューに身振りを交えて応える火野正平 Photo: Kento KURAインタビューに身振りを交えて応える火野正平 Photo: Kento KURA

 米ドラマ「スーパーマン」のもうひとつの顔、新聞記者クラーク・ケントにそっくりの名前に反応し、「君も新聞社勤めやからよく言われるでしょ。こりゃ、ウケる」とその場を和ませる。

 初対面でも壁のない人柄。「こころ旅」で火野と出会う人が思わず笑顔になる理由をかいま見た思いがした。

 火野のライフワークともいえる「こころ旅」は、東日本大震災直後の2011年4月に開始。

 「大変なときだし、延期か中止になると思った」と振り返るが、気がつけば全国を自転車で巡る旅は今年で放送5年を迎える人気番組に成長。来月28日にスタートする新シリーズは、東京を出発点に北海道まで走る。視聴者の心に息づく大切な場所を訪ね、その思い出に寄り添う火野の姿が、見る人の心をほっこり感動させてきた。

 「俺は番組が始まった当初、いいイメージは持たれてないやろなと思っていた」と告白。幾多の女優たちと浮名を流してきた男は「『女たらし』とさんざん書かれたから。でも、それが逆に良かった。旅先で『女たらし!』と声をかけられても、今は『バカヤロ、コノヤロ』とシャレで返せるからね」といたずらっぽく笑う。

 大阪で育ち、京都で時代劇の撮影が多いこともあり、時折、まじる関西弁にまた味がある。

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★自転車で地球1/4を走破 「にっぽん縦断こころ旅」

 これまで旅した504日間で9775kmを自転車で走り続けてきた。地球1周は約4万kmとあって、その4分の1近くを走破。3月28日からの新シリーズ(月~金曜前7・45、火~金曜後7・0など)は東京から北海道まで12都県を回る。現在、番組HPで手紙を募集中。また、2月8日から3月15日までの月、火曜の正午に、福岡から沖縄までの旅が再放送される。

涙もろい性格

 「旅で心がけていること? 何も考えないってことかな。信条は“考えるな、反応しろ”」と明かす。愛読する米国の無頼派作家で、女性と酒を愛し放浪の旅を続けた故チャールズ・ブコウスキーの言葉だという。

「子供は好きやしね。あ、若い女の子も好きだよ」と語る火野正平 Photo: Kento KURA「子供は好きやしね。あ、若い女の子も好きだよ」と語る火野正平 Photo: Kento KURA

 「こころ旅」では老婦人から小さな少女まで“レディー”として扱い、男性とも“近所の顔見知り”のように自然体で話し、あらゆる人の懐に飛び込んでしまう。その魅力について自身は「子供は好きやしね。あ、若い女の子も好きだよ。でも女性だけじゃなく、このおじいさんの話もっと聞きたいというときもあるよ」と屈託がない。

 別れた女性からの悪評がないことでも知られるが、「それは『お願い、悪口言わないで。仕事がなくなっちゃうから』と俺が頼んだからだよ」とおどけながらも、「惚れた女にはいいところがある。俺も悪口なんか言えないもん」と実に男らしい。

 涙もろい性格で、本でもドラマでもすぐ泣くと言う。番組で読む視聴者からの手紙にも涙腺はゆるむときがあるが、「主人公は手紙。俺が泣いてどうする」とこらえている。

 「でも、この前の手紙でね。両親が見送ってくれたという電車のホームに立ったとき、手紙に書いてあった警報機がカンカンカンと鳴りだして。あのときは泣きそうになった」。豊かな感性も女性の母性本能をくすぐるのだろう。

優しい父の顔

 そんな“色男”も現在は35年間、連れ添う一般人女性(62)と事実婚し、「ごちゃごちゃ言ってこないからいい」と居心地が良さそう。

「髪は薄くなった40代に思い切って丸刈りにしました」と火野。親指にはめた指輪とピアスは娘の作品だ Photo: Kento KURA「髪は薄くなった40代に思い切って丸刈りにしました」と火野。親指にはめた指輪とピアスは娘の作品だ Photo: Kento KURA

 2人の間に生まれた娘の喜生(よい)さん(32)と野生(のい)さん(26)はジュエリーデザイナーで「このピアスとプラチナ製の指輪は娘が作ってくれた」とうれしそうに見せる姿は父親の顔だ。

 「一緒に酒も飲むし、毎年夏には一家で30年以上、海や山のきれいなハワイ・カウアイ島で1カ月過ごすのが楽しみ。一軒家を借りてね。日本人に会わないのがええねん」とほほえむ。

 オフも自転車に乗る?と聞くと「仕事であれだけ乗るからね。乗らないよ」。少年のように正直に語る姿こそ、全国の人に愛される理由に思えた。

火野正平の娘でジュエリーブランドを経営する小嶋野生さん(左)、小嶋喜生さん火野正平の娘でジュエリーブランドを経営する小嶋野生さん(左)、小嶋喜生さん

★娘に「はよ、嫁行けや」

 娘2人の写真をサンケイスポーツに初公開! 女優もしている喜生さんと野生さんだ。2人は東京・東玉川でジュエリーブランド「yoi」の店を営む一方、今年からハワイ・カウアイ島でも販売を始めた。火野は「喜生にはね。『いつまで売れない女優やってるんや。はよ、嫁行けや』と言ってるんだけどね」とぶっきらぼうに言いつつ、好きな仕事をしている娘を誇りに思っているようだ。

火野 正平(ひの・しょうへい)

 本名・二瓶康一。1949(昭和24)年5月30日生まれ、66歳。東京都出身。61年から子役として活動し、73年のNHK大河ドラマ「国盗り物語」で豊臣秀吉を演じて話題に。代表作は時代劇ドラマ「新・必殺仕置人」、「長七郎江戸日記」など。今夏放送のCS放送・時代劇専門チャンネル「池波正太郎時代劇スペシャル 顔」に出演。「こころ旅」の本「人生下り坂最高!」(ポプラ社)、半生記「火野正平 若くなるには、時間がかかる」(講談社)も話題。好きなものは3匹の飼い犬、マージャン。1m68cm。

SANSPO.COMより)

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