産経新聞京都版 コラム【京つれづれ】より自転車で車道を走る危険性 安全への配慮や意識づけが根付かぬ現状

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 京都市上京区の府道で1月8日、ロードバイクタイプの自転車に乗っていた同市中京区の無職男性=当時(59)=が大型観光バスにひかれ、搬送先の病院で亡くなった。観光バスが車道脇を走る自転車を追い越す際に接触したとみられる。上京署によると、男性は、ヘルメットとサイクルウエアを着用していた。趣味のサイクリングの途中で事故に巻き込まれたという。

→ 大型観光バスにロードバイクの男性がはねられ死亡(産経WEST)

 警察署で取材していたところ、事故の関係者らしい高齢の女性をみかけた。亡くなった男性の母親ぐらいの年齢だろうか。泣き崩れながら、警察官に対し「ご迷惑をかけてすみません」と何度も謝っていた。その姿に、いたたまれない思いがした。

 京都市内では、車道を走るロードバイクを目にすることも多い。専用のウエアを着込んで、高速で走行する姿は格好良い。うらやましく思って、私自身、専門店でロードバイクを試乗したこともある。最高時速は35kmにも達するという。実際に走ると、風を受けながら空気を切り裂いて走るような爽快感があった。

 一方、自動車を運転する立場からいうと、ヒヤリとする場面によく出くわすのも事実だ。京都市内には狭い道路も少なくないが、車道を走る自転車を追い越すのに苦労することも多い。なかには、高架橋の道路中央付近を走っていたり、右折レーンにロードバイクが交じっていたりしたこともあった。

 昨年6月に改正道路交通法が施行され、自転車に対する取り締まりが強化された。道交法では、自転車は軽車両に位置づけられており、原則的に車道を走ることが義務づけられている。改正法の施行後、周知が進んだためか、車道を走る自転車の数がいままで以上に増えたようにも感じる。

 府警交通企画課によると、2015年の1年間に府内で起きた自転車による事故は、前年比266件減の1916件。このうち死亡事故は前年比1件減の8件。一方、歩行者が自転車に巻き込まれて負傷した事故は、前年比2件増の63件だった。過去には、自転車に歩行者が巻き込まれて死亡する事故も起きている。

 自転車と歩行者の事故の増加を受け、市内では、自転車専用レーンの整備も進みつつある。ただ、自転車が車道を走る際の安全への配慮や意識づけがクルマ側・自転車側の双方に根付いていないのが現状だ。

 ロードバイクを購入しようかと迷っていたが、結局、ロードバイクほどスピードはでないが、用途範囲の広いマウンテンバイクを買うことにした。意気込んで自転車をこぐのが性に合わないと思ったからだ。京都の風情のある景色を眺めながら、ゆったりと自転車に乗る時間が気に入っている。 (産経新聞京都総局 吉国在)

 ※産経新聞京都版より

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