手軽にネット接続、電池は長持ちスマホアプリと連携 キャットアイ「パドローネ スマート プラス」の先進性を体験

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 キャットアイ「パドローネ スマート プラス」は、スマートフォン(スマホ)と連携させることで便利さや手軽さを高めた先進的なサイクルコンピューター(サイコン)だ。スマホに専用アプリをインストールすれば、サイコンの複雑な設定や操作を使い慣れたスマホの画面で行なうことができ、GPSによる位置確認や走行ルートの記録もスマホで行なえる。また走行ログをその場でインターネット上にアップロードして仲間と共有することも可能。サイコン本体の電力消費が少なく、日常的な充電が不要なことも大きな特長だ。実際にパドローネ スマート プラスを使用し、かつてない機動性や操作感を確かめた。

キャットアイ「パドローネ スマート プラス」 Photo: Kenta SAWANOキャットアイ「パドローネ スマート プラス」 Photo: Kenta SAWANO

セットアップは短時間で完了

 パドローネ スマート プラスも一般的なサイコンと同様に、チェーンステーに取り付けたセンサーで後輪とクランクの回転数を計測し、スピード、ケイデンス、走行距離などを算出する。ただ、センサーの計測データを直接サイコン側へ転送する「センサーダイレクトモード」と、計測データをスマホアプリへ転送し、スマホ側で演算した値をサイコンに表示する「ミラーモード」の2通りの使い方ができる。オススメするのは、アプリを駆使してより多彩で高機能な使い方ができるミラーモードだ。

 まずは、キャットアイのアプリ「キャットアイ サイクリング」をスマホにインストールし、サイコンとペアリング(同期)して使用できる状態にセッティングする。

GPS機能や各種設定はスマホに委ねている Photo: Kenta SAWANOGPS機能や各種設定はスマホに委ねている Photo: Kenta SAWANO

 サイコンやセンサーとの無線通信規格はブルートゥース。アプリを立ち上げ、アプリ側でペアリング項目を選び、サイコン側もペアリングモードにすると、まもなくアプリがサイコンとセンサーをスムーズに認識し、連携の設定が完了した。

 今回のインプレッションでは使用しなかったが、心拍計やパワーメーターも、機器がブルートゥース対応であればデータを記録することができる。レースに向けて本格的なトレーニングに取り組む選手のニーズにも応える仕様だ。

スピードとケイデンスセンサーはチェーンステーにタイラップで固定 Photo: Kenta SAWANOスピードとケイデンスセンサーはチェーンステーにタイラップで固定 Photo: Kenta SAWANO

 パドローネ スマート プラス本体のバイクへの取り付けは、工具が不要なフレックスタイトブラケットを使用する。ステム、ハンドルのどちらにもセッティングが可能だ。センサーの取り付けも、タイラップ2本で簡単に行うことができた。

 ペアリング後のサイコンを確認すると、現在時刻がすでに表示されていた。これは、スマホアプリと同期した時点で、スマホ側の情報が反映されるためだ。通常、サイコンを買った際に初期設定で時刻やタイヤサイズ(周長)を入力するのはかなり面倒だが、パドローネ スマート プラスでは同期した瞬間に情報が反映されたり、必要な入力もスマホのタッチ画面で行なえるのでとても簡単に感じられた。

多くのデータを読み取れる大画面

 キャットアイでは従来から、スマホ連携機能を導入したサイコン「パドローネ スマート」などを販売してきた。最新モデルのパドローネ スマート プラスと従来モデルの最大の相違点は、画面サイズがはるかに大きいことだ。このため、画面を8分割表示にして、8つのデータまで同時に表示させることができる。

アプリ「キャットアイ サイクリング」では距離や高度、日別のログなどを確認できるアプリ「キャットアイ サイクリング」では距離や高度、日別のログなどを確認できる

 筆者は、画面を5分割に設定し、速度、時刻、平均速度、走行時間、走行距離の5項目を表示させて使用した。ライド中に自分が知りたい情報を確実に確認することができるので、便利な上に安心感も高かった。こうしたサイコン画面の分割カスタマイズや、操作音・アラート音などの各種設定もスマホ側で操作するため、アプリの役割はとても大きい。

 一方、本体側のボタンは2つのみ。冬用の厚手のグローブを着用していても、操作時のクリック感はしっかり伝わってきた。複雑な設定はスマホ側で行うことにより、本体の役割をシンプルにし、ライド時の使いやすさを高めているように感じた。

毎日の充電不要 電池寿命は4カ月

画面を好みに応じて設定できるので、走行中の確認が容易だった Photo: Kenta SAWANO画面を好みに応じて設定できるので、走行中の確認が容易だった Photo: Kenta SAWANO

 スマホのGPSで記録した走行ルートは、アプリ上で地図を用いて確認することができる。一方、パドローネ スマート プラス本体にはGPS機能が搭載されていない。そのおかげで、サイコン本体のバッテリー消費は大幅に抑えられている。例えば、GPS内蔵のサイコンは毎日、あるいは2、3日使用するごとに充電が必要だが、パドローネ スマート プラスはコンビニなどで入手できるコイン型リチウムイオン電池(CR2032)2個で駆動し、電池寿命は4カ月(メーカー公表値)となっている。

 誰もがほぼ毎日充電するスマホ側にGPSの役割を委ねたおかげで、ライドから帰宅するたびにバイクからサイコンを外し、コードにつないで充電する手間を省くことができたのだ。

走り始めればスマホをポケットへ

下部の計測開始ボタンを押してライドをスタート下部の計測開始ボタンを押してライドをスタート

 走り始める際には、アプリを立ち上げ、レコードボタンをタップしてライドをスタート。するとサイコンの画面でも、スマホの画面でも、速度や走行距離などを確認できる。

 しかし、ここでスマホ画面電源をオフにしてジャージのポケットへと収納することをオススメする。スマホのバッテリー消費を抑えるためだ。

 画面をオフにしてもアプリは稼働しつづけ、走行データのログは記録され続ける。スマホをハンドルやステムに固定するアダプターも市販されているが、走行中に落下したり、急な雨に濡れたりするとスマホが故障する恐れがある。スマホをポケットに収めれば、こうしたリスクも回避できる。

スマホ着信をサイコンが音と画面で通知

 走行中にスマホへ電話の着信があった。筆者は、着信通知のサウンドをオンに設定していたため、サイコンが音とアイコンで着信を通知。すぐに停車して通話を開始することができた。メール着信やSNSの通知も可能なので、頻繁に連絡をとる多忙なライダーには嬉しい機能だろう。

着信があると画面に通知が表示され、履歴もアイコンで画面上に残る Photo: Kenta SAWANO着信があると画面に通知が表示され、履歴もアイコンで画面上に残る Photo: Kenta SAWANO

 また筆者は夜に走ることも多いが、あらかじめナイトモードを設定しておくと、ボタンを押すたびに画面が点灯し、夜間の暗い場所でも表示項目を確認できる。ナイトモードは点灯時間を設定でき、無駄な電池消耗を抑えることが可能だ。

「CATEYE Atlas」で走行ログが地図上やグラフでまとめられ、友達とシェアも可能「CATEYE Atlas」で走行ログが地図上やグラフでまとめられ、友達とシェアも可能

 トレーニングが終わると、アプリ側の終了ボタンをタップしてログを保存。そのままスマホのインターネット通信機能を用いて、キャットアイのウェブサイト「CATEYE Atlas」(キャットアイ アトラス)にアップロードできる。あらかじめ登録した自身のアカウントでは、走行距離などをグラフで確認でき、またGPSを利用した走行ルートをグーグルマップ上で確認できる。

 キャットアイ アトラスはSNSの機能も持ち、友達とログを共有して交流を深めることができる。また、人気のSNSサービス「ツイッター」や「フェイスブック」、GPSログを利用して走行速度や距離、ルートなどを共有できるウェブサービス「STRAVA」(ストラバ)、トレーニングデータのログサービス「Training Peaks」(トレーニングピークス)などのアカウントにも同時にアップロードし、友人とシェアすることが可能だ。

現代の生活スタイルにフィット

 今回のインプレッションでは、スマホはアップル「iPhone 6s」をフル充電して使用。ミラーモードで走行距離約90km、2時間半ほどのライドで、スマホ側のバッテリー消費は20%ほどだった。バッテリーの消費は個々のスマホの状況によって異なるが、よほど長距離・長時間を走らない限り、バッテリーが切れることはないだろうと思う。また、不安があれば、スマホ充電用の予備バッテリーを持参すればいい。

TwitterやFacebook、STRAVAなどのSNSに対応 Photo: Shusaku MATSUOTwitterやFacebook、STRAVAなどのSNSに対応 Photo: Shusaku MATSUO

 今回はミラーモードで使用したが、レースやイベントなどでスマホを持てない場合は、センサーダイレクトモードを使用することになるだろう。このモードでもサイコン側からアプリへ走行データを転送することができ、後に保存やアップロードが可能となっている。

 パドローネ スマート プラスを使用して感じたことは、まず、現代の生活スタイルにとてもフィットしているということ。誰もが使いこなしているスマホを軸に、アプリからすぐにデータを送信、管理できるスマートさを体験すれば、パソコンに接続しなければならない“面倒くささ”に戻りたくなくなる。

 またSNSとの親和性が高く、友人とのつながって楽しめることも、サイクリングへのモチベーションアップに結びつくだろう。トレーニングのログを管理したい本格派レーサーから、友人とライドを共有したいビギナーまで、幅広い層が満足できる万能アイテムだ。

パドローネ スマート プラス
税抜価格:16,000円(本体のみ)、22,000円(本体、スピード+ケイデンスセンサー付属)、27,000円(本体、スピード+ケイデンスセンサー、心拍センサー付属)
電源:CR2032×2
サイズ:74 X 46 X 20mm
重量:40g
対応センサー:キャットアイ製ISC-12(スピード・ケイデンスセンサー)、HR-12(心拍センサー)※Bluetooth4.0 CSCP/HRP/CPPに準拠した各種センサー(速度・ケイデンス・心拍・パワー)に対応

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