自社ブランド製品の販売を強化東洋フレームが東京・渋谷にショールームを新設 フレームビルダーとの対話も可能

by 米山一輝 / Ikki YONEYAMA
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 自転車フレームの製造・販売を手がける大阪の「東洋フレーム」が、関東エリアの拠点となるショールーム兼事務所を東京・渋谷にオープンした。自社製造ブランド「TOYO」(トーヨー)、「the PARK」(ザ・パーク)のほぼ全モデルを常設展示するほか、フレームビルダーと直接相談・対話してのフルオーダーも東京で提供する。

落ち着いた雰囲気の東洋フレームのショールームが、東京・渋谷にオープンした Photo: Kenta SAWANO落ち着いた雰囲気の東洋フレームのショールームが、東京・渋谷にオープンした Photo: Kenta SAWANO

渋谷駅から徒歩5分、完全予約制

「神南郵便局前」の交差点に面したビルの2階にショールームが設けられた Photo: Kenta SAWANO「神南郵便局前」の交差点に面したビルの2階にショールームが設けられた Photo: Kenta SAWANO

 1973年創業の東洋フレームは、これまで数々の有名ブランドを含むOEMでの製品提供が中心だったが、今後は自社の特色を生かした自転車を積極的に開発し、ダイレクトに発信していくという。「TOYO」はロードバイク、シクロクロスを中心とした、レーシングスペックバイクやオーダーモデル。「the PARK」は電動アシストバイクを始めとした、品質とファッション性を兼ね備えた街乗り用バイクのブランドだ。

 ショールームは渋谷駅から徒歩5分、タワーレコードから道路を挟んで1つ奥のビルの2階に設けられ、1月17日にオープンした。各フロアにオンワードグループのプレスルームが入るファッションビルだが、これは東洋フレームが2014年にオンワードグループの出資を受けたことによる。ショールームは完全予約制で、時間をかけて、ゆっくり相談することができる。

ショールームのエントランス。1973年の創業当初はナショナル自転車(現パナソニック)の製造を手がけていたという Photo: Kenta SAWANOショールームのエントランス。1973年の創業当初はナショナル自転車(現パナソニック)の製造を手がけていたという Photo: Kenta SAWANO
TOYOの現行モデルをほぼ全ラインナップ展示する Photo: Kenta SAWANOTOYOの現行モデルをほぼ全ラインナップ展示する Photo: Kenta SAWANO
竹之内悠選手が昨シーズン使用したシクロクロスとロードバイク。シクロクロスはベルギーの泥が付いたまま Photo: Kenta SAWANO竹之内悠選手が昨シーズン使用したシクロクロスとロードバイク。シクロクロスはベルギーの泥が付いたまま Photo: Kenta SAWANO

ビルダーの石垣代表自身がショールームで対応

 ショールームには東洋フレームの石垣鉄也代表も一年の半分ほど滞在し、ユーザー対応や、イベントへの参加・サポートなどに取り組んでいく。石垣代表は「自転車に乗る人が増えたが、ファッション系の店で買った人が、困惑する姿も見られるようになった。ユーザーと直接対話して、スポーツとしての自転車の楽しみを伝えていきたい」と石垣代表は話す。

the PARKのスポーツE-BIKEとともに立つ東洋フレームの石垣鉄也代表。後進の育成にも熱心で、大阪の工場での製造は、スタッフにほぼ任せられる状態にあるという Photo: Kenta SAWANOthe PARKのスポーツE-BIKEとともに立つ東洋フレームの石垣鉄也代表。後進の育成にも熱心で、大阪の工場での製造は、スタッフにほぼ任せられる状態にあるという Photo: Kenta SAWANO
シクロクロスバイクの芸術的なチェーンステー加工。真っすぐのテーパーチューブから、曲げ・つぶしを加えて作り上げる。これを量産ベースで行えるのが東洋フレームの強みだという Photo: Kenta SAWANOシクロクロスバイクの芸術的なチェーンステー加工。真っすぐのテーパーチューブから、曲げ・つぶしを加えて作り上げる。これを量産ベースで行えるのが東洋フレームの強みだという Photo: Kenta SAWANO

 石垣代表は東洋フレームの2代目で、競輪界の伝説的存在である中野浩一選手の自転車を手がけた長澤義明さんや、マウンテンバイク黎明期のカリスマの一人であるトム・リッチー氏の教えを直接受けた、日本のトップフレームビルダーの一人だ。リッチーのマウンテンバイクチームが最強を誇った1990年代にリッチーのフレーム製造を手がけ、また国内でもマウンテンバイク、ロード、シクロクロスのトップ選手に、長年レース機材を供給してきた。メカニシャンとしても、マウンテンバイクやシクロクロスの日本代表に数多く帯同した経験をもつ。

 現在、東洋フレームの主力製品はスチール(金属)製のバイク。同社がサポートするシクロクロス全日本チャンピオン、竹之内悠選手のバイクも、スチールとカーボンのハイブリッドだ。重量ではカーボンなど先端素材に対して不利になるが、体のリズムに合う反発具合はスチールならではの魅力。また、フレーム精度を高めることが容易で、特にオフロード系バイクでは走りのアドバンテージを得ることができるという。

 製造工程では、さまざまな要求に応える技術の豊富さが強みだ。パイプの素材にこだわるだけでなく、バテッドや曲げ加工まで自社で行い、溶接もさまざまな方法を駆使することで、究極のスチールフレームを生み出す。

ラインナップは低価格帯を拡充

「リッチースタイル」と呼ばれる独特のシート部の処理は、今やTOYOのアイデンティティだ「リッチースタイル」と呼ばれる独特のシート部の処理は、今やTOYOのアイデンティティだ

 2016年のTOYOラインナップは、従来のハイエンドクラス中心から、より幅広いユーザーに対応できるよう、厚みのある展開へと変化した。

 フラッグシップのカーボン・クロモリハイブリッドモデルは継続され、新たにトップチューブのみカーボンとした「T-Carbon」のシクロクロスとロード、1.5インチテーパーヘッドを採用したミドルグレードのオールスチールロード「ROAD-S」、またクロモリフレーム単体で11万5000円(税抜)と価格を抑えた「CX-2」「ROAD-2」といったモデルが加わった。ROAD-2に関しては、女性ライダーの入門層に向けて、車輪径が小さめの650Cサイズも展開する。

竹之内悠選手が乗って2015年のシクロクロス全日本を制した「T-Carbon CX」(税抜30万円)。トップチューブにグラファイトデザイン製カーボンチューブを使用竹之内悠選手が乗って2015年のシクロクロス全日本を制した「T-Carbon CX」(税抜30万円)。トップチューブにグラファイトデザイン製カーボンチューブを使用
「T-Carbon Road」(税抜26万円)はT-Carbon CXと同スペックのロード仕様(フレーム&フォーク販売。写真の完成車は参考仕様)「T-Carbon Road」(税抜26万円)はT-Carbon CXと同スペックのロード仕様(フレーム&フォーク販売。写真の完成車は参考仕様)
1.5インチテーパーヘッドを採用した新型スタンダードロード「ROAD-S」(税抜19万円)。フルクロモリフレームにカーボンフォークを装着1.5インチテーパーヘッドを採用した新型スタンダードロード「ROAD-S」(税抜19万円)。フルクロモリフレームにカーボンフォークを装着
クロモリロードフレーム「ROAD-2」(税抜11万5000円)。10万円台前半で本格的なフレームを実現(フォークは別売)クロモリロードフレーム「ROAD-2」(税抜11万5000円)。10万円台前半で本格的なフレームを実現(フォークは別売)
「ROAD-2」には小柄な女性向けに、650Cサイズのフレームも用意される「ROAD-2」には小柄な女性向けに、650Cサイズのフレームも用意される
シクロクロス入門モデル「CX-2」(税抜11万5000円)。コストパフォーマンスに優れながらも、国産の材料を使用した完全なハンドメード(フォークは別売)シクロクロス入門モデル「CX-2」(税抜11万5000円)。コストパフォーマンスに優れながらも、国産の材料を使用した完全なハンドメード(フォークは別売)

■「東洋フレーム 渋谷ギャラリー」概要

所在地:〒150-0041 東京都渋谷区神南1-11-3 第二大外ビル2F
TEL / FAX:03-3464-8972
eメール:info@toyoframe.com
定休日:なし
☆来場の際には事前連絡が必要

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