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まさみんのゆるゆる自転車女子旅<7>レンタサイクルで一気に街になじむ まさみん流“旅行術”を中米パナマで実践

by 龍野雅美 / Masami TATSUNO
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 年が明けて1週間。走りながら初日の出を迎えた、あるいは週末は走り初めという方も多いのではないでしょうか。2016年連載第一弾は、中米パナマがテーマ。高知の自転車イベントで出会った友人のパナマ勤務が決まった時から、「必ず行く」と心に決めていた旅行がついに実現しました! 「パナマで何したい?」と聞かれて「自転車に乗りたい!」と最初に言った私はもはや“病気”(笑)。ということで、今回はパナマの魅力と自転車体験レポートをお伝えします。

パナマで毎週日曜日に開催されるサイクリングイベント「シクロヴィア de PANAMA」を体験! レンタサイクルで風を感じてきました。左からまさみん、広瀬千恵さん、パナマ在住の友人・大森苑美さん Photo: Masami TATSUNOパナマで毎週日曜日に開催されるサイクリングイベント「シクロヴィア de PANAMA」を体験! レンタサイクルで風を感じてきました。左からまさみん、広瀬千恵さん、パナマ在住の友人・大森苑美さん Photo: Masami TATSUNO

海上の道を貸切サイクリング

「シクロヴィア de PANAMA」出発! 右手には高層ビル群、左手には海の景色。朝7時のパナマはあたたかい日差しにカラッとした空気で気持ちいい Photo: Masami TATSUNO「シクロヴィア de PANAMA」出発! 右手には高層ビル群、左手には海の景色。朝7時のパナマはあたたかい日差しにカラッとした空気で気持ちいい Photo: Masami TATSUNO

 毎週日曜に大通りが開放される「Ciclovia(シクロヴィア) de PANAMA」。“Ciclovia”とは自転車道を意味しますが、自転車だけではなくローラーブレードやランニングなどもでき、各自のスタイルで街を楽しめます。調べてみるとお隣のコロンビアで発祥し、今では中南米だけではなく世界各国で開催されているそうです。

 無料で貸し出している自転車とヘルメットを受け取り、シクロヴィアへ出発。シクロヴィアでは、高層マンションが並ぶ都心部を抜け、カスコ・ビエホという美しい旧市街を横目に、海の上に建設された道路を渡り折り返す往復約15kmの道を走ります。

海の上に建設された道路は普段、自転車は渡ることはできない。橋を渡り切って市内に戻る際に見えた景色は、色彩鮮やかで歴史が感じられるカスコビエホ(旧市街)に加えて現代的なビル群が立ち並ぶ様子をパノラマで見ることができた。パナマを象徴する景色に、乗り継ぎ変更やバゲージロストと涙なくして語れない来訪の感動がよみがえった(笑) Photo: Masami TATSUNO海の上に建設された道路は普段、自転車は渡ることはできない。橋を渡り切って市内に戻る際に見えた景色は、色彩鮮やかで歴史が感じられるカスコビエホ(旧市街)に加えて現代的なビル群が立ち並ぶ様子をパノラマで見ることができた。パナマを象徴する景色に、乗り継ぎ変更やバゲージロストと涙なくして語れない来訪の感動がよみがえった(笑) Photo: Masami TATSUNO

 自転車で走ると、前日に空港から街までクルマで走った時とは全く違う姿を知ることができました。急速に都市化が進むパナマの市内は、ホテルやマンションなどの高層ビルの隣にローカルのスーパーや廃墟があったりと、かつての街並みと発展が混在する街の特徴を見て取れました。街の雰囲気や生活リズムを体で感じてたくさんのことを知ることができるサイクリングは、知らない土地で旅をするには絶対おすすめです。

レンタサイクルで走行中、飲み物を売るお姉さんを発見。朝8時、すでに気温は30℃近い Photo: Masami TATSUNOレンタサイクルで走行中、飲み物を売るお姉さんを発見。朝8時、すでに気温は30℃近い Photo: Masami TATSUNO
「シクロヴィア de PANAMA」ではローラーブレードの貸し出しもしている。楽しそう! Photo: Masami TATSUNO「シクロヴィア de PANAMA」ではローラーブレードの貸し出しもしている。楽しそう! Photo: Masami TATSUNO
日本とパナマの国旗が描かれた建物を発見。20年前に日本政府とパナマ政府が手を取り合って作った魚市場だそうで、今でもパナマの人に愛され続けている Photo: Masami TATSUNO日本とパナマの国旗が描かれた建物を発見。20年前に日本政府とパナマ政府が手を取り合って作った魚市場だそうで、今でもパナマの人に愛され続けている Photo: Masami TATSUNO

 大きな空を眺めながら快走していると、日本とパナマの国旗が描かれた建物を発見しました。20年前に日本とパナマが協力して建てた魚市場とのこと。いまも多くの人で賑わい、買い物や食事を楽しむ場所として地域に根付いているのがわかりました。遠く離れたパナマで日本とのつながりを知り、なんだかとてもうれしくなってしまいました。

 朝6時30分から始まるシクロヴィアですが、8時を過ぎると日差しが強くなるため地元のサイクリストは6時前から走り始めます。私たちが走った7時~8時はまだ涼しい風が吹いていて、気持ちよく体を目覚めさせてくれました。

パナマ人にとっての自転車

夕食の帰り、散歩をしていると自転車で巡回する警察官のおにいさんたちを発見。GIANTのクロスバイクに乗っていました。黄色のウェアには名前と血液型が刺繍されていました Photo: Masami TATSUNO夕食の帰り、散歩をしていると自転車で巡回する警察官のおにいさんたちを発見。GIANTのクロスバイクに乗っていました。黄色のウェアには名前と血液型が刺繍されていました Photo: Masami TATSUNO

 パナマはクルマ社会ですが、自転車のライフスタイルも見ることができました。都心部では、警察官が自転車でパトロールしているのが特に印象的。海沿いには歩道と自転車道が整備されていて、それらを囲むように市民が無料で使えるスポーツ施設や公園が並んでいました。日中は気温が高く日差しも強い南国のパナマですが、涼しさが感じられるころになると、どこからともなくわらわらと人が海沿いに集まり、サイクリングやアスレチック、バスケットなどで楽しむのがパナマの生活スタイルです。

 友人いわく、ロードバイクに乗るのは世界各地から集まるお金持ちがほとんどで、そういった人たちは休日の趣味やスポーツとして乗る人が多いそうです。郊外や地方では砂利道が多いため、マウンテンバイク(MTB)やBMXが生活のツールとして使用されていました。

避暑地とされるエルバジェは、大きな通りから1本入ると砂利道が続く。マウンテンバイクやBMXが人々の生活ツールとして活躍している様子がわかる Photo: Masami TATSUNO避暑地とされるエルバジェは、大きな通りから1本入ると砂利道が続く。マウンテンバイクやBMXが人々の生活ツールとして活躍している様子がわかる Photo: Masami TATSUNO
メインストリートの横には完全分離した歩道と自転車道が並走していて、普段からサイクリングを楽しめる環境が整っている Photo: Masami TATSUNOメインストリートの横には完全分離した歩道と自転車道が並走していて、普段からサイクリングを楽しめる環境が整っている Photo: Masami TATSUNO

 また街では「RALI」と書かれた自転車を多く見かけました。パナマで普及している自転車店の名前です。広々としたRALIの店内では、子ども用の自転車からMTBにBMXなど取り扱い車種は豊富で、アクセサリー類も充実の品揃えでした。2階にはメンテナンススペースもありました。SHIMANOのパーツが揃えられ、何かトラブルあっても満足の対応が受けられそうです。

パナマ市内にある自転車店「RALI」。街で見かける多くの自転車がこのショップのもの。今回は行けなかったけど市内にはメーカーの専門店もあるそうです Photo: Masami TATSUNOパナマ市内にある自転車店「RALI」。街で見かける多くの自転車がこのショップのもの。今回は行けなかったけど市内にはメーカーの専門店もあるそうです Photo: Masami TATSUNO
RALIで取り扱っているメーカーはビアンキやジャイアント、ピナレロ、トレック、フジなどさまざま。レディースも充実 Photo: Masami TATSUNORALIで取り扱っているメーカーはビアンキやジャイアント、ピナレロ、トレック、フジなどさまざま。レディースも充実 Photo: Masami TATSUNO
ウェアコーナーがめっちゃ広い! ディスプレイはレディースばかり並んでいたけど、女性のサイクリストも多いのかな? パールイズミやRALIのオリジナル製品がたくさん並んでいました Photo: Masami TATSUNOウェアコーナーがめっちゃ広い! ディスプレイはレディースばかり並んでいたけど、女性のサイクリストも多いのかな? パールイズミやRALIのオリジナル製品がたくさん並んでいました Photo: Masami TATSUNO
日本が誇る「SHIMANO」。壁一面を埋めるディスプレイからパナマでも圧倒的な信頼を得ていることがわかる Photo: Masami TATSUNO日本が誇る「SHIMANO」。壁一面を埋めるディスプレイからパナマでも圧倒的な信頼を得ていることがわかる Photo: Masami TATSUNO
プロテインバーは、シナモンロールにアーモンド、チョコ&バナナなど日本にはないであろうラインナップ…。手を出すべきか悩む(笑) Photo: Masami TATSUNOプロテインバーは、シナモンロールにアーモンド、チョコ&バナナなど日本にはないであろうラインナップ…。手を出すべきか悩む(笑) Photo: Masami TATSUNO

出会いのハブとなった自転車に感謝

エルバジェでは泥パックができる温泉に。乾いてくると無表情になってしまい、笑いたくても顔が動かなくて大変 Photo: Masami TATSUNOエルバジェでは泥パックができる温泉に。乾いてくると無表情になってしまい、笑いたくても顔が動かなくて大変 Photo: Masami TATSUNO

 今回感じたパナマの魅力は、治安の良さと文化の多様性。観光地や都心部では女性グループが夜のお散歩を楽しめるほどでした。また世界の航路の中心である運河を持つパナマには、世界各国から人が集まります。ある雑誌では「パナマでは北中南米、欧州、アジアすべての料理が食べられる。全部がパナマ料理よ」と紹介するほど。

 一方で、サンブラス諸島などまさに絵にかいたような南の島々の風景や、そこに住む先住民族オリジナルの文化などが守られています。日本から片道20時間のフライトは確かに大変だけど、「地球にこんな素敵なところがあったなんて!」と何度も叫んだパナマステイ。こんな素敵な旅をするチャンスをくれた友人、また友人と出会うチャンスをくれた自転車に改めて感謝です。

小学校で習った「パナマ運河」を実際に見る日がくるなんて…。現在2本ある水路は、2017年には3本目が完成するとのこと。まだまだ発展中のパナマ、歴史が動く瞬間に出会うチャンスがここにある Photo: Masami TATSUNO小学校で習った「パナマ運河」を実際に見る日がくるなんて…。現在2本ある水路は、2017年には3本目が完成するとのこと。まだまだ発展中のパナマ、歴史が動く瞬間に出会うチャンスがここにある Photo: Masami TATSUNO
スラム街から観光地へと変化を遂げたカスコビエホ(旧市街)。ホテルや飲食店などに改装された美しい建物ばかりでお気に入りのお店探しをしながら歩いているだけでワクワク Photo: Masami TATSUNOスラム街から観光地へと変化を遂げたカスコビエホ(旧市街)。ホテルや飲食店などに改装された美しい建物ばかりでお気に入りのお店探しをしながら歩いているだけでワクワク Photo: Masami TATSUNO
カスコビエホ(旧市街)でクナ族の民族手芸「モラ」のお気に入りのデザインをついに発見! 1つの滴が集まり川ができていく様子から、人生のめぐり合わせを表現しているそうです Photo: Masami TATSUNOカスコビエホ(旧市街)でクナ族の民族手芸「モラ」のお気に入りのデザインをついに発見! 1つの滴が集まり川ができていく様子から、人生のめぐり合わせを表現しているそうです Photo: Masami TATSUNO
龍野雅美龍野雅美(たつの・まさみ)

1984年生まれ、埼玉県在住。平日はふつうの働き女子(アラサー女子)、休日は自転車、ときどきライター。2010年に初参加した四国一周サイクリングイベント「コグウェイ四国」がきっかけで自転車旅に夢中に。以来、日本各地へ自転車とともにでかけ、そろそろ海外での自転車旅も…と夢見ている。自転車の楽しみ方と埼玉の魅力を発信する「ポタガール」としても活動し、ポタガールらが登場するウェブサイト「ポタ日和」で情報発信をしている。ワールドサイクルブログ「ポタガール まさみんです!」でも執筆中。

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