“許されない”敗北

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ツール・ド・北海道2012 第1ステージを制した鹿屋体育大学の黒枝士揮選手ツール・ド・北海道2012 第1ステージを制した鹿屋体育大学の黒枝士揮選手

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ツール・ド・北海道の第1ステージでは、鹿屋体育大学の黒枝士揮選手が見事に優勝を飾りました。これは大殊勲といえる勝利で、黒枝選手は一生、誇りに思ってもいいくらいでしょう。

 しかし、新聞社で長年、報道に携わってきた私は、プロチームが全滅したと聞いて「これはまずい…」と思いました。

 メディアの常識的な感覚で言うならば、野球やサッカーをはじめバスケットボール、バレーボール、ラグビー、アメフトなど、プロ(あるいはプロに類する形態)が成立している競技では、プロが学生に負けることは周囲から“許されない”ものです。

 どの競技でも、プロが学生に負ける「番狂わせ」は稀に起こりうることですが、そうなってしまった場合、プロチームのファンはがっかりしたり、怒ったり、野次を飛ばしたりするのが常です。メディアも、勝った学生を称賛しつつ、負けたプロを容赦なく批判します。

 ツール・ド・北海道の第1ステージのようなことが、もし他の競技で起きれば、新聞やテレビは「番狂わせ」「珍事」として報じたことでしょう。しかし残念ながら第1ステージの結果や順位は、新聞やテレビでほとんど報じられませんでした。負けたプロチームは“許されない”という空気を感じにくかったかも知れません。

 前回の記事でお話ししたように、「日本のメディアは自転車選手を甘やかし過ぎ」という批判がある一方で、現実には甘やかすどころか、主要メディアにほとんど取り上げられないという、より切実な問題もあります。これでは、ファンのすそ野は広がりようがありません。(上) [ 続きの記事を読む

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