秋めく季節の迷えるライダーを救え教えて“ウェアの達人”! 東京・アートスポーツ ANNEXで聞くサイクリストの越冬テク

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 朝晩はぐっと気温が下がり、街を歩く際にも上着が欲しくなり始めた東京。サイクリストにとっても、ライドに何を着て行くのかは悩みどころだ。シクロクロスに打ち込む千葉県柏市の山瀧純一さん(31)が秋冬の本格ライドでの着こなしをマスターするため、東京都台東区のスポーツ用品専門店「アートスポーツ ANNEX(アネックス)」へ“ウェアの達人”小林伸一さんを訪ねた。

会社帰りに気軽に寄れる東京都台東区のスポーツ用品専門店「アートスポーツ ANNEX」へ秋冬の着こなしをマスターするため訪れた Photo: Aki KARASAWA会社帰りに気軽に寄れる東京都台東区のスポーツ用品専門店「アートスポーツ ANNEX」へ秋冬の着こなしをマスターするため訪れた Photo: Aki KARASAWA

ベテランスタッフが常駐する場所

御徒町駅の近くに建つ「アートスポーツ ANNEX(アネックス)」御徒町駅の近くに建つ「アートスポーツ ANNEX(アネックス)」

 スーツ姿でアートスポーツ ANNEXを訪れた山瀧さんは、オフィス勤務のITネットワークエンジニア。2012年1月に始めたシクロクロスは、「ドロ汚れな感じがかっこいい」と写真に惹かれたのがきっかけだったという。雪と泥にまみれた選手たちの姿はシクロクロスの“名物”でもある。

 JR「御徒町駅」から徒歩1分のアートスポーツ ANNEXへは、会社からのアクセスも良くお気に入りのショップだという山瀧さん。

 「ヘタったサドルを買い換えたいなと会社帰りに寄ったのがきっかけ。その後は、レース経験が豊富なスタッフとトレーニング方法などの話をするためだけに寄る…ということもあります(笑) 専門店の中にはガチな製品しかないというところもありますが、ここはバッグなどおしゃれなアイテムやゆるいグッズも並んでいる。つい最近は、嫁さんのヘルメットを一緒に買いに来ました」

スーツ姿で来店した山瀧さん。「バッグなどおしゃれなものもあるのがいい」 Photo: Aki KARASAWAスーツ姿で来店した山瀧さん。「バッグなどおしゃれなものもあるのがいい」 Photo: Aki KARASAWA
山瀧さんご夫妻。女性向け製品も揃うアートスポーツ ANNEXへは、最近も「嫁さんのヘルメットを買いに来ました」 Photo: Aki KARASAWA山瀧さんご夫妻。女性向け製品も揃うアートスポーツ ANNEXへは、最近も「嫁さんのヘルメットを買いに来ました」 Photo: Aki KARASAWA

 豊富な品揃えを誇るアートスポーツ ANNEXでは、女性向けラインナップはもちろん、スタッフが選りすぐったグローブやソックスなどウエア類も幅広く取り揃えている。「薄手のロングフィンガーグローブは持っていますが、そろそろ買い換えたいと思っていて」と山瀧さんが切り出すと、さっそくメリノウール素材ながら透湿&ウォータープルーフ仕様の冬物グローブが登場。山瀧さんは、「これはいいですね…」と目が釘付けになっていた。

スタッフが紹介した透湿&ウォータープルーフ仕様の冬物グローブに目が釘付けの山瀧さん Photo: Aki KARASAWAスタッフが紹介した透湿&ウォータープルーフ仕様の冬物グローブに目が釘付けの山瀧さん Photo: Aki KARASAWA

ライドレベルに合わせて着心地いいチョイスを

冬場も夏物のショート丈ビブスで乗り切るという山瀧さん Photo: Aki KARASAWA冬場も夏物のショート丈ビブスで乗り切るという山瀧さん Photo: Aki KARASAWA

 シクロクロスといえば、ロードがオフシーズンとなる冬のスポーツ。ところが山瀧さんは、「ナマ脚好きなんで」と基本的には夏物ウェアで乗り切るという。「仲間からはアームカバーかシューズカバーくらいしろよ、と叱られるんですが…ゴワゴワして動きにくくなる感じが好きじゃなくて」

レリック「ブエルタ アームウォーマー」(3,800円)、「ブエルタ レッグウォーマー」(5,200円)を装着していく山瀧さん Photo: Aki KARASAWAレリック「ブエルタ アームウォーマー」(3,800円)、「ブエルタ レッグウォーマー」(5,200円)を装着していく山瀧さん Photo: Aki KARASAWA

 話を聞いた小林さんは、「シクロクロスのような強度の高い競技に取り組む山瀧さんレベルのライダーであれば、真冬まで夏用のウェアを生かすのが一般的です。レッグカバーとウィンドジャケット、もしくはロングスリーブジャージとウィンドジャケットという組み合わせがいいですね」とおすすめコーディネートを教えてくれた。

 試着した山瀧さんは、鏡を見ながら手脚を動かし伸縮性や着心地を確かめた。レリックの「ゲミニ ライトウィンドブレーカー」には、「腕がもたつかず、とても軽い。衝撃的な着心地」と驚きの声を上げた。小林さんは、「レリックは日本の新興ブランド。乗ってる時のスタイルに合わせて制作する技術力とデザインは評価が高い。費用対効果も高く、弊店で一番人気のブランドです」と続けて紹介した。

レリック「ゲミニ ライトウィンドブレーカー」(12,000円)は、「腕がもたつかない。衝撃的な着心地」と顔をほころばせた山瀧さん Photo: Aki KARASAWAレリック「ゲミニ ライトウィンドブレーカー」(12,000円)は、「腕がもたつかない。衝撃的な着心地」と顔をほころばせた山瀧さん Photo: Aki KARASAWA

 丸めてバックポケットに入れておくことができるウィンドジャケットは、「ちょっと温かくなりたい」時に便利。またアーム・レッグカバーは、低い強度の基本的なトレーニングをする際にも取り入れたい。これまでナマ脚派を貫いてきた山瀧さんだが、「脚も(カバーが)あったほうがいいなぁ」と実感したようだ。

●そのほかのおすすめ

左から「ナノフレックスアームカバー」(5,100円)、カステリ「ガッバ2」(25,100円)、「ナノフレックスレッグカバー」(9,200円):  ガッバとナノフレックスはレイン対応品なので雨でも安心です。世界の一流選手がこぞって使用したがるアイテム、おすすめです(小林さん) Photo: Aki KARASAWA左から「ナノフレックスアームカバー」(5,100円)、カステリ「ガッバ2」(25,100円)、「ナノフレックスレッグカバー」(9,200円): ガッバとナノフレックスはレイン対応品なので雨でも安心です。世界の一流選手がこぞって使用したがるアイテム、おすすめです(小林さん) Photo: Aki KARASAWA

真冬も決め手はアンダー

防水性の高いカステリ「ガッバロングスリーブ」(31,500円)のバックポケットには水抜きが配されている Photo: Aki KARASAWA防水性の高いカステリ「ガッバロングスリーブ」(31,500円)のバックポケットには水抜きが配されている Photo: Aki KARASAWA

 続いて試着をしたのは、寒さが一段と厳しくなる真冬のコーディネート。小林さんが用意したのは、レイン対応のウィンドストッパー仕様のジャケットと、裏起毛のビブスだ。「ジャケットは裏起毛していないので、寒がりな方はアンダーウェアで調整が必要です。パンツはカステリの名作。防風機能はないので、やさしい履き心地が特徴です。パッドは最高級ラインの『プロジェット』が備わっています」

 実際の着心地は、「以前、防風性のあるウェアを着た時はウェットスーツみたいだと思ったのに、これはすごい伸びの良さ。お腹側がもたつかない。肩ひもはリボン仕様で縫い目がなく、ストレスフリーです」と山瀧さん。進化するウェアの着心地の良さを体感していた。

実際のフォームを取ってウェアの着心地を確かめる山瀧さん。「すごい伸びの良さ」 Photo: Aki KARASAWA実際のフォームを取ってウェアの着心地を確かめる山瀧さん。「すごい伸びの良さ」 Photo: Aki KARASAWA
カステリ「ソルパッソビブ」(25,000円)の肩ひもは縫い目がなく着心地がいい。アンダーはクラフト「長袖クルーネック」(6,400円) Photo: Aki KARASAWAカステリ「ソルパッソビブ」(25,000円)の肩ひもは縫い目がなく着心地がいい。アンダーはクラフト「長袖クルーネック」(6,400円) Photo: Aki KARASAWA
ビブスに備わるパッドを触ると、ジェルの感触を確認することができた Photo: Aki KARASAWAビブスに備わるパッドを触ると、ジェルの感触を確認することができた Photo: Aki KARASAWA

 夏から冬までサイクリストにとって大切なのは「アンダーウェア」と断言した小林さん。「自転車に乗るのは朝から晩まで一日仕事。休憩もするので汗をかいて休んで…を繰り返します。途中でウェアを着替えることもしません」と指摘し、その着こなしのポイントを教えてくれた。

小林さんの“アンダー考”

小林さんの“アンダー考”

◆寒さを防ぎつつ、オーバーヒートしない着こなしが肝心
◆温かな冬用アンダーで汗処理がイマイチな場合はポリプロピレン(PP)といった素材からなる高性能な夏用アンダーを下に着る
◆グローブ(※)、ヘルメットアンダー、ネックウォーマーなど防寒アクセサリーを併用
 
※グローブは通年で3種の使い分けおすすめ: ハーフ→フィット感・操作感のいいフルフィンガー→防寒重視のスキーグローブ級
 
暖かさは、汗を処理できるアンダーウェアを着た上で、防風素材の上着の有無、風の入り方と裏起毛の有無・深さで決まります。そのため、一般的なライダーは夏用PP製アンダーを持っていると◎
PPは水分を保持できない素材。つまり、かいた汗をジャージに移行してくれます。夏は、PPを着ることで疲労感が大幅に減ります。お腹が痛くなる人はまず着ないとダメ。
冬は温かな冬用のアンダーウェアを着ますが、温かいことと汗を処理することは相容れません。かといって、夏用PPアンダーの上にすぐジャケットを着ても、生地の性質・サイズ感によりジャケットは汗を吸い上げるのが得意ではありません。冬場は、一番下に夏用PPアンダー、次に温かい冬用アンダー、そしてジャケットを着るのがおすすめです。冬用のPPアンダーもありますが、高価です。

●そのほかのおすすめ

左からアディダス「レスポンスウィンドストップジャケット」(10,900円)、「レスポンス ウォーム ウィンドストップビブタイツ」(10,900円): お手持ちの冬用アンダーと高性能PP製夏用アンダーをベースにすれば汗冷えは起こりません(小林さん) Photo: Aki KARASAWA左からアディダス「レスポンスウィンドストップジャケット」(10,900円)、「レスポンス ウォーム ウィンドストップビブタイツ」(10,900円): お手持ちの冬用アンダーと高性能PP製夏用アンダーをベースにすれば汗冷えは起こりません(小林さん) Photo: Aki KARASAWA
左からスポーツフル「ジロ2ビブ」(10,700円)、「フラッシュジャケット」(16,000円)、クラフト「長袖クルーネック」(6,400円): 一般的な着こなしです。スポーツフルはイタリアにあるカステリと同じ会社のブランド。高級品なのがカステリ、お求めやすいのがスポーツフルといった感じです(小林さん) Photo: Aki KARASAWA左からスポーツフル「ジロ2ビブ」(10,700円)、「フラッシュジャケット」(16,000円)、クラフト「長袖クルーネック」(6,400円): 一般的な着こなしです。スポーツフルはイタリアにあるカステリと同じ会社のブランド。高級品なのがカステリ、お求めやすいのがスポーツフルといった感じです(小林さん) Photo: Aki KARASAWA
左からレリック「リゲル ミディアム ビブタイツ」(22,500円)、「ドゥーべ ミディアム ジャケット」(23,500円)、クラフト「長袖クルーネック」(6,400円): 寒いのが苦手な方向きの温かなセレクト(小林さん) Photo: Aki KARASAWA左からレリック「リゲル ミディアム ビブタイツ」(22,500円)、「ドゥーべ ミディアム ジャケット」(23,500円)、クラフト「長袖クルーネック」(6,400円): 寒いのが苦手な方向きの温かなセレクト(小林さん) Photo: Aki KARASAWA

◇         ◇

 ふだん着ない長袖に手を通し、専門スタッフのアドバイスをもらった山瀧さんは、「着られて良かった。動きを妨げるような厚着をしなくても温かさを確保できるウェアがあるんだってことが分かった」と満足の表情を浮かべた。実は山瀧さん、前シーズンは仕事が多忙でシクロクロスのランク「カテゴリー2」から落ちてしまったという。「来るシーズンでは、冬物ウェアも味方につけてトレーニングに挑み、ランクアップにチャレンジしたいですね」

「アンダーウェアが重要です」と話す小林さん Photo: Aki KARASAWA「アンダーウェアが重要です」と話す小林さん Photo: Aki KARASAWA
小林さんからアドバイスをもらいながら着心地を確かめていった Photo: Aki KARASAWA小林さんからアドバイスをもらいながら着心地を確かめていった Photo: Aki KARASAWA


アートスポーツ ANNEX店
所在地: 東京都台東区上野5-26-1
営業時間: 10:30~20:00
電話: 03-3836-1662(サイクルフロア)
店舗ウェブサイト: art-sports.jp/storelist/72/

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