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栗村修の“輪”生相談<60>29歳男性「重いギアが踏めず、平地で速度が頭打ちになってしまいます」

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私は最近憧れだったロードバイクを購入しました。楽しくサイクリングをしているのですが、重いギアが踏めません。なので平地の速度がどうしても頭打ちになってしまいます。

 筋力をつけて重いギアに負けないようにしたいのですが、どうすればいいでしょうか?

(29歳男性)

 ロードバイクの世界には、(同じ速度でも)軽いギアを速く回すか、それとも重いギアをゆっくり回すほうがいいのか、という問題がずうっとありますね。ただ、質問者さんの場合はその二択ではなく、純粋にスピードがでない、ということだと理解しました。

 「筋力をつけて」とありますが、ペダリングは円運動です。単に一回「えいっ」と踏み込む力が強くなればいいのかというと、そうとも言い切れません。極論を言えば、一回一回のペダリングの力が小さくても、1分あたり1000回ペダルを回せる能力があれば、自転車はとんでもないスピードで走るわけです。

 だから、ペダリングのトレーニングは自転車の上でやったほうがいいと思います。ジムでの筋力トレーニングを行うプロも多いですが、それはそれ。もうちょっと先の話です。

 スピードを出すための筋力をつけるトレーニングは大きく分けて2つあります。ひとつはよくSFRといわれるもので、坂をあえて重いギアで上るものです。ケイデンスは40~50回転くらいまで落ちるでしょうか。坂と重いギアの両方で、筋肉に負荷をかけるんですね。

スピードを上げるためには、重いギアを速く回すことが必要だ Photo: Ikki YONEYAMAスピードを上げるためには、重いギアを速く回すことが必要だ Photo: Ikki YONEYAMA

 ただこのメニューは、きちんとしたペダリングができない方が行うと、膝やアキレス腱を痛めるリスクもあります。慎重に行ってください。

 もうひとつは、単純に最高速を上げることを狙ったものです。スプリントに近いですね。これも細かくは2通りに分けられます。筋肉に負荷をかけることを狙う場合は、ゼロ速度から最高速までもがくのがいいでしょう。そうでなく、速度に順応することを狙うなら、ある程度スピードにのった状態からもがいてください。

 どちらもスプリントですから、もがく時間は10秒程度です。が、30秒や1分など、長めにもがいてバリエーションをつけるのもいいでしょう。ただ、こういう短時間高強度のメニューは、実走じゃないと無理です。平日夜にローラー台で行ったりすると、間違いなく近所の有名人になってしまいます(ので、やめましょう)。

 最後に一つ補足すると、スピードを出せる脚というのは、例外を除いて、太くたくましい脚です。もし質問者さんが細くスラッとした脚を目指しているならば、そのことを頭の片隅に置いておいてもいいかもしれません。

(編集 佐藤喬)

回答者 栗村修(くりむら おさむ)

 一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役、ツアー・オブ・ジャパン 大会副ディレクター、スポーツ専門TV局 J SPORTS サイクルロードレース解説者。選手時代はポーランドのチームと契約するなど国内外で活躍。引退後はTV解説者として、ユニークな語り口でサイクルロードレースの魅力を多くの人に伝え続けている。著書に『栗村修のかなり本気のロードバイクトレーニング』『栗村修の100倍楽しむ! サイクルロードレース観戦術』(いずれも洋泉社)など。

※栗村さんにあなたの自転車に関する悩みを相談してみませんか?
ml.sd-cyclist-info@sankei.co.jpまでお寄せください。

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