産経新聞埼玉版【彩人国記】より地元開催「良いとこ見せなきゃ」 さいたまクリテリウム個人TTに出場する細谷夢菜さん

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男子部員に交ざって荒川沿いのサイクリングロードを走る細谷夢菜さん =10月15日、さいたま市南区 Photo: Chihiro KAWAMINE男子部員に交ざって荒川沿いのサイクリングロードを走る細谷夢菜さん =10月15日、さいたま市南区 Photo: Chihiro KAWAMINE

 荒川河川敷のサイクリングロードを、自転車競技部員の先陣を切ってさっそうと走り抜けていく。「なるべく風の抵抗が強い先頭を走るようにしているんです」と語る細谷夢菜さん(16)。10月24日にJRさいたま新都心駅周辺で行われる国際自転車レース「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」の個人タイムトライアルに、女子として初めて出場する7人のうちの1人だ。

 中央大の自転車競技部にいた父、康さん(51)の影響で、小学6年の時に競技を始めた。北本市内のクラブチームに所属すると、中学1年で全国大会の中学生女子の部で5位入賞。平日に毎朝欠かさず行う康さんとの朝練も実を結び、3年時には一般女子を含む全国大会で優勝した。

 その大会直前、別の大会で落車し左手中指を骨折。康さんに「強い選手はけがをしていても勝つ」と励まされ、指をテーピングして臨んだ。「日常生活のきついことも自転車に比べれば全然平気。精神力が鍛えられた」と笑う。

荒川河川敷で練習の合い間にインタビューに応じる細谷夢菜さん Photo: Chihiro KAWAMINE荒川河川敷で練習の合い間にインタビューに応じる細谷夢菜さん Photo: Chihiro KAWAMINE

 自転車で県内トップレベルの県立浦和工高に進学後は、朝夕の自主練習を含め毎日100~200kmを走り、ウエートトレーニングにも励む。3月に全国高校選抜大会女子500mタイムトライアル、8月に全国高校総体の女子ケイリンを制した。

 最速で時速55kmにもなる競技中はカーブで落車することもしばしば。生傷は絶えないが「けがをする度に次はこうしてみようと勉強になる」と貪欲だ。

 今年で開催3回目のクリテリウムには、女子選手と障害者自転車競技選手が初めて参加する。出場を知らされたときは「まさか女子が出られるとは」と喜ぶと同時に「私でいいのかな」と不安もあったという。

「2015ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」出場選手発表記者会見に登壇した細谷夢菜さん(右) =9月24日、さいたま市内 Photo: Shusaku MATSUO「2015ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」出場選手発表記者会見に登壇した細谷夢菜さん(右) =9月24日、さいたま市内 Photo: Shusaku MATSUO

 それでも、「実力を知るいい機会にもなる。全力を出し切って、女子選手でもこれぐらい走れるんだということを見せたい」。男子選手と並ぶとひと際目立つ150cmという体格も「小さい分、空気抵抗は少ないしメリットもある」と臆するところはない。

 生まれ育った地元での大会、友達や仲間も応援に来る。「良いところを見せなきゃ」と、女子の意地もかかっている。

(産経新聞さいたま総局 川峯千尋)

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