サイクリストに“憩いの場”提供多摩川沿いに「サイクル・ステーション」 廃校を再利用した「たちかわ創造舎」オープン

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 多摩川のすぐ近くにある旧多摩川小学校の校舎を再利用した文化創造の拠点「たちかわ創造舎」が9月27日、東京都立川市にオープンし、その1階にサイクリストが休憩やミニイベントに利用できるサイクル・ステーションが設置された。教室を一部屋丸ごと使ったサイクル・ステーションには自転車を持ち込むことができ、室内に専用のラックを備えるなど盗難対策にも配慮されている。今後は少人数での自転車スクールなど自転車に関連するイベントや展示が企画されている。(北条晶)

ロードバイクという自転車は子供たちには珍しく映り、興味津々 <写真提供・北条晶>ロードバイクという自転車は子供たちには珍しく映り、興味津々 <写真提供・北条晶>

廃校の校舎をリニューアル

旧多摩川小学校から10年ぶりに息吹の入った「たちかわ創造舎」 <写真提供・北条晶>旧多摩川小学校から10年ぶりに息吹の入った「たちかわ創造舎」 <写真提供・北条晶>

 たちかわ創造舎は、2004年に閉校した旧立川市立多摩川小学校の校舎や体育館を資源としてリニューアルし、多摩地区の文化芸術を活性化させるための拠点として利用する再生プロジェクトによる施設。文化団体に活動の場を提供する「インキュベーション・センター事業」、映画やドラマ、CMなどの撮影スペースを提供する「フィルムコミッション事業」、そして安心安全な自転車文化都市のモデルケースを目指す「サイクル・ステーション事業」の3つの事業を展開していく。

 多摩川沿いのサイクリングコース「たまリバー50km」に隣接しており、サイクリングたちの“憩いの場”にぴったりのロケーション。サイクル・ステーションの部屋に隣接するカフェには机と椅子が用意され、軽食をとることができる。自動販売機にカップラーメンなどが並んでいることもサイクリストへの粋な心遣いだ。

教室を丸ごと使ったサイクルステーション <写真提供・北条晶>教室を丸ごと使ったサイクルステーション <写真提供・北条晶>
自販機コーナーのカップラーメン販売機。ほかに、栄養補助食品も手に入る <写真提供・北条晶>自販機コーナーのカップラーメン販売機。ほかに、栄養補助食品も手に入る <写真提供・北条晶>
サイクル・ステーションの隣の部屋は、落ち着いた家具で統一されたカフェ <写真提供・北条晶>サイクル・ステーションの隣の部屋は、落ち着いた家具で統一されたカフェ <写真提供・北条晶>
<イラスト・北条晶><イラスト・北条晶>

地域に根ざした催しを展開

 オープン初日の9月27日は「一般公開DAY」として、地域に根ざしたさまざまな催しが展開された。

 ギャラリーの黒板には、漫画家・イラストレーターの筆者が、多摩川の地図とイラストを描き、訪れた人たちにオススメのスポットを付箋に書いて黒板に貼ってもらうという、進化し続けるアート作品を作り上げていった。

サイクル・ステーションの黒板には、立川を中心に多摩川の地図を描いた <写真提供・北条晶>サイクル・ステーションの黒板には、立川を中心に多摩川の地図を描いた <写真提供・北条晶>
訪れたサイクリストたちがお気に入りのスポットを付箋に記し、黒板の地図に貼っていった <写真提供・北条晶>訪れたサイクリストたちがお気に入りのスポットを付箋に記し、黒板の地図に貼っていった <写真提供・北条晶>
すでに貼られていたオススメスポットには… <写真提供・北条晶>すでに貼られていたオススメスポットには… <写真提供・北条晶>
地元のマニアックな情報も <写真提供・北条晶>地元のマニアックな情報も <写真提供・北条晶>

 また他の教室では、立川を拠点とする地域密着型サイクリングチーム「東京ヴェントス」がオフィス&ショップを展開。このほか、「恐竜くんのちっちゃなミュージアム」や、武蔵野美術大学生による「黒板ジャック」のチョーク絵、地元立川産の野菜やパンを扱った「たまみら朝市」などが催され、大勢の来場者で賑わった。

サイクル・ステーション内には本棚もあり、自由に閲覧できる <写真提供・北条晶>サイクル・ステーション内には本棚もあり、自由に閲覧できる <写真提供・北条晶>
サイクリングチーム「東京ヴェントス」のオフィス&ショップも準備されていた(10月3日オープン)  <写真提供・北条晶>サイクリングチーム「東京ヴェントス」のオフィス&ショップも準備されていた(10月3日オープン)<br /> <写真提供・北条晶>
子供たちに人気だった「恐竜くんのちっちゃなミュージアム」 <写真提供・北条晶>子供たちに人気だった「恐竜くんのちっちゃなミュージアム」 <写真提供・北条晶>
「黒板ジャック」のチョーク絵『羽化』(作:小林彩楓 武蔵野美術大学日本画学科1年) <写真提供・北条晶>「黒板ジャック」のチョーク絵『羽化』(作:小林彩楓 武蔵野美術大学日本画学科1年) <写真提供・北条晶>
教室の後ろの黒板にはこんな趣向も <写真提供・北条晶>教室の後ろの黒板にはこんな趣向も <写真提供・北条晶>
地元からの来訪者に人気の朝市。あっという間に売り切れた <写真提供・北条晶>地元からの来訪者に人気の朝市。あっという間に売り切れた <写真提供・北条晶>

さまざまな自転車の楽しみ方を提供

 屋外のイベントも盛りだくさん。自転車で岩場や障害物を足を着かずに越えていく「トライアル競技」のデモンストレーションでは、小学生時代に世界選手権で決勝進出を果たした中学生の豊泉俊介君が、校庭でよく見かけるタイヤなどを使ってトリッキーな技を披露し、観客を沸かせた。

10年前まで使われていた朝礼台。まさか自転車が立つとは誰も思わなかっただろう… <写真提供・北条晶>10年前まで使われていた朝礼台。まさか自転車が立つとは誰も思わなかっただろう… <写真提供・北条晶>
「自転車トライアル」のバイクでタイヤを軽々と渡っていく豊泉俊介君 <写真提供・北条晶>「自転車トライアル」のバイクでタイヤを軽々と渡っていく豊泉俊介君 <写真提供・北条晶>

 「サイクルサッカー」の体験会も行われた。耳慣れない名称だが、特殊な形状をしたブレーキのないシングルギアの自転車に乗りながら、ホイールにボールを当ててゴールに入れるという競技。手放しで静止してボールをキャッチしたり、前輪でボールを浮かせたりと、こちらもトリッキーな凄い技のオンパレードだった。

自転車を軽くウイリーさせ、前輪でボールを蹴ってキャッチボール <写真提供・北条晶>自転車を軽くウイリーさせ、前輪でボールを蹴ってキャッチボール <写真提供・北条晶>
子供たちもさっそくサイクルサッカーにチャレンジ <写真提供・北条晶>子供たちもさっそくサイクルサッカーにチャレンジ <写真提供・北条晶>
大人も童心に返ってサイクルサッカー専用自転車に挑戦した <写真提供・北条晶>大人も童心に返ってサイクルサッカー専用自転車に挑戦した <写真提供・北条晶>

 ロードバイクに乗る筆者もサイクルサッカー専用自転車を試してみたが、前に進むことだけで精一杯。その自転車を乗りこなしてサッカーをするという競技は、とても魅力的に映った。

「自転車のがっこう」をはじめ、校庭を使ったシクロクロスなどが企画されている <写真提供・北条晶>「自転車のがっこう」をはじめ、校庭を使ったシクロクロスなどが企画されている <写真提供・北条晶>

 「たちかわ創造舎」のサイクル・ステーションは今後、参加者のレベルに合わせた少人数制の自転車スクール「じてんしゃの学校」をはじめ、立川・多摩エリアの自然を満喫するファンライド、小学校の校庭を使ったシクロクロスなど、さまざまな人が自転車を楽しむことが出来る意欲的な企画を用意している。

北条晶北条晶(ほうじょう・あきら)

ロードバイクで自転車美人を目指す漫画家、イラストレーター。4コママンガ、レポートマンガ、エッセイコミックからSUPER GT GT500クラス「LEXUS TEAM KeePer TOM’S」の“痛車”デザインまで幅広く手がける。ウェブマガジン「ゆるっとcafe」での連載を収録した『自転車女子はじめました』(竹書房)ほか、代表作に『お父さんは年下』(竹書房)など。ウェブサイト「北条晶のつらつら(そしてたまに絵)日記」や、ツイッター@akira_houjohで情報配信中。

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