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堀川優の「めざせ! 憧れのしまなみ海道70km」<4・完>発見と冒険心に満ちた初完走 「また走りたい」と願った海のサイクリングロード

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 広島・尾道から愛媛・今治までのしまなみ海道サイクリングロード70km走破を目指すモデルの堀川優さん。自身の最長走行記録を塗り替える、大きなチャレンジだ。愛媛在住で「ジャイアント」所属のMTBプロライダー門田基志さん、「ジャイアントストア今治」のスタッフでMTBライダーの重兼みゆきさんと共に、夢の海道を駆け抜けた。

モデルの堀川優さん(中央)が、MTBプロライダー門田基志さん(左)、ジャイアントストア今治スタッフ重兼みゆきさんと一緒にしまなみ海道サイクリングロードを走りました Photo: Ryuta IWASAKIモデルの堀川優さん(中央)が、MTBプロライダー門田基志さん(左)、ジャイアントストア今治スタッフ重兼みゆきさんと一緒にしまなみ海道サイクリングロードを走りました Photo: Ryuta IWASAKI

<3>「リブストア大阪」に寄り道 マイペースな“自転車旅はじめ”

お腹の中から準備万端

焼きたてのパンや野菜ジュースをしっかり摂ってサイクリングに備える堀川優さん Photo: Ryuta IWASAKI焼きたてのパンや野菜ジュースをしっかり摂ってサイクリングに備える堀川優さん Photo: Ryuta IWASAKI

 朝7時半。尾道の複合施設「ONOMICHI U2」のレストランに堀川さんが爽やかな笑顔で現れた。ロングライドを前に緊張した様子はなく、元気いっぱいに焼きたてのパンを皿に盛りつけた。「自家製のジャムもパンにとても合う。野菜ジュースもおいしいですよ!」と、お腹の中から準備万端だ。

 ONOMICHI U2を出発して秋晴れの内海、「尾道水道」のデッキを進めば、すぐにしまなみ海道のスタート地点、向島への渡し船乗り場だ。地元では日常の足として利用されている渡し船へ、通学や通勤の方々に交ざって自転車と一緒に乗り込んだ。たった数分の乗船が、気分を高めていった。

尾道水道横のデッキを歩いく堀川優さん(中央)。MTBプロライダー門田基志さん(左)とジャイアントストア今治スタッフ重兼みゆきさんが駆けつけた Photo: Ryuta IWASAKI尾道水道横のデッキを歩いく堀川優さん(中央)。MTBプロライダー門田基志さん(左)とジャイアントストア今治スタッフ重兼みゆきさんが駆けつけた Photo: Ryuta IWASAKI
向島への渡し船乗り場はしまなみ海道サイクリングロードのスタート地点。渡し船は住民の足としてフル稼働している Photo: Ryuta IWASAKI向島への渡し船乗り場はしまなみ海道サイクリングロードのスタート地点。渡し船は住民の足としてフル稼働している Photo: Ryuta IWASAKI
走り始めると海と橋のしまなみ海道サイクリングロードの風景がさっそく現れた Photo: Ryuta IWASAKI走り始めると海と橋のしまなみ海道サイクリングロードの風景がさっそく現れた Photo: Ryuta IWASAKI

 船を降りた地点から、車道にブルーのラインが引かれている。ここがしまなみ海道サイクリングロード。堀川さんの今回のバイクは、女性向けサイクルブランド「Liv(リブ)」の2016年モデル「AVAIL ADVANCED(アヴェイル アドバンスト) 2」だ。重兼さんに続いて、ペダルを軽やかに回していく。すぐに現れた海と橋の景色に、堀川さんから「気持ちいい~」と声が上がった。

プロフェッショナルなサポート

はっさく大福! Photo: Ryuta IWASAKIはっさく大福! Photo: Ryuta IWASAKI

 最初の休憩スポットは、名産の柑橘類のスイーツを手掛ける尾道・因島(いんのしま)の「はっさく屋」。店の看板スイーツ「はっさく大福」は、ごろっとはっさくを包み込んだ大福に、みかんの皮と実が入り、プツプツとした食感とさっぱりした味覚を楽しめる。

 たったいま渡ってきたばかりの「因島大橋」を遠望しながら、堀川さんは「いつも使っていない筋肉を使って脚がびっくりしている」と苦笑い。島と島をつなぐ巨大な橋へと続く急坂は、海に面する平坦な道と比べて負荷が大きく、ビギナー泣かせだ。しまなみ海道には、そんな“難関”が6カ所も登場する。

 無口になりつつもペダルを回し続ける堀川さんに、重兼さんや門田さんが寄り添うように走行。「もう少しギアを重くしてみようか」「ここは対向してくるサイクリストに気を付けてね」といったアドバイスを絶妙なタイミングで投げかけた。

上り坂で堀川優さんを見守る門田基志さん(左)と重兼みゆきさん Photo: Ryuta IWASAKI上り坂で堀川優さんを見守る門田基志さん(左)と重兼みゆきさん Photo: Ryuta IWASAKI
MTBライダーとしても活動している重兼みゆきさん。ところどころで堀川優さんにアドバイス Photo: Ryuta IWASAKIMTBライダーとしても活動している重兼みゆきさん。ところどころで堀川優さんにアドバイス Photo: Ryuta IWASAKI

 重兼さんのニックネームは、「ムッチ」。かつて自転車を始めたころは「ムチムチしていたから」と説明するが、いまは引き締まったスポーツルックが女性としてのかっこよさを引き立てている。この日は終始、一行の先頭に立ち、時速25km程度になるようコントロールしながら率いていった。

 上り坂で堀川さんが「くるくる(軽いギアで)回すのが合ってるみたい」とつぶやくと、重兼さんは「自分に合ったライディングスタイルが見つかったなら、それが一番」と堀川さんを力づけるように声をかけた。

初めてのハンガーノック

 多々羅大橋を渡りきった場所にある今治・大三島の道の駅「多々羅しまなみ公園」は、食事や軽食が摂れる休憩処であるとともに、「サイクリストの聖地碑」がたたずむサイクリングの立ち寄りスポットだ。聖地碑には、岩をうがって車輪に見立てた穴が2つ。その横には、人型のバイクスタンドが数体が並んでいた。

聖地碑ではなくかわいらしい人型バイクスタンドとハイタッチ! Photo: Ryuta IWASAKI聖地碑ではなくかわいらしい人型バイクスタンドとハイタッチ! Photo: Ryuta IWASAKI

 多々羅しまなみ公園まで来れば、フィニッシュ地点まで残すところ30km。すでに全行程の半分以上を走っている。堀川さんにとっては、すでの未知の走行距離に突入している。「まだゴールまでそんなに残っているんですね…」

 そんな不安な気持ちを吹き飛ばすように、愛着が湧き始めたAVAIL ADVANCED 2をバイクスタンドへ立てて、多々羅大橋を背景にハイタッチ!

広島県と愛媛県にまたがる多々羅大橋を走る堀川優さん Photo: Ryuta IWASAKI広島県と愛媛県にまたがる多々羅大橋を走る堀川優さん Photo: Ryuta IWASAKI

 実はこの時、堀川さんは軽いハンガーノック(体内のエネルギー切れ)に陥っていた。それまで順調に回し続けていた脚が、どんどん動かなくなっていたというのだ。サイクリングでは思った以上にエネルギーを消費するため、水分やエネルギーを適切に補給していかなければハンガーノックに見舞われる。初めて長距離を走るビギナーは気付かないうちになることが多く、プロ選手でも気候や戦況によって起こることがある。

 フルーツやジェラートを食べたり、造船所や橋を背景に撮影したりしながら走ってきた堀川さんだが、なんといっても70kmの走行はこの日が初めて。道の駅でランチを食べ、ほどよく休憩した後に再スタートを切ると、また新鮮な感覚でペダルを回せたという。「あれはノックアウトだったんですね!」というコメントに「ハンガーノックね」と一同からツッコミを受けながらも、堀川さんは納得した様子でうなずいていた。

地元産「瀬戸田デコみかん」「瀬戸田レモン」を差し置いて「抹茶とチョコッチップが大好きー!」という堀川さんに呆れ顔の門田さんとそれを見て笑う重兼さん Photo: Ryuta IWASAKI地元産「瀬戸田デコみかん」「瀬戸田レモン」を差し置いて「抹茶とチョコッチップが大好きー!」という堀川さんに呆れ顔の門田さんとそれを見て笑う重兼さん Photo: Ryuta IWASAKI
昼ごはんのボリュームににっこり。ハンガーノック気味だったことがわかって安堵した様子の堀川優さん Photo: Ryuta IWASAKI昼ごはんのボリュームににっこり。ハンガーノック気味だったことがわかって安堵した様子の堀川優さん Photo: Ryuta IWASAKI
今治・伯方島のしまなみ造船では、ちょうどビルの高さもある大型船が停泊していた Photo: Ryuta IWASAKI今治・伯方島のしまなみ造船では、ちょうどビルの高さもある大型船が停泊していた Photo: Ryuta IWASAKI

「わたしはすごい!」

 終盤のハイライトとなったのは、全長4015mの来島(くるしま)海峡大橋。夜には雨となる予報だったこの日、次第に雲に覆われた空がこの橋で晴れ間を見せ、美しい夕焼けが現れたのだ。赤く染まった空を見ながら堀川さんは、「これが70kmを走るってことなんですね? かなりの達成感です。『わたしはすごい!』って思える」と満面の笑みで感動を表した。

来島海峡大橋から島々が浮かぶ瀬戸内の夕焼けを眺める堀川優さん(中央)と門田基志さん(右)、重兼みゆきさん Photo: Ryuta IWASAKI来島海峡大橋から島々が浮かぶ瀬戸内の夕焼けを眺める堀川優さん(中央)と門田基志さん(右)、重兼みゆきさん Photo: Ryuta IWASAKI
ジャイアントストア今治でバイクを重兼みゆきさんに返却する堀川優さん Photo: Ryuta IWASAKIジャイアントストア今治でバイクを重兼みゆきさんに返却する堀川優さん Photo: Ryuta IWASAKI

 堀川さんのしまなみ海道初挑戦を支えた門田さんと重兼さんは、「最後はかなりバランスよく乗れるようになった」と堀川さんのライドを高評価。堀川さん自身も、「初めは怖くて前を走る重兼さんばかり見ていたけれど、後半は景色を楽しめました。坂を下る時に連続したカーブで、外側の脚を下げるように教えてもらったのが実践できたし、段差ではサドルからおしりを上げるとショックが少ないってことも分かりました。ロードバイクで立ちこぎができるようになったのも嬉しい。また走りたい」とサイクリングを振り返った。

 最後は、ジャイアントストア今治でスタッフのユニフォームに戻った重兼さんへバイクを返却して終了…ではない。今治市内で門田さんとご家族が営む「やきとり山鳥(さんちょう)」へ、空腹を満たしに訪れた。店内では、すでにはっぴ姿に着替えた門田さんが堀川さんをお出迎え。名物の「鳥かわ」や「せんざんき」(から揚げ)など、思う存分にほお張った。

重兼みゆきさんらのサポートを受けつつ走ったしまなみ海道のサイクリングを「またやりたい」と大満足の堀川優さん(右) Photo: Ryuta IWASAKI重兼みゆきさんらのサポートを受けつつ走ったしまなみ海道のサイクリングを「またやりたい」と大満足の堀川優さん(右) Photo: Ryuta IWASAKI
やきとり山鳥ではっぴ姿の門田基志さんに「きょうは(坂で押してくれる)“神の手”ありがとうございました」と堀川優さん。名物「鳥かわ」は絶品やきとり山鳥ではっぴ姿の門田基志さんに「きょうは(坂で押してくれる)“神の手”ありがとうございました」と堀川優さん。名物「鳥かわ」は絶品

温泉とグルメはつきもの

道後温泉本館の正面で。2人の着物も「蜷川実花×道後温泉 道後アート2015」柄の特別仕様だ Photo: Ryuta IWASAKI道後温泉本館の正面で。2人の着物も「蜷川実花×道後温泉 道後アート2015」柄の特別仕様だ Photo: Ryuta IWASAKI

 翌日、松山空港から東京へと戻るフライトの前に、日本三古湯のひとつといわれる道後温泉に立ち寄った。道後温泉では、2016年2月末まで「蜷川実花×道後温泉 道後アート2015」を開催中だ。風情ある温泉街を彩る鮮やかな花々が美しい。

 この日は地元テレビ番組の「Let’s サイクリング(南海放送)」で人気のフリーアナウンサー作道泰子(さくどうたいこ)さんもサイクリングウェア姿で堀川さんに合流。作道さんは、この10月から愛媛県の女性サイクルユニット「ノッてる!ガールズEHIME」のリーダーもつとめ、「Liv AVAIL ADVANCED 1」を颯爽と乗りこなすサイクリストだ。

夏目漱石が足しげく通ったことでも有名な道後温泉本館の風情ある2階席でくつろぐ堀川優さん(左)と作道泰子さん Photo: Ryuta IWASAKI夏目漱石が足しげく通ったことでも有名な道後温泉本館の風情ある2階席でくつろぐ堀川優さん(左)と作道泰子さん Photo: Ryuta IWASAKI

 ランチタイムは道後本館裏手に構える旅館「茶玻瑠(ちゃはる)」。茶玻瑠では、サラダからデザートまで食べ放題のランチビュッフェが大人気だ(平日2000円)。作道さんと堀川さんは、「おいしいものをたくさん食べに行けるのが楽しくて」とサイクリングのだいご味を語らい、グルメに舌鼓を打った。

旅館「茶玻瑠」のレストラン内にある「蜷川実花×道後温泉 道後アート2015」ルームでビュッフェランチを堪能する作道泰子さん(左)と堀川優さん Photo: Ryuta IWASAKI旅館「茶玻瑠」のレストラン内にある「蜷川実花×道後温泉 道後アート2015」ルームでビュッフェランチを堪能する作道泰子さん(左)と堀川優さん Photo: Ryuta IWASAKI

◇         ◇

 今回は「尾道―しまなみ海道―今治―松山」を2泊3日で駆け抜ける“ゴールデンルート”を満喫した。レンタルバイクだけは(通常レンタル対象外なため)スペシャルだったものの、ひとたびしまなみ海道を訪れれば、誰もがこのゴールデンルートを同じようにサイクリングし旅をすることができる。女子旅サイクリングに欠かせない、良質なグルメや温泉がそろっているのも嬉しいポイントだ。さぁ、誰を誘って旅に出よう?

堀川優堀川優(ほりかわ・ゆう)

1989年東京都生まれ。地球環境に対する意識を促進する世界的なミスコンテストの日本大会「2013ミス・アース ジャパン」でグランプリに輝いた。4年間のオーストラリア滞在経験があり、英会話が堪能。

門田基志門田基志(かどた・もとし)

1976年愛媛県今治市生まれ。「ジャイアント」所属のMTBプロライダー。選手として国内外のレースに参戦する一方、レース以外のサイクリングツアーも展開。石鎚山ヒルクライム、サイクリングしまなみなど数多くの自転車イベントを提案し、安全教室の講師やアドバイザーも務めるなど、自転車文化の発展に奔走している。

今回コーディネートしたLiv製品

◆LIV PASSION SF GLOVE 2,400円
◆LIV FAMA(シューズ) 10,000円
◆LIV STREAK(ヘルメット) 12,000円
◆LIV ALERT NXT VARIA(サングラス) 10,000円
◆LIV RACE DAY SS JERSEY 11,000円
◆LIV RACE DAY KNICKERS 13,000円
◆LIV RACE DAY WINDBREAKER JACKET 16,000円
◆LIV AVAIL ADVANCED 2(XS) 210,000円

訪問先一覧

◆ONOMICHI U2 www.onomichi-u2.com
◆はっさく屋 0845.boo.jp/hassaku
◆ジェラート専門店ドルチェ www.setoda-dolce.com
◆道の駅 多々羅しまなみ公園 www.imabari-shimanami.jp/tatara
◆やきとり山鳥 sanchou.com
◆道後温泉 茶玻瑠 www.chaharu.com
◆道後温泉本館 www.dogo.or.jp/pc/about
◆ノッてる!ガールズEHIME www.puranori-ehime.jp/notteru_girls


■ジャイアントストア今治
所在地: 愛媛県今治市北宝来町1-729-8
電話: 0898-25-1175
営業時間: 9:00~19:00
定休日: 火曜日
アクセス: JR予讃線今治駅構内。しまなみ海道自歩道入り口まで7km、自転車で25分
ウェブサイト: http://giant-store.jp/imabari/

Liv

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