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ブエルタ・ア・エスパーニャ2015 第17ステージドゥムランがTTスペシャリストの本領発揮 今大会2勝目を挙げマイヨロホも奪還

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 ブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージは9月9日、ブルゴスをスタート・ゴール地点とする38.7kmの個人タイムトライアル(TT)が争われ、トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン)が46分1秒のタイムで、今大会2勝目となるステージ優勝を飾った。総合首位に再浮上し、リーダージャージのマイヨロホを奪還。ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム)が総合2位をキープ、ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ)は同3位に後退した。 (平澤尚威)

タイムトライアルの第17ステージで優勝を飾り、総合首位に浮上したトム・ドゥムラン Photo: Yuzuru SUNADAタイムトライアルの第17ステージで優勝を飾り、総合首位に浮上したトム・ドゥムラン Photo: Yuzuru SUNADA

 距離が長めで平坦基調なTTスペシャリスト向けのコースレイアウト。中間計測は13.5km、27.5km地点の2カ所に設けられている。第2計測までは市街地を離れ、直線中心のコースを走る。終盤は100mほど上る丘や直角と鋭角合わせて10以上のコーナーがあるため、やや難易度の高い区間となる。

 2014年の世界選手権個人TT銅メダリストであるドゥムランが、どれだけタイムを稼げるかが、今ステージ最大の注目点となった。第16ステージ終了時で総合首位のロドリゲスに対し、タイム差は2位のアールが1秒、3位のラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ)が1分35秒、そして4位のドゥムランは1分51秒。翌日から山岳ステージが続くため、ドゥムランが総合優勝を狙うには大きく巻き返すとともに、さらにリードを築いておきたいところだ。

ステージ2位の好タイムをマークしたマチェイ・ボドナル Photo: Yuzuru SUNADAステージ2位の好タイムをマークしたマチェイ・ボドナル Photo: Yuzuru SUNADA

 総合順位が下位の選手から順にスタートし、序盤に出走したマチェイ・ボドナル(ポーランド、ティンコフ・サクソ)が47分5秒をマークした。このターゲットタイムに届く選手は終盤まで現れず、ボドナルは暫定首位の席でゴールしてくる選手たちを見守り続けた。

 そして迎えた総合上位勢のスタート。ドゥムランは落ち着いた表情で自信をうかがわせ、マイカは緊張した面持ち、一方でアールはリラックスした笑顔も見せながら、走り出していった。そしてマイヨロホを着る地元・スペインのロドリゲスは、会場のファンから大きな声援を受けながらスタートした。

 ドゥムランはTTスペシャリストらしく、大柄な身体を見事にコンパクトにして、空気抵抗を最小限に留めたフォームで突き進んでいく。無駄がない走りはタイムに表れ、第1計測でトップタイムを記録した。これに対し、アールは44秒、マイカが1分、ロドリゲスが1分11秒遅れで通過。

 さらにドゥムランは第2計測でもトップタイムで、バーチャルでロドリゲスとマイカの総合タイムを上回り、アールに対してもあと7秒差をつければ逆転というところまで迫った。

マイヨロホを着て走ったホアキン・ロドリゲス Photo: Yuzuru SUNADAマイヨロホを着て走ったホアキン・ロドリゲス Photo: Yuzuru SUNADA

 上りやコーナーのある最後の区間は、それ以前に比べて差は開きにくかったものの、やはりドゥムランがライバルを上回った。全選手中で唯一、時速50kmを超えるスピードで走り切り、2位のボドナルに1分4秒の差をつける圧倒的な勝利を挙げ、総合首位に浮上した。

 最後に粘ったアールは1分53秒のステージ10位でゴール。3秒差の総合2位と、僅差でこのステージを終えることに成功した。ロドリゲスは総合で1分15秒遅れの3位、マイカは2分22秒遅れの4位となった。ドゥムランがマイヨロホを獲得したのは第10ステージ以来。次のステージからは再びジャージを守るための戦いに挑むことになる。

トム・ドゥムランがマイヨロホを獲得した Photo: Yuzuru SUNADAトム・ドゥムランがマイヨロホを獲得した Photo: Yuzuru SUNADA

 その他の総合上位勢では、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)が1分8秒遅れのステージ3位、ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア)が1分33秒遅れの同6位と、モビスター チームのダブルエースが好タイムを記録。総合順位ではキンタナが5位、バルベルデが6位に浮上した。日本の新城幸也(チーム ヨーロッパカー)は4分15秒遅れの59位でゴールしている。

 山岳ステージ3連戦の初日となる翌日の第18ステージは、ロアからリアサまでの204kmで争われる。2つの3級山岳など多くのアップダウンを経て、181km地点から1級山岳へ。登坂距離は10kmで、頂上からゴールまでは13kmの下りが続く。

第17ステージ結果
1 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 46分1秒
2 マチェイ・ボドナル(ポーランド、ティンコフ・サクソ) +1分4秒
3 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +1分8秒
4 ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チーム スカイ) +1分31秒
5 ジェローム・コッペル(フランス、イアム サイクリング) +1分32秒
6 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +1分33秒
7 ロマン・シカール(フランス、チーム ヨーロッパカー) +1分36秒
8 ネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル、ランプレ・メリダ) +1分38秒
9 スティーヴン・カミングス(イギリス、MTN・クベカ) +1分40秒
10 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) +1分53秒
59 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +4分15秒

個人総合(マイヨロホ)
1 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 68時間40分36秒
2 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) +3秒
3 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) +1分15秒
4 ラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ) +2分22秒
5 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +2分53秒
6 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +3分15秒
7 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +3分30秒
8 ダニエル・モレノ(スペイン、チーム カチューシャ) +3分46秒
9 ミケル・ニエベ(スペイン、チーム スカイ) +4分10秒
10 ルイ・メインティス(南アフリカ、MTN・クベカ) +6分51秒
75 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) 70時間49分20秒

ポイント賞(プントス)
1 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) 106 pts
2 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 104 pts
3 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 100 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 オマール・フライレ(スペイン、カハルラル・セグロス RGA) 82 pts
2 フランク・シュレク(ルクセンブルク、トレック ファクトリーレーシング) 30 pts
3 ルーベン・プラサ(スペイン、ランプレ・メリダ) 27 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) 15 pts
2 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 16 pts
3 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) 21 pts

チーム総合
1 チーム スカイ 206時間29分35秒
2 モビスター チーム +1分4秒
3 アスタナ プロチーム +7分27秒

敢闘賞
トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン)

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