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ブエルタ・ア・エスパーニャ2015 第15ステージ総合2位のロドリゲスが激坂山頂ゴールを制する アールは1秒差で辛うじて首位を守る

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 ブエルタ・ア・エスパーニャ第15ステージは9月6日、コミージャスからソトレス. カブラレスまでの175.8kmで争われ、1級山岳の山頂ゴールを残り1kmからアタックしたホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ)が制して今大会初勝利を挙げた。個人総合成績ではファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム)が、ロドリゲスに1秒差まで詰め寄られたものの、辛うじて首位の座を守った。 (米山一輝)

区間優勝を飾ったホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ)区間優勝を飾ったホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ)

 スペイン北部のカンタブリア山脈での山岳3連戦の2日目、この日は序盤から中盤にかけては海沿いを走り、中盤過ぎから2級山岳を越え、ゴールはアルト・デ・ソトレスの1級山頂ゴールとなる。残り約2kmで最大勾配13.3%となる、登坂距離12.7km、平均勾配9.5%の急勾配での戦いだ。

1秒差で総合首位の座を守ったアール Photo: Yuzuru SUNADA1秒差で総合首位の座を守ったアール Photo: Yuzuru SUNADA

 レースはスタート直後から逃げを狙う攻防が続き、30km地点を過ぎて9人の逃げが形成された。ピエール・ローラン(フランス、チーム ヨーロッパカー)らによる逃げ集団は、総合上位争いに関係のないチームによるもの。総合で最も上位のアイマル・スベルディア(スペイン、トレック ファクトリーレーシング)ですら33分30秒遅れとあって、リーダーチームのアスタナ プロチームは逃げを容認した。

 協調体制が取れた逃げ集団は快調に逃げ続け、途中の2級山岳はドミニク・ローラン(カナダ、コフィディス ソリュシオンクレディ)、中間スプリントはニコラス・マース(ベルギー、エティックス・クイックステップ)がそれぞれ先頭通過した。

 メーン集団はモビスター チームが先頭に立ち、逃げとの差をおよそ3分台で終始コントロール。残り44kmの中間スプリントを過ぎてからは本格的な追走体制に入り、徐々に逃げとメーン集団の差は縮まっていった。

 ゴールに向けて最後の上りとなるソトレスの上り口で、逃げとメーン集団との差は1分10秒ほど。険しく切り立った岩肌に囲まれた上りに入ると、逃げ集団ではまずブレル・カドリ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル)がアタックして戦闘開始。数人がカウンター的にアタックを仕掛けるが、やがて残り10kmで38歳のベテラン、スベルディアが単独で抜け出した。

ステージ2位に入り、総合でも3位に浮上したマイカ Photo: Yuzuru SUNADAステージ2位に入り、総合でも3位に浮上したマイカ Photo: Yuzuru SUNADA

 メーン集団ではナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム)がアタック。アスタナのアシスト選手、ルイスレオン・サンチェス(スペイン)がチェックに入り、しばらくしてキンタナは集団に戻されたが、ここでメーン集団の人数は大きく絞られた。集団先頭はアスタナがコントロールし、崩壊した逃げ集団の選手を一人、また一人と吸収していく。

 先頭のスベルディアは集団から約1分の差で逃げ続けるが、残り7kmの緩斜面区間でジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター チーム)が集団をペースアップすると、一気にその差は30秒を切るまでに縮まった。

 再び急勾配区間へと突入し、集団の人数はさらに絞られていく。残り2.5kmを過ぎてついにスベルディアが捉えられると、今度はパヴェウ・ポリャンスキー(ポーランド、ティンコフ・サクソ)がチームエースのラファウ・マイカ(ポーランド)を引っ張り集団先頭に立って、残り2kmを通過した。

 急勾配に阻まれどの選手も決定打が出せないまま、残り1kmを前にしてついに動いたのがホアキン・ロドリゲスだ。力強いダンシングを見せ、追随するキンタナ、アールを徐々に振り切っていく。その力強さは最後まで衰えることなく、ロドリゲスは単独先頭を保ったまま両手を挙げてゴール。激坂ハンターの本領を発揮し、今大会初勝利を挙げるとともに、ポイント賞、複合賞のリーダージャージを獲得した。

レースを終え、下る準備をする新城幸也 Photo: Yuzuru SUNADAレースを終え、下る準備をする新城幸也 Photo: Yuzuru SUNADA

 2位争いはアールをマイカがゴール直前で振り切って12秒差でゴール。アールはダニエル・モレノ(スペイン、チーム カチューシャ)、キンタナにもかわされ15秒差の5位でゴールした。ステージ1位のボーナスタイム10秒を含め、アールは総合2位のロドリゲスからこの日25秒を失ったが、わずか1秒差で首位の座を守ることに成功した。総合3位にはマイカが浮上した。

 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー)はメーン集団で落ち着いた走りを見せ、最後の超級山岳への上り口でエースのロマン・シカール(フランス)を集団前方に引き上げるアシストをこなした後、ステージ64位でゴールした。

 翌9月7日の第16ステージは、ルアルカからエルミタ・デ・アルバ. キロスの185kmで行われる。第2週目のラストを飾るこの日は合計7つのカテゴリー山岳が設けられ、最後は超級山岳の山頂フィニッシュ。エルミタ・デ・アルバの上りは距離は6.8kmと短いながらも、平均勾配11.1%、最大勾配21%という強烈な激坂は、総合上位を争う選手たちにとって、まさに“決戦”の舞台だ。

第15ステージ結果
1 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) 4時間33分31秒
2 ラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ) +12秒
3 ダニエル・モレノ(スペイン、チーム カチューシャ) +14秒
4 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +15秒
5 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) +15秒
6 ミケル・ランダ(スペイン、アスタナ プロチーム) +18秒
7 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +20秒
8 ミケル・ニエベ(スペイン、チーム スカイ) +24秒
9 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +29秒
10 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル) +41秒
64 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +16分42秒

個人総合(マイヨロホ)
1 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) 61時間53分56秒
2 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) +1秒
3 ラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ) +1分24秒
4 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) +1分25秒
5 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +1分34秒
6 ダニエル・モレノ(スペイン、チーム カチューシャ) +2分8秒
7 ミケル・ニエベ(スペイン、チーム スカイ) +2分19秒
8 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +2分25秒
9 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +3分0秒
10 ルイ・メインティス(南アフリカ、MTN・クベカ) +5分7秒
73 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +1時間46分7秒

ポイント賞(プントス)
1 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) 99 pts
2 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) 96 pts
3 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 84 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 オマール・フライレ(スペイン、カハルラル・セグロス RGA) 55 pts
2 ルーベン・プラサ(スペイン、ランプレ・メリダ) 27 pts
3 ミケル・ランダ(スペイン、アスタナ プロチーム) 25 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) 11 pts
2 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) 16 pts
3 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 19 pts

チーム総合
1 チーム スカイ 185時間54分25秒
2 モビスター チーム +10分56秒
3 アスタナ プロチーム +16分0秒

敢闘賞
ブラヤン・ラミレス(コロンビア、コロンビア)

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