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【Teamユキヤ通信】ブエルタ・ア・エスパーニャ 第13ステージ公言通り逃げを成功させた新城幸也 献身的な牽引でエースの総合10位入りをアシスト

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ゴール後、監督から労いの言葉をかけられた新城 Photo: Miwa IIJIMAゴール後、監督から労いの言葉をかけられた新城 Photo: Miwa IIJIMA

 9月4日に行われたブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージ、新城幸也(チーム ヨーロッパカー)が見せ場を作った。

 この日の新城は「今日のコースは逃げ切るチャンスが大きいから、絶対に逃げに入る」と公言してのレース。しかしどのチームも考えは同じで、スタート直後からアタック合戦が始まった。数人が先行しては追いつかれるという展開が50㎞に渡り繰り返されたが、なかなか決定的な逃げグループは形成されなかった。

 しかし最初の3級山岳をきっかけに新城がアタック。そこに2人の選手が反応し、3人の逃げが始まった。なかなか大きくタイム差が開かないものの、3人は粘って先行を続けた。そして長い3級山岳を越える手前で、後ろから8人の選手が追いつき、その後すぐの1級山岳ではさらにメーン集団からパラパラと選手が合流。最終的に逃げ集団は24人に膨れあがった。

 逃げに選手を送り込んでいるチームが多いため、後続のメーン集団はリーダージャージのファビオ・アールを擁するアスタナのみが、タイム差を計りながらコントロールする。しかし、積極的に追い上げるという動きはなく、4分ほどのタイム差を保ったままレースは終盤へと向かった。

​大きな逃げグループ。新城の後ろには、エースのロマン・シカールがつける Photo: Miwa IIJIMA 大きな逃げグループ。新城の後ろには、エースのロマン・シカールがつける Photo: Miwa IIJIMA

 24人の逃げグループは、全員で先頭交代をしながら逃げ切るという意思統一はできていたものの、レース終盤に入って、ここからさらに抜け出そうとアタックする選手が続出した。

 残り40km、最後の3級山岳に入るところで1人、ランプレ・メリダのネルソン・オリヴェイラがアタック。世界選手権タイムトライアル7位の実力を見せつけ、じわじわと残りの23人を引き離していく。単騎での逃げという油断もあったのか、ゴールスプリントに備えたい選手たちは、追うことをためらってしまう。23人が躊躇している間に、オリヴェイラと後続との差は、残り距離を考えると追いつくのが難しいところまで広がってしまった。

 残り15kmを切ったところで、新城が積極的に前を引きだし、単独で逃げるオリヴェイラを追走した。10kmを切っても新城は自ら先頭を引き続けたが、他の選手の協力は得られず、オリヴェイラが逃げ切って区間優勝を飾った。

 ゴール1kmを切るまで集団先頭を引き続けた新城は、2位争いのゴールスプリントに加わることなく、24位でゴールした。しかし、この新城の働きにより、同じ逃げグループに入ってたチームのエース、ロマン・シカール(フランス)が、後方のメーン集団に残された総合上位の選手たちからタイム差を稼ぎ、総合10位へとランクインした。

力を出し切り、24位でゴールする新城 Photo: Miwa IIJIMA力を出し切り、24位でゴールする新城 Photo: Miwa IIJIMA

 レース後の新城は、次のように語った。

 「今日は絶対逃げると決めていたので、実行できて良かった。23名の中での動きはそれぞれのチームの思惑があるが、誰も追わずにこのまま区間2位争いをするのなら、せっかくここまで逃げて後続集団とのタイム差を開いてきたので、それが無駄にならないように、前の1名を追うというより、後続とのタイム差を少しでも開いて、ローマンの総合を上げようと判断した。結果的に自分はゴールスプリントに絡まなかったが、ローマンの総合がトップ10まで上がったので、この判断はチームも評価してくれている。あと3日間は山頂ゴールが続くが、脚の調子も日に日に良くなっているので、自分にできることはしっかりとこなし、体調も上げて3週目に入りたい。明日はちょっとおとなしくしているかも(笑)」

 この日の新城の走りは、他チームからも高い評価を受けるものだった。このステージをきっかけに、ブエルタでのリズムを掴み、これからの山岳連戦を乗り切りたいところだ。

 翌第14ステージはスペイン北部、ピレネー山脈の西側沿いの、自転車熱が熱いといわれるバスク州を舞台に、中盤から3級、1級そして、ゴールは超級カテゴリーの山頂ゴールとなる215kmで争われる。 (飯島美和)

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ブエルタ・ア・エスパーニャ2015 ブエルタ2015・ユキヤ通信 新城幸也

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