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ブエルタ・ア・エスパーニャ2015 第12ステージダニー・ファンポッペルが集団スプリントを制圧 若手スプリンターがまたも躍動

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 ブエルタ・ア・エスパーニャ第12ステージは9月3日、エスカルデス-エンゴルダニ. アンドラからレリダまでの173kmで争われ、22歳のダニー・ファンポッペル(オランダ、トレック ファクトリーレーシング)が集団スプリントを制した。総合リーダージャージのマイヨロホは、ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム)がキープしている。 (平澤尚威)

ステージ優勝を挙げたダニー・ファンポッペル Photo: Yuzuru SUNADAステージ優勝を挙げたダニー・ファンポッペル Photo: Yuzuru SUNADA

 今大会最難関とされた前ステージの序盤に落車したクリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)は、大きくタイムを失いながらもゴールまでたどり着いたが、レース後の検査で足首にある舟状骨の骨折が発覚。スタートを前に、リタイアが決まった。

スタート前にボトルを準備するティンコフ・サクソの宮島正典マッサー Photo: Yuzuru SUNADAスタート前にボトルを準備するティンコフ・サクソの宮島正典マッサー Photo: Yuzuru SUNADA

 この日のコースレイアウトは、序盤に設けられた2級山岳を除けば、スタートからゴールまで下り基調が続く。ラスト1kmは緩やかな上りだが、スプリンターにとっては、今大会において数少ない勝機のあるステージの一つだ。

 スタートして間もなく、5選手の逃げが容認され、過酷なコースに終始した前日にはなかった落ち着きがもたらされた。序盤はアスタナ プロチームがメーン集団をコントロールし、2級山岳に入るとチーム ジャイアント・アルペシンやトレック ファクトリーレーシングが集団を牽引し始めた。ジャイアント・アルペシンはジョン・デゲンコルプ(ドイツ)、トレックはファンポッペルの勝利がこの日の狙いだ。

 タイム差は2分から3分程度で、メーン集団は残り20kmからペースを上げて逃げ集団を捕まえにかかった。スピードがあがるなか、残り12km地点でファンポッペルがタイヤ交換でストップ。チームカーの隊列やチームメートの力を借りて、なんとか集団に復帰したがどれだけ消耗したかが心配された。

 協調体制を保ち粘り強く逃げていた先頭の5選手のなかから、アレクシー・グジャール(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル)が残り3kmでアタックを仕掛けた。しかしこれは決まらず、協調体制が崩れたことで逃げ集団はペースダウン。メーン集団が迫るなか、それでも諦めずヤコブス・フェンター(南アフリカ、MTN・クベカ)とマキシム・ブエ(フランス、エティックス・クイックステップ)がアタックして逃げ切りを狙った。

終盤まで逃げ続けた5選手 Photo: Yuzuru SUNADA終盤まで逃げ続けた5選手 Photo: Yuzuru SUNADA

 逃げを捕まえきれるかギリギリの展開で、残り300mでフェンターとブエを吸収したものの、メーン集団の前方は各チームの選手が1人ずつ入り乱れ、組織的な動きはなかった。そんななか、アシストに引き連れられたトム・ヴァンアスブロック(ベルギー、チーム ロットNL・ユンボ)が先頭に現れた。

 その動きを察知したダリル・インピー(南アフリカ、オリカ・グリーンエッジ)がヴァンアスブロックの後ろにつき、さらにデゲンコルプ、ファンポッペルと続く。ヴァンアスブロックがスプリントに入るとインピーがそれに並び、デゲンコルプは前に出られなくなった。ライン取りに失敗したデゲンコルプに対し、ファンポッペルは最後まで脚を温存しながらうまくインピーの後ろから抜け出し、キレのある加速で一気にライバルたちを抜き去った。

 22歳のファンポッペルにとって、グランツール初勝利。パンクに見舞われる危機的な状況から、チームメートの働きに応えた。レース後には「一日中チームメートが引っ張ってくれ、集団に戻るときも素晴らしい仕事をしてくれた。昨日は苦しいステージだったから、今日は本当に勝ちたかった」と喜びを語った。

この日のチームバスは屋内駐車場の中 Photo: Yuzuru SUNADAこの日のチームバスは屋内駐車場の中 Photo: Yuzuru SUNADA

 総合上位の選手はメーン集団でゴールしたため順位に変動はなく、新城幸也(チーム ヨーロッパカー)も集団内でゴールしている。

 翌日の第13ステージはカラタユーからタラソナまでの178kmで争われる。1級山岳と二つの3級山岳は設けられるが、平坦ステージに分類される。山頂ゴールではないが、ゴール前の上りがスプリンターにどれだけダメージを与えるかが勝負を左右しそうなレイアウトになっている。

第12ステージ結果
1 ダニー・ファンポッペル(オランダ、トレック ファクトリーレーシング) 4時間2分11秒
2 ダリル・インピー(南アフリカ、オリカ・グリーンエッジ) +0秒
3 トッシュ・ヴァンデルザンド(ベルギー、ロット・ソウダル) +0秒
4 ニコラス・マース(ベルギー、エティックス・クイックステップ) +0秒
5 ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チーム ジャイアント・アルペシン) +0秒
6 ジャンピエール・ドリュケール(ルクセンブルク、BMC レーシングチーム) +0秒
7 トム・ヴァンアスブロック(ベルギー、チーム ロットNL・ユンボ) +0秒
8 クリスティアン・スバラーリ(イタリア、MTN・クベカ) +0秒
9 ホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスター チーム) +0秒
10 レオナルドファビオ・ドゥケ(コロンビア、コロンビア) +0秒
83 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +0秒

個人総合(マイヨロホ)
1 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) 47時間14分30秒
2 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) +27秒
3 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) +30秒
4 ラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ) +1分28秒
5 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +1分29秒
6 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +1分52秒
7 ダニエル・モレノ(スペイン、チーム カチューシャ) +1分54秒
8 ミケル・ニエベ(スペイン、チーム スカイ) +1分58秒
9 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +3分7秒
10 ルイ・メインティス(南アフリカ、MTN・クベカ) +4分15秒
74 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +1時間18分49秒

ポイント賞(プントス)
1 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) 79 pts
2 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 74 pts
3 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 74 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 オマール・フライレ(スペイン、カハルラル・セグロス RGA) 55 pts
2 ミケル・ランダ(スペイン、アスタナ プロチーム) 25 pts
3 ベアトヤン・リンデマン(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ) 16 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 10 pts
2 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) 14 pts
3 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) 21 pts

チーム総合
1 チーム スカイ 142時間2分40秒
2 アスタナ プロチーム +3分45秒
3 モビスター チーム +8分20秒

敢闘賞
マキシム・ブエ(フランス、エティックス・クイックステップ)

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