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ブエルタ・ア・エスパーニャ2015 第10ステージスバラーリが集団スプリントで大金星 デゲンコルプはわずかに届かず2位

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 ブエルタ・ア・エスパーニャ第10ステージが8月31日、バレンシアからカステリョンまでの146.6kmで争われ、クリスティアン・スバラーリ(イタリア、MTN・クベカ)が集団スプリントを制し、グランツール初勝利を挙げた。総合上位に変動はなく、リーダージャージのマイヨロホはトム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン)がキープ。新城幸也(チーム ヨーロッパカー)は10分50秒遅れの159位でゴールした。

集団ゴールスプリントをクリスティアン・スバラーリ(左から3人目)が制した<写真・砂田弓弦>集団ゴールスプリントをクリスティアン・スバラーリ(左から3人目)が制した<写真・砂田弓弦>

 コース序盤は3級山岳や小さなアップダウンがあり、中盤からは平坦区間な区間が続く。そしてこのステージのポイントとなるのは、残り24.6km地点から始まる2級山岳だ。7.5kmをかけて上り、下りきるとゴールまで約8kmはほぼフラット。2級山岳を集団内で越えられる登坂力をもつスプリンターに有利なレイアウトになっている。

 レース開始直後からアタックがかかると、40人という大規模な逃げ集団が形成された。この逃げには、総合14位のセルジオルイス・エナオや同20位のダニエル・ナバロらをはじめ、全チームの選手が含まれていた。しかしメーン集団はこの逃げを警戒してか、タイム差を2分以上広げずにレースを展開していく。また、第5ステージを制したカレブ・イーウェン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)は体調不良によりこのステージの序盤でリタイアした。

レースをコントロールするチーム ジャイアント・アルペシン<写真・砂田弓弦>レースをコントロールするチーム ジャイアント・アルペシン<写真・砂田弓弦>

 主にチーム ジャイアント・アルペシンがコントロールするメーン集団は、14人にまで減っていた逃げ集団を残り56km地点で吸収した。その後、ニキ・テルプストラ(オランダ、エティックス・クイックステップ)が独走を試みるが、モビスター チームなど有力チームがメーン集団のペースを上げたことで逃げは失敗。集団は一つになって2級山岳へ突入した。

 上りに入ると、アレッサンドロ・デマルキ(イタリア、BMC レーシングチーム)、ケニー・エリッソンド(フランス、エフデジ)、ロマン・シカール(フランス、チーム ヨーロッパカー)の3人が次々と飛び出して合流。ジョン・デゲンコルプ(ドイツ)の勝利を狙うジャイアント・アルペシンが牽引するメーン集団に対し、30秒前後の差をつけ、下りでも逃げ続けた。

マイヨロホを着て走るトム・ドゥムラン<写真・砂田弓弦>マイヨロホを着て走るトム・ドゥムラン<写真・砂田弓弦>

 下りが終わったメーン集団は、変わらずジャイアント・アルペシンが先頭を牽引し、逃げていた3人を残り4.5kmで吸収。その後もスプリント勝負に向けて、散発するアタックをマイヨロホのドゥムランらがチェックして潰していった。しかし、残り1kmでその体制が崩壊し、ほとんどのチームがトレインを組めないままラスト700mのストレートへ。

 混戦のなか、先頭から2番手にいたトッシュ・ヴァンデルザンド(ベルギー、ロット・ソウダル)がスプリントを開始。しかし、その後ろにつけていたスバラーリとホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスター チーム)が一気に飛び出す。集団に飲み込まれていたデゲンコルプも、スバラーリらを上回るスピードで追いかけるが、抜き去るにはわずかに距離が足りなかった。スバラーリはロハスも抑え、有力スプリンター相手に大金星を挙げた。総合上位陣もほとんど集団でゴールしたため、順位に大きな変動はない。

 スバラーリにとっては、2013年にMTN・クベカでプロ入りして以来、チームタイムトライアルでは優勝経験があるものの個人では初勝利。それがブエルタという大舞台でやってきた。インタビューに応えたスバラーリは「ようやく夢が叶った。まだ信じられないよ。これは僕の夢であり、MTN・クベカの夢なんだ」とコメント。表彰式では、両手を突き上げながら飛び跳ね、満面の笑みを浮かべて喜びを表現した。

初の大きな勝利に喜ぶクリスティアン・スバラーリ<写真・砂田弓弦>初の大きな勝利に喜ぶクリスティアン・スバラーリ<写真・砂田弓弦>

 第1週が終わり、休息日をはさんでの第11ステージは、スペインとフランスの間にある小国、アンドラで争われる。アンドラ・ラ・ベリャからクルタルス・デンカムまでの138kmと距離は短めながら、1級山岳が5つ、2級山岳が1つ登場する。ほとんどが長い上りと下りで構成された過酷なコースレイアウト。ラストは1級山岳の頂上ゴールで、総合順位ががらりと変わる可能性の高いステージだ。

(文 平澤尚威/写真 砂田弓弦)

第10ステージ結果
1 クリスティアン・スバラーリ(イタリア、MTN・クベカ) 3時間12分43秒
2 ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チーム ジャイアント・アルペシン) +0秒
3 ホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスター チーム) +0秒
4 トッシュ・ヴァンデルザンド(ベルギー、ロット・ソウダル) +0秒
5 ホセイシドロマシエル・ゴンカルヴェス(ポルトガル、カハルラル・セグロス RGA) +0秒
6 マッテーオ・モンタグーティ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル) +0秒
7 イェンス・クークレール(ベルギー、オリカ・グリーンエッジ) +0秒
8 ダリル・インピー(南アフリカ、オリカ・グリーンエッジ) +0秒
9 ピーテル・スライ(ベルギー、エティックス・クイックステップ) +0秒
10 ヴァレリオ・コンティ(イタリア、ランプレ・メリダ) +0秒
159 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +10分50秒

個人総合(マイヨロホ)
1 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 38時間34分56秒
2 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) +57秒
3 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +59秒
4 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム スカイ) +1分7秒
5 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) +1分13秒
6 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +1分17秒
7 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +1分17秒
8 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +1分18秒
9 ラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ) +1分47秒
10 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル) +1分52秒
82 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +1時間3分18秒

ポイント賞(プントス)
1 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) 71 pts
2 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 70 pts
3 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 67 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 オマール・フライレ(スペイン、カハルラル・セグロス RGA) 18 pts
2 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 13 pts
3 ベアトヤン・リンデマン(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ) 13 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 6 pts
2 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) 11 pts
3 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) 20 pts

チーム総合
1 チーム スカイ 115時間58分54秒
2 モビスター チーム +6分10秒
3 アスタナ プロチーム +11分52秒

敢闘賞
カルロス・ベロナ(スペイン、エティックス・クイックステップ)

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