実績に応じて会社が活動費を補助社是「おもしろおかしく」を実践 鈴鹿耐久で上位目指す堀場製作所自転車倶楽部

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 鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で行われている自転車の長時間耐久レースで、分析・計測機器メーカー、堀場製作所の社員チームが頭角を現してきた。最高は6時間部門で13位。サイクルスポーツの人気で競技人口が増える中、今秋以降の大会でさらに上位を狙う。後押しするのは、成果主義に基づく同社独自の支援制度だ。そこには7月に死去した創業者、堀場雅夫氏が提唱した社是「おもしろおかしく」が反映されている。(産経新聞大阪経済部 牛島要平)

長距離も楽しく

社是「おもしろおかしく」を記したユニホームで練習に励む自転車倶楽部のメンバーら。細川浩司部長(中央)は9月で定年退職し、スズカでの上位入賞を後輩に託す =京都市南区(寺口純平撮影)社是「おもしろおかしく」を記したユニホームで練習に励む自転車倶楽部のメンバーら。細川浩司部長(中央)は9月で定年退職し、スズカでの上位入賞を後輩に託す =京都市南区(寺口純平撮影)

 日曜の早朝、京都市南区の堀場製作所本社前に、同社「自転車倶楽部」の青いサイクリングウエアを着た男女7人が集まった。

 「今日は(京都府八幡市の)石清水八幡宮まで行くよ。35分ぐらいなので散歩気分やね」と、部長の細川浩司さん(60)。ウクライナ出身の女性社員、マーリシェヴァ・オーリガさん(27)は「自転車で体を動かすのは健康にいい」と笑顔をみせ、7人は愛車を連ねて出発した。

 同部は平成20年秋に細川さんら約10人で結成し、現在28人が所属。京都市周辺だけでなく、今年5月の大型連休には琵琶湖の北半分(北湖)の沿岸147キロを約8時間かけて走破するなど長距離にも挑戦している。行き先のおいしいものを食べるのが楽しみだ。

目標は10位入賞

 楽しみ以外の目的もある。鈴鹿サーキットで春と秋に開かれる耐久レース「スズカ8時間エンデューロ」への出場だ。

 平成12年から開催され、サーキットを1チーム2~6人程度で交代して走り、所定時間内で何周回れるかを競う。メーンの8時間のほか6時間や4時間などがあり、レース用の自転車以外に街乗り車の初心者でも出場できる気軽さが人気だ。

昨年11月の「第15回スズカ8時間エンデューロ秋SP」 =三重県鈴鹿市(スズカ8時間エンデューロ大会事務局提供)昨年11月の「第15回スズカ8時間エンデューロ秋SP」 =三重県鈴鹿市(スズカ8時間エンデューロ大会事務局提供)

 公道を何日もかけて走る国際的な耐久レース「ツール・ド・フランス」などと違って、国内ではツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)や筑波サーキット(茨城県下妻市)などでも自転車の耐久レースが行われ、市民マラソンのように参加者が増加。スズカ8時間エンデューロ大会事務局によると、スズカは最近は1大会で1日あたり約6千人が参加する国内最大級の規模を誇るという。

 同部は例年、6時間に挑戦し、最高記録は平成25年春の13位。今春は8時間に同部から4チーム計15人が初挑戦し、約500チーム中、最高で49位を記録した。

 部長の細川さんは「チーム結成10周年の3年後までに6時間で10位以内を目指す」と意気込む。今秋の大会(11月)は6時間の競技がないため、8時間で上位に食い込もうと淡路島1周などきつい上り坂のある難コースでの練習に挑んでいる。

創業者の遺志に応え

 細川さんによると、スズカでは会社員よりも練習時間を作りやすい自営業のメンバーが中心のチームが上位に多い。勝利にかける思いも強いという。

 そうした中、自転車倶楽部チームの強い味方になっているのが堀場製作所独自の支援制度だ。社内約30の公認クラブは前期の実績に応じて活動費用の補助を受けられる。好成績を挙げるほど補助額は増えるため、練習にも熱が入る。

 補助制度は、学生起業家の草分けでもある創業者の堀場氏が「人生の一番大事な時間を過ごすのが会社。おもしろくなかったら、いる意味はない」と、昭和53年に制定した社是「おもしろおかしく」を反映したもの。細川さんは「ユニホームの背中の文字『おもしろおかしく』は私たちの誇り。『限界に向かって挑戦し、自転車を楽しむ』というテーマを追求していきたい」と話している。

産経WESTより)

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