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ブエルタ・ア・エスパーニャ2015 第9ステージTTスペシャリストのドゥムランが山頂ゴールを制しマイヨロホ奪回 フルームが区間2位

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 ブエルタ・ア・エスパーニャ第9ステージは8月30日、トレビエハからクンブレ・デル・ソル・ベニタチェルまでの168.3kmで行われ、トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン)が山頂ゴールを制し優勝した。ドゥムランは同時に、総合首位のマイヨロホにも袖を通した。ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ)やアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)、ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム)などの有力選手は遅れを喫し、タイムを失った。

この山岳ステージを制したトム・ドゥムランこの山岳ステージを制したトム・ドゥムラン

 この日は海岸線沿いの平地をひた走り、後半は2級山岳通過後、最大斜度が19%の山頂ゴールへとフィニッシュするコースレイアウトだ。最後の山は4kmほどと長くはないが、勾配故にタイム差がつくことが予想され、上り口までの位置取りと、フィニッシュ時の総合系選手のタイムが注目されるレースとなった。

 レースは早い段階から14人の大きい逃げ集団が形成されレースをリードした。この集団はメーン集団から最大約5分のタイムギャップを持ち展開。この中には山岳賞ジャージを着るオマール・フライレ(スペイン、カハルラル・セグロス RGA)や、ツール・ド・フランスでも活躍したゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ)らが含まれる。メーン集団ではチーム カチューシャがホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ)のステージ優勝に向けて強力にコントロールを行った。

ゴール前の急坂ゴール前の急坂

 先頭を行く14人が均等にローテーションを行い良いペースで進んだため、メーン集団はタイム差をすぐには詰められなかったが、120km地点を過ぎてから始まる2級山岳への位置取り争いへ向けてモビスター チームらも先頭へと集まると、徐々にその差は縮まっていった。2級山岳へと突入すると激しい勾配により逃げ集団は人数を減らした。この日のゴールでは同じ上りを通るため、メーン集団の総合系選手は注意深くこの2級山岳をクリアする。

 バラけた逃げ集団は合流を重ねて9人で最後の山岳を目指し協力するも、メーン集団では再びチーム カチューシャに加えてオリカ・グリーンエッジらも牽引に加わりハイスピードで前を追った。先頭ではラスト15kmほどに設置されたスプリントポイントをきっかけにアタック合戦になり人数を減らしたため、一気にメーン集団が差を詰め、最後の上りへと突入する頃には計算通りに逃げは吸収された。

区間2位に入ったフルーム区間2位に入ったフルーム

 勾配がある上り口に差し掛かると、バルベルデやロドリゲスらが前方へと集まり、直ぐさまアタック合戦が開始。特にモビスター チームが波状攻撃を仕掛け、集団は有力選手しか対応ができず、人数が絞られた。総合を狙う選手たちがけん制を開始すると、その隙を突くようにタイムトライアルスペシャリストで総合2位のドゥムランが、残り2.5kmでアタックし10秒ほどリードした。メーングループではマイヨロホを着るチャベスや、バルベルデが脱落。最後はロドリゲスとクリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)、ドゥムランの三つ巴の争いになり、ラスト200mで再びペースアップしたドゥムランが山頂ゴールを制し優勝した。

リーダーの座を取り戻したトム・ドゥムランリーダーの座を取り戻したトム・ドゥムラン

 チャベスが遅れたことでドゥムランは優勝と同時にマイヨロホを獲得。ドゥムランは「とても信じられない。急勾配区間でここまで走れるとは思わなかった」とコメントしている。

 翌日の第10ステージは最初の休息日を前に、バレンシアからカステリョンまでの146.6kmで争われる。ラスト20kmは2級山岳超え、下り基調でフィニッシュするため、上れるスプリンターが有利なコースレイアウトといえるだろう。

(文 松尾修作/写真 砂田弓弦)

第9ステージ結果
1 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 4時間9分55秒
2 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +2秒
3 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) +5秒
4 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) +16秒
5 ラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ) +18秒
6 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +20秒
7 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +28秒
8 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム スカイ) +31秒
9 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル) +33秒
10 ルイ・メインティス(南アフリカ、MTN・クベカ) +34秒
141 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +16分55秒

個人総合(マイヨロホ)
1 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 35時間22分13秒
2 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) +57秒
3 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +59秒
4 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム スカイ) +1分7秒
5 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) +1分13秒
6 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +1分17秒
7 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +1分17秒
8 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +1分18秒
9 ラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ) +1分47秒
10 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル) +1分52秒
76 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +52分28秒

ポイント賞(プントス)
1 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) 71 pts
2 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 70 pts
3 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 67 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 オマール・フライレ(スペイン、カハルラル・セグロス RGA) 18 pts
2 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 13 pts
3 ベアトヤン・リンデマン(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ) 13 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 6 pts
2 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) 11 pts
3 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) 17 pts

チーム総合
1 チーム スカイ 106時間20分45秒
2 モビスター チーム +6分10秒
3 アスタナ プロチーム +11分52秒

敢闘賞
オマール・フライレ(スペイン、カハルラル・セグロス RGA)

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