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ブエルタ・ア・エスパーニャ2015 第5ステージ小柄軽量なイーウェンが上りスプリントを制しブエルタ初勝利 マイヨロホはドゥムランへ

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 ブエルタ・ア・エスパーニャ第5ステージは8月26日、ロタからアルカラ・デ・グアダイラまでの167.3kmで争われ、カレブ・イーウェン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)が上りスプリントを制して優勝した。総合首位のマイヨロホはトム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン)へと移っている。新城幸也(チーム ヨーロッパカー)はトップから17秒遅れの64位でゴールした。

ゴールスプリントを制したカレブ・イーウェン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)が勝利。デゲンコルプ、サガンと続いたゴールスプリントを制したカレブ・イーウェン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)が勝利。デゲンコルプ、サガンと続いた

 この日のステージはアンダルシア州をハイスピードで駆け抜ける平坦ステージ。全体にほとんど上りはないが、フィニッシュまで残り1kmからが上りとなり、これををいかにスプリンターが持ちこたえることができるかが勝負となるレースと予想された。前日までの難易度の高いステージで消耗した総合上位勢にとっては、翌日から続く山岳ステージへ向けて脚休めとなるコースレイアウトだ。

 レースはイイヨ・ケイス(ベルギー、エティックス・クイックステップ)、アントワーヌ・デュシェーヌ(カナダ、チーム ヨーロッパカー)、グルマイ・ツガブ・ゲブレマリアム(エチオピア、ランプレ・メリダ)の3人がリードして展開した。メーン集団ではチーム ジャイアント・アルペシンがコントロールする姿が目立つ。コフィディス ソリュシオンクレディも数人の選手を前方へと送り込みスプリントへと備えた。

出走サインを終えてスタートに向かう新城幸也出走サインを終えてスタートに向かう新城幸也

 メーン集団はアンダルシアの郊外をハイペースで走行。逃げ集団とのタイム差は残り60km地点での5分差から、10kmで1分詰めるセオリー通りの追走で、40kmを切るとその差は2分30秒ほどとなった。レース先頭を走る3選手はローテーションを均等に回すものの、向かい風の影響もありゲブレマリアムの顔が歪んでいる姿が見受けられた。メーン集団ではクリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)がトラブルで40秒ほど後退するものの、チームカーの隊列まですぐに復帰しタイムを失うことはなかった。

 ステージ終盤に設けられたスプリントポイントが迫るなか、逃げている3人の中からデュシェーヌが飛び出ししばらくリードをした。後方の2人はゲブレマリアムがローテーションを拒否したために仲たがいが発生。ケイスが振り切ろうと腰を上げると、ゲブレマリアムもそれに続き、利害が一致せず逃げが崩壊しかけた。しばらくすると先行していたデュシェーヌと2人は合流し、3人でのスプリントポイント獲得への勝負へ。直前で切れ味よく飛び出したのは、ベテランのケイス。デュシェーヌとゲブレマリアムは見合ったまま脚を緩め、ケイスがポイント賞を先頭通過するとともに、そのまま単独先行状態となった。

 残り距離が10kmでは、逃げるケイスとメーン集団との差は20秒ほどに。追い込むメーン集団では、ゴールスプリントへ向けて前方をキープしたいスプリンターを抱えるチームと、集団前方でリスクを回避したい総合系チームが、ラインを被せあいながら広い幹線道路をハイスピードで位置取り争いを展開した。

 単独で粘っていたケイスは残り8.8km地点で吸収。路面が良くない地元の道に入ると、繰り返されるランドアバウトにより集団は縦一列となる。ポイントジャージを着用するペテル・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ)がダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、ティンコフ・サクソ)のアシストを受け、スプリントへ向けて盤石の態勢で臨む姿が確認できた。

この日でマイヨロホを失ったチャベスこの日でマイヨロホを失ったチャベス

 フィニッシュまで1kmから始まる上りで先頭に出たのはオリカ・グリーンエッジ。これに被せるようにスプリント態勢に入ったのはジャイアント・アルペシン勢だ。アシストが外れて150mの距離から先頭でデゲンコルブが腰を上げるも、2番手につけていたイーウェンの加速が上回り、後ろにつけていたサガンを引き離して優勝。165cmと小柄で軽量なスプリンターが体格を生かし、上りのスプリントで鋭い加速を見せ、名だたるスプリンターを押さえ込んでのグランツール初勝利となった。

 イーウェンは昨年秋に研修生としてオリカ・グリーンエッジに加入して、今年がプロ正式加入1年目となる21歳の若手スプリンター。もちろんブエルタは初出場で、レース後は「キャリアの中でも良い勝利となった。サガンやデゲンコルブに勝てて嬉しい」とコメントした。総合成績では、首位のマイヨロホを着るヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ)が8秒差の21位でゴールしたため、2秒差の15位でゴールした総合2位のトム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン)が逆転。1秒差で総合首位に立ったドゥムランは、今大会3人目のマイヨロホ着用者となった。

 翌日に行われる第6ステージは、アップダウンを繰り返し、3級山岳へとゴールするコルドバからシエラ・デ・カソルラまでの204kmで争われる。総合タイム差が選手間で少ないため、ジャージが移り変わる可能性も大きい。逃げも決まりやすいコースと予想されるため、タフなステージが得意な新城の走りにも注目だ。

(文 松尾修作/写真 砂田弓弦)

ドゥムランが総合首位を逆転しマイヨロホを獲得したドゥムランが総合首位を逆転しマイヨロホを獲得した

第5ステージ結果
1 カレブ・イーウェン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 3時間57分28秒
2 ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チーム ジャイアント・アルペシン) +0秒
3 ペテル・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ) +0秒
4 ジャンピエール・ドリュケール(ルクセンブルク、BMC レーシングチーム) +0秒
5 ホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスター チーム) +2秒
6 クリスティアン・スバラーリ(イタリア、MTN・クベカ) +2秒
7 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル) +2秒
8 ダニエル・モレノ(スペイン、チーム カチューシャ) +2秒
9 トッシュ・ヴァンデルザンド(ベルギー、ロット・ソウダル) +2秒
10 ニコラス・マース(ベルギー、エティックス・クイックステップ) +2秒
64 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +17秒

個人総合(マイヨロホ)
1 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 17時間9分6秒
2 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +1秒
3 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム スカイ) +16秒
4 ダニエル・マーティン(アイルランド、チーム キャノンデール・ガーミン) +25秒
5 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +29秒
6 ダニエル・モレノ(スペイン、チーム カチューシャ) +31秒
7 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +35秒
8 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) +36秒
9 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +37秒
10 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) +48秒
55 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +8分32秒

ポイント賞(プントス)
1 ペテル・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ) 61 pts
2 ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チーム ジャイアント・アルペシン) 36 pts
3 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 35 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 オマール・フライレ(スペイン、カハルラル・セグロス RGA) 13 pts
2 ウァルテルフェルナンド・ペドラサ(コロンビア、コロンビア) 7 pts
3 ナトナエル・テウェルドメドヒン・ベルハネ(エリトリア、MTN・クベカ) 7 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) 11 pts
2 トム・ドゥムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン) 16 pts
3 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム スカイ) 17 pts

チーム総合
1 チーム スカイ 51時間38分26秒
2 アスタナ プロチーム +27秒
3 BMC レーシングチーム +2分20秒

敢闘賞
イイヨ・ケイス(ベルギー、エティックス・クイックステップ)

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