東海地方のシリーズ戦ロードレース2日間で3レースのAACAカップ第8戦 全日本王者の窪木一茂がステージ2勝で総合優勝

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 東海地方のロードレースシリーズ戦「AACAカップ」の第8戦が8月15、16日、岐阜県の国営木曽三川公園・長良川サービスセンターで開催され、トップカテゴリーの1-1では、全日本選手権ロード王者の窪木一茂(チームUKYO)がロードレース2ステージを制して総合優勝した。

第3ステージ後半、3人の先頭グループで走る全日本チャンピオンジャージの窪木一茂(中央)第3ステージ後半、3人の先頭グループで走る全日本チャンピオンジャージの窪木一茂(中央)

ロード、TTの日本チャンプが参戦

2日間、参加者の喉を潤したBUCYO COFFEE CLTコラボブース2日間、参加者の喉を潤したBUCYO COFFEE CLTコラボブース

 2日間のステージレース形式で行われた今大会。初日は3km個人タイムトライアル(TT)と約60kmのクリテリウム、2日目には約102kmのロードレースという、合計3つのステージの総合時間を選手たちは競い合った。 今大会は2015年の全日本ロード王者の窪木と、全日本個人TT王者の中村龍太郎(イナーメ信濃山形)がそろって参加。ホストチームのキナン サイクリングチームをはじめとしたおなじみのメンバーに、地元・愛知県の愛三工業レーシングチームから綾部勇成が参加するなど、強豪選手がそろってのレースとなった。

 東海のローカルレースとして始まったAACAカップも、いよいよ全国から注目を集める大会に成長してきたことを現すかのような盛り上がりで、強豪選手たちの走りを間近で観戦しようと、いつも以上に多くの観客が会場に訪れた。

 初日の午前は第1ステージの個人TTが行われ、全日本個人TT王者の実力を遺憾なく発揮した中村がトップタイムをマーク。個人総合トップの証であるオレンジ色のリーダージャージにまず袖を通した。しかし3kmと距離が短く、各選手がほんの僅かなタイム差で並ぶため、いくらでも逆転がありうる状況だ。

個人タイムトライアルの日本チャンピオンジャージを着る中村龍太郎がトップタイム個人タイムトライアルの日本チャンピオンジャージを着る中村龍太郎がトップタイム
中村龍太郎(イナーメ信濃山形)がまずリーダージャージを獲得中村龍太郎(イナーメ信濃山形)がまずリーダージャージを獲得
ロードレースのスタートラインに並ぶ選手たちロードレースのスタートラインに並ぶ選手たち

窪木が王者の切れ味でステージ勝利

勝ち逃げの13人。先頭はリーダージャージの中村勝ち逃げの13人。先頭はリーダージャージの中村

 午後はショートコース3.1kmを20周回する、約60kmのクリテリウム。スタートから激しいアタック合戦が展開され、先頭集団は目まぐるしくメンバーが入れ替わるなか、3周目で13選手が抜け出しに成功し、これが勝ち逃げになった。メンバーは窪木、中村、綾部のほか、筧五郎(イナーメ信濃山形)、小室雅成(ウォークライド)、水野貴行(ニールプライド・南信スバル)、佐藤信哉(VC福岡)、下島将輝、柳瀬慶明、(コラッジョ川西)、野中竜馬、中西重智、リカルド・ガルシア、ロイック・デリアック(キナン サイクリングチーム)という布陣だ。

 しばらく協調してローテーションしていた逃げメンバーだったが、集団とのタイム差が1分ほどになったあたりからローテーションが上手く回らなくなってきた。 これを嫌ったデリアックが残り9周でアタックし、ここに中西、小室が合流して3人の先頭集団となった。しかし追走の集団も、窪木、中村、綾部が積極的に前の3人に追いつこうと動き、先頭と後続のタイム差はなかなか開かない。

逃げる小室、中西、デリアックの3人逃げる小室、中西、デリアックの3人
果敢な飛び出しを見せた下島将輝(コラッジョ川西)果敢な飛び出しを見せた下島将輝(コラッジョ川西)

 残り4周でついに先頭3人が捕まると、熾烈なアタック合戦へと切り替わった。ガルシア、筧、野中とそれぞれ逃げ出して独走するも、結局捕まってラスト周回へと突入。

ゴール前で下島を抜き去った窪木がステージ勝利ゴール前で下島を抜き去った窪木がステージ勝利

 優勝候補の強豪選手たちが牽制するなか、ゴール前約1kmから、下島が渾身のロングスパートを見せた。思い切った飛び出しはあわや逃げ切りかと思われたが、これを本気で潰しにきたのは、全日本チャンピオンの窪木だった。ゴール直前で下島を抜き去り会心のステージ勝利。王者の肩書きに恥じない圧巻の走りでステージ優勝をもぎ取った。

 2位にはそのまま下島が入った。惜しくもチャレンジは実らなかったが、シリーズ第1戦に続いての2位獲得。若手ながらトップ選手たちに一矢報いる走りで観客を沸かせた。タイム差なしで3位に入った中村が、初日の総合首位を守った。

デリアックを一騎打ちで下した窪木が逆転総合優勝

 大会2日目、最終となる第3ステージは、5.1kmを20周回する約102kmのロードレース。序盤、窪木を含む7人の逃げ集団が形成された。メンバーは窪木のほか、前日も逃げた小室、野中、ガルシア、さらに北野晋識(イナーメ信濃山形)、柴田雅之(龍谷大学)、小渡健吾(シエルヴォ奈良)。ここから北野、柴田、小渡が遅れ、先頭はしばらく4人で逃げ続けた。

第3ステージ序盤、逃げる窪木ら7人第3ステージ序盤、逃げる窪木ら7人
山本、小渡、佐藤の3人逃げ山本、小渡、佐藤の3人逃げ

 しかし有力選手が多く残るメーン集団は4人を吸収。再びアタック合戦から、今度は山本雅道(キナン サイクリングチーム)、小渡、佐藤の3人が抜け出し、タイム差を広げていった。この3人は総合争いに影響のないメンバーということもあり、集団は逃げを容認。3人でステージ優勝を争う可能性も出てきた。

 しかし終盤、活性化したメーン集団は前の3人を捕え、いよいよ最後のアタック合戦に突入。それまで集団内に潜んでいたデリアックがアタックして独走を開始すると、少し遅れて窪木が追走、さらに遅れて若杉圭祐(シエルヴォ奈良)が合流して3人になる。すぐにデリアックが、ラスト周回に入る手前の坂道でアタック。これに反応した窪木とデリアックの2人による逃げが形成された。

 協調した2人は、あっという間に集団とのタイム差を開き、最後のゴールスプリントへ。一騎打ちとなったゴール勝負を制したのは前日に続いて窪木だった。全日本王者のプライドを見せつけるような横綱相撲で勝利をつかみ取った。2位はデリアック、3位は野中と、ホストチームのキナン勢が入った。

 この結果、ロード王者の窪木がTT王者の中村から総合リーダーの座を奪取。2人の全日本チャンピオンを交えた2日間の熱戦が幕を閉じた。

デリアックを下した窪木がロードレース2連勝デリアックを下した窪木がロードレース2連勝
個人総合優勝を果たした全日本チャンピオンの窪木一茂(チームUKYO)個人総合優勝を果たした全日本チャンピオンの窪木一茂(チームUKYO)

レポート 加藤康則(キナン サイクリングチーム)

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