ポタガールの2泊3日「尾道&しまなみライド」<後編>距離70kmでも巨大な橋に四苦八苦 フェリーを駆使して女子にやさしいルート設計

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 雨予報を見事に吹き飛ばした「ポタガール」のさおりん&まさみんのしまなみライド。下調べの段階では、「しまなみ海道と橋からの絶景」「ウサギ島」「自転車神社」「柑橘デザート」「大三島の人気海鮮丼」「ゴールは道後温泉」のイメージでいました。実際走り始めてみると全然違うルートになり…達成できたのは3つくらい。<前編 尾道の楽しみ方>に続き、さっそく1泊2日のしまなみ海道ツーリングのレポートをお楽しみください。

「ポタガール」のまさみん(左)とさおりんが1泊2日のしまなみ海道ツーリングへ行ってきました!「ポタガール」のまさみん(左)とさおりんが1泊2日のしまなみ海道ツーリングへ行ってきました!

まずは“自転車神社”で安全祈願

1日目の行程

尾道・「ONOMICHI U2」→向島→(因島大橋)→因島・「はっさく屋」、「大山神社」→(生口大橋)→生口島・「ドルチェ」→(「輪空」オーナーと遭遇!)→(多田羅大橋)→大三島・多田羅公園(サイクリストの聖地)、「インセンス」、「リモーネ」→(多田羅大橋)→生口島・島ごとアート→「輪空」

ブルーラインに沿って今治を目指しますブルーラインに沿って今治を目指します

 旅に出る直前、メンテナンスのために訪れたいつものお店で「週末はしまなみ海道なんです~♪」とはしゃいでいたら教えてもらった「大山神社」。ここでいまだかつてないほどの衝撃と感動のおもてなしを受けることになるとは。

 ONOMICHI U2を出発し、船に乗ってわずか5分で向島へ。島に到着してすぐに、迷うことなく出発できるのは今治まで続くブルーラインのおかげです。大山神社への道のりは、アップダウンはなくとも高い湿度と気温のおかげで、あっと間に汗だくになってしまいました。

随所にブルーの看板があって、道案内や観光ガイドをしてくれる随所にブルーの看板があって、道案内や観光ガイドをしてくれる
はっさく屋は「しまなみサイクルオアシス」にもなっている。空気を入れなおして上りに備えるはっさく屋は「しまなみサイクルオアシス」にもなっている。空気を入れなおして上りに備える
冷たい麦茶とおしぼりのおもてなし冷たい麦茶とおしぼりのおもてなし

 大山神社に到着すると、境内に向かう最後の階段でさおりん隊長からなぜか「走れ!」の号令…。再び汗ダラダラでヘトヘトになった時、「サイクリストの方ですか? お疲れ様です」という声とともに差し出されたのは、なんと凍らせたタオルとキンキンに冷えた麦茶でした。一瞬わけが分からずに尋ねると、しまなみ海道の開通に伴って増えたサイクリストのために始めたサービスだと言うではありませんか。

 大山神社ではほかにも、自転車おみくじ・お守りなど、自転車尽くし。交通安全の神様が祀られているとあって、旅のスタートの際は安全祈願のためにも必ず行っておきたい場所ですね。

ラックもかわいい~ラックもかわいい~
なぜか走らされた境内へ向かう階段…なぜか走らされた境内へ向かう階段…
サイクリストのための鳥居。今回の御朱印は「自転車神社」でお願いしましたサイクリストのための鳥居。今回の御朱印は「自転車神社」でお願いしました

走行中に宿のオーナーに遭遇

ばったり遭遇した輪空のオーナーについていくことにばったり遭遇した輪空のオーナーについていくことに

 しまなみ海道を寄り道しながら進んでいると、あっという間に大事なランチタイムになってしまいました。人気のお店は、絶対混んでいる時間帯です。一体何時に食べられるだろう…半ばハンガーノックになりつつ無言でペダルを回していた時に現れたのが、この日の宿「輪空(りんく)」のオーナーでした。

 「『なんか見たことあるジャージを着てる人がいるなぁ』ってよくよく思い起こしてみると、きょうのお客さんだった!」というオーナー。お互いびっくりの初対面となりました。「人気店に行こうと思っていたけどすでにモーレツにお腹がすいている」ということを伝えると「いいとこあるよ」とすぐに電話をかけて席を取り、私たちを案内をしてくれました。

橋の上りを回避しようとフェリー乗り場によったら運休…。サイクリストたるもの橋を渡りなさいと誰かの声が聞こえた気がした(笑)橋の上りを回避しようとフェリー乗り場によったら運休…。サイクリストたるもの橋を渡りなさいと誰かの声が聞こえた気がした(笑)
多田羅大橋の鳴き龍。うっかり通り過ぎちゃいそうなところも輪空オーナーがガイドしてくれました多田羅大橋の鳴き龍。うっかり通り過ぎちゃいそうなところも輪空オーナーがガイドしてくれました

 たどり着いたのは、木陰の涼しい風を受けつつ瀬戸内海を眺められるステキなお庭のシート。手作りの石窯で焼かれたという、オーナーオススメのピザも最高においしい。店を切り盛りするご夫婦は愉快で、「誰にも教えたくない」と言いたくなるような最高のオアシスでした。2014年3月にオープンしたばかりとあってまだガイドブックなどには掲載されていないけれど、ここは絶対に人気店になるはず。ただ、店のゆるい瀬戸内海の空気と景色の中でおいしいグルメが堪能できる点が素敵だったので、人気店にならないでほしいという思いもあります(笑)。

庭で育てているバジルを使ったマルゲリータがオススメ。輪空オーナーがイチ押しのはちみつ&チーズは絶品でした!庭で育てているバジルを使ったマルゲリータがオススメ。輪空オーナーがイチ押しのはちみつ&チーズは絶品でした!
瀬戸内海に浮かぶ3つの橋を眺めながら焼きたてピザをいただきます!瀬戸内海に浮かぶ3つの橋を眺めながら焼きたてピザをいただきます!

しまなみ海道“ビギナー”にもオススメの宿

「輪空」に一歩入れば、まさにサイクリストのための宿であることを実感できます「輪空」に一歩入れば、まさにサイクリストのための宿であることを実感できます

 輪空は、10年以上も前からしまなみ海道を走っていたというオーナーが2012年にオープンしました。輪空では、到着するなり冷たい麦茶とスイカのおもてなしに加え、「すぐにお風呂に入れるようにしますね」との気遣い。ヘルメットやシューズなどの自転車小物は、一人ひとりボックスに入れておけるようになっているなど、完璧なサイクリスト対応でした。

 そのほかに、まさみんが考える輪空の魅力はなんといってもコレ!

【その1】女将の美由紀さんの手料理がおいしいこと: 蛸飯がこんなにおいしかったなんて。しかも次の日の補給食用におにぎりにしてくれました。
 
【その2】オーナーの情報量が半端ないこと: 「今日は○○と○○に行きたいけど、○時までには今治に着いていたい」などの相談をすると、「じゃあ、ここはフェリーを使って○○島まで行く。○km走ると○○に着く。このあたりは○○がおいしいよ。ここは上りだけど短いから大丈夫」という具合で時間、距離、高低差、グルメ、船のルートなど必要な情報が完璧に入っていているから脱帽です。お願いすると1日ガイドもしてくれるそうなので、初めて行く人はまず輪空に宿泊すれば間違いないと思います!

豪華な夕食。蛸がおいしい瀬戸内海。カルパッチョと蛸飯がおいしかった豪華な夕食。蛸がおいしい瀬戸内海。カルパッチョと蛸飯がおいしかった
「輪空」オーナーご夫妻と一緒に「輪空」オーナーご夫妻と一緒に

“わがままオーダー”をしてできたルート

 翌日は、輪空オーナーに「意外と大変だったから橋はもう嫌だ」「フェリーを使って島めぐりしてみたい」「道後温泉に入ってから帰りたい」「おいしい海鮮を食べたい」などとわがままオーダーをしてスケジュールを立てました。

2日目の行程

生口島・洲江港→岩城島・小漕港、岩城港→大島・友浦港、「道の駅 よしみいきいき館」→(来島大橋)→今治・「サンライズ糸山」、JR今治駅→(輪行)→JR松山駅→道後温泉→松山空港

乗船券が割引になる「せとうちサイクルーズPASS」は、観光案内所や、サンライズ糸山をはじめとする道の駅などで入手できます乗船券が割引になる「せとうちサイクルーズPASS」は、観光案内所や、サンライズ糸山をはじめとする道の駅などで入手できます

 しまなみ海道だけではなく、「とびしま海道」や「ゆめしま海道」というコースもあること、自転車乗船料が無料になるお得なチケットがあることを知り、岩城島をコースに追加しました。小さな島なのでアッという間だったけれど、しまなみ海道沿いの島とは違ったのどかさがあり、瀬戸内海の風情が感じられるエリアでした。時間のある時には、それぞれの島を丁寧にめぐってみるのも楽しいと思いますよ。

 寄り道したり写真を撮ったりしながら進み、大島の「道の駅 よしみいきいき館」に到着。ついに本日のメーンイベント“橋を眺めながら海鮮BBQ”。しかし、どこで間違ったのか、早くも出発予定の時間になってしまい…周りの人たちが、お気に入りのネタを選んでジュージュー焼いているのを横目に、先に向かうことに(涙)。

自転車もそのままで乗船。船によっては、後ろに括り付けた荷物を外さなければいけなかったり、輪行バッグに入れないといけないところもあるので事前に確認しておくと安心自転車もそのままで乗船。船によっては、後ろに括り付けた荷物を外さなければいけなかったり、輪行バッグに入れないといけないところもあるので事前に確認しておくと安心
岩城島、生名島、佐島、弓削島をむすぶ「ゆめしま海道」岩城島、生名島、佐島、弓削島をむすぶ「ゆめしま海道」

 きっと秋や冬の方が、景色もさらにきれいだし、海鮮もおいしいはず。「また絶対来る!」と叫びつつ、複雑な想いで瀬戸内海の上を走り、今治へ到着しました。道後温泉までは電車で輪行をして、熱い温泉に浸かって今回の旅は終了となりました。

道後温泉に到着!道後温泉に到着!

◇         ◇

 しまなみ海道を実際に走ってみて感じたことは、「たかが70kmと言えども、健脚の男性ではなく女性にとって、橋を渡るのは結構大変」ということ。1日で尾道~今治を走破しようとしたらなおさらです。そこで、まさみんから提案。尾道を基点にフェリーでいろんな島を楽しんで、お気に入りを探して見つけるのはいかがでしょう?

 暑さもヤマ場を過ぎ、これから訪れるサイクリングシーズン。家族や彼女を誘ってしまなみを走ってみたいなと考えているジェントルなあなた! この記事を参考に女性も楽しめるしまなみライドが提案できたら、さらにステキな紳士になれると思いますよ♡

今治へ向かう最後の橋を目指して今治へ向かう最後の橋を目指して
JR今治駅では、途中で何度か遭遇した海外サイクリストと再会。オーストラリアから来日中のご夫婦(左)と世界を自転車で旅しているアメリカ出身のサイクリストJR今治駅では、途中で何度か遭遇した海外サイクリストと再会。オーストラリアから来日中のご夫婦(左)と世界を自転車で旅しているアメリカ出身のサイクリスト

文 まさみん・写真 まさみん、後口沙織(ともにポタガール)

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