ツール・ド・フランス2015 第13ステージマッチスプリントを制したヴァンアーヴェルマートが勝利 サガンは今大会4度目の2位

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 ツール・ド・フランス第13ステージは7月17日、ミュレからロデーズまでの198.5kmで争われ、上りのスプリントで早いタイミングで抜け出したグレッヒ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMC レーシングチーム)がステージ優勝を飾った。クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)は総合成績を争う主要メンバーと同じ集団でフィニッシュし、マイヨジョーヌを守っている。

グレッヒ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMC レーシングチーム)がマイヨヴェールを着るペテル・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ)とのマッチスプリントを制したグレッヒ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMC レーシングチーム)がマイヨヴェールを着るペテル・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ)とのマッチスプリントを制した

 ピレネー山脈を走る3連戦が終わり、プロトンはフランス中央山塊へと入る。92kmのスプリントポイントを通過後は、3級が1つ、4級が2つの山岳ポイントを越え、アップダウンを繰り返しながらフィニッシュを目指す。終盤は下り基調の後に、長さ570mで平均勾配9.6%の上りを一気に駆け上がりフィニッシュとなる。ピュアスプリンターよりはパンチャータイプの選手が有利であると予想された。

炎天下をエスケープする6人のグループ炎天下をエスケープする6人のグループ

 レースがアクチュアルスタートを切ると6人の逃げ集団が形成された。アレクサンドル・ジェニエス(フランス、エフデジ)、トマス・デヘント(オランダ、ロット・ソウダル)、シリル・ゴティエ(フランス、チーム ヨーロッパカー)、ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ)、ネイサン・ハース(オーストラリア、チーム キャノンデール・ガーミン)、ピエールリュック・ペリション(フランス、ブルターニュ・セシェ アンヴィロヌマン)が集団を3分半ほどリードした。メーン集団ではジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チーム ジャイアント・アルペシン)擁するチーム ジャイアント・アルペシンがコントロール。ピレネーでの激しい戦いを終えて、ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム)はじめ総合成績上位勢はリラックスする表情も見せた。

 92km地点に設定されたスプリントポイントでは逃げの6人が順に獲得。それ以降のポイントはメーン集団のスプリントで争われ、先頭からアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)、デゲンコルブ、マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、エティックス・クイックステップ)の順番で通過している。この時点でポイント賞争いはグライペルがサガンを1ポイント差で上回り、暫定1位となった。

 残り70km付近からは横風が吹きはじめ、チャンスと見たティンコフ・サクソがメーン集団先頭に上がりチーム ジャイアント・アルペシンのコントロールへ合流。そのままペースアップを図ると堪らず後方では中切れが起き集団が分断された。総合成績上位勢はメーン集団前方に残るが、ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム)がパンクによりストップ。再び走り始めるも、復帰できたのは後方の集団。ここではメーン集団にいたアスタナ プロチーム勢が総出で後方へと下り、後方集団のペースを上げてニバリを復帰させる場面が見られた。

横風区間で落車したジャンクリストフ・ペロー(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル)横風区間で落車したジャンクリストフ・ペロー(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル)

 先頭の6人はローテーションして逃げ続けるも残り距離が20kmを切りアップダウンが激しくなると、下り区間でハースが単独で飛び出すなど動きが見られた。緩い上り区間に入るとさらにアタックがかかり、デヘント、ケルデルマン、ゴティエの3人に絞られた。残り12kmではメーン集団との差も1分程となり、目視できる距離にまで詰め寄る。下り区間に入り、メーン集団はチーム ジャイアント・アルペシンをはじめ、いくつものチームが先頭に上がり、縦一列で逃げ集団を追う。残り距離5kmになると差も30秒を切るが、メーン集団もここまで横風区間やコントロールで各チームアシストを使い、脚も削られているため追いつきそうで追い付かない。道が細くコーナーが多いことと、追い風基調が逃げている3人を助け、ローデスの街に入るまで逃げは粘りをみせた。

 残り1kmに入ると逃げのリードも8秒ほどになった。メーン集団にはカヴェンディッシュをはじめ、ペテル・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ)やデゲンコルプ、アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー、チーム カチューシャ)といったスプリンター勢が先頭付近まで上がり、位置取り争いを展開。残り500mの上り勾配は平均で9%を越えるため、逃げている3人は腰を上げてペースを上げる。ケルデルマンが最後にアタックを仕掛けるも、メーン集団の速さが上回り3人は吸収された。

 ここから集団先頭付近で上りをクリアしようとしたヴァンアーヴェルマートが、そのままスプリントに入りフィニッシュを目指す。ほぼ同じ位置でヴァンアーヴェルマートの番手につけたサガンが絶好の展開で追い抜こうと試みるも、ヴァンアーヴェルマートのスピードは緩まず並ぶことはできない。最後までペダルを踏み切ったヴァンアーヴェルマートがそのままステージ優勝を飾った。サガンは今大会4度目の2位。3位にはヤン・バークランツ(ベルギー、アージェードゥーゼール ラモンディアル)が入った。

沿道で応援するファン沿道で応援するファン

 優勝したヴァンアーヴェルマートは「とても暑かったが集団のペースは終始ゆったりとしていて脚を溜めることができた。最後はギリギリだったが、全てを出し切って勝つことができた」とコメントしている。この日中間スプリントで一時的にグライペルにポイントを逆転されたサガンは、ステージ2位のポイントを獲得してマイヨヴェールを守った。山岳賞ジャージとマイヨジョーヌはクリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)が堅持している。

 翌日に行われる第14ステージはロデーズからマンドまでの178.5kmで争われる。アップダウンと80kmの平坦区間を走り、終盤は再び激坂を含む起伏を越えるコースレイアウトで、パンチャーが得意なコースといえそうだ。

(文 松尾修作/写真 砂田弓弦)

第13ステージ結果
1 グレッヒ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMC レーシングチーム) 4時間43分42秒
2 ペテル・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ) +0秒
3 ヤン・バークランツ(ベルギー、アージェードゥーゼール ラモンディアル) +3秒
4 ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チーム ジャイアント・アルペシン) +7秒
5 ポール・マルテンス(ドイツ、チーム ロットNL・ユンボ) +7秒
6 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +7秒
7 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) +7秒
8 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) +7秒
9 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +7秒
10 ティージェイ・ヴァンガードレン(アメリカ、BMC レーシングチーム) +7秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) 51時間34分21秒
2 ティージェイ・ヴァンガードレン(アメリカ、BMC レーシングチーム) +2分52秒
3 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +3分9秒
4 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +3分58秒
5 ゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ) +4分3秒
6 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) +4分4秒
7 ロベルト・ヘーシンク(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ) +5分32秒
8 トニー・ガロパン(フランス、ロット・ソウダル) +7分32秒
9 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) +7分47秒
10 バウケ・モレマ(オランダ、トレック ファクトリーレーシング) +8分2秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 ペテル・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ) 285 pts
2 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) 261 pts
3 ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チーム ジャイアント・アルペシン) 228 pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) 61 pts
2 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) 52 pts
3 ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ プロチーム) 41 pts

新人賞(マイヨブラン)
1 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) 51時間37分30秒
2 ワレン・バルギル(フランス、チーム ジャイアント・アルペシン) +6分44秒
3 ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル) +14分17秒

チーム総合
1 モビスター チーム 156時間4分17秒
2 チーム スカイ +6分7秒
3 ティンコフ・サクソ +27分11秒

敢闘賞
トマス・デヘント(オランダ、ロット・ソウダル)

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