ヒルクライムの楽しみ方も紹介群馬グリフィンの狩野智也選手、日向涼子さんらがロードバイクの魅力語るトークショー
ロードレースのJプロツアーチーム「群馬グリフィン」の狩野智也選手、モデルでサイクリストの日向涼子さんらが自転車の魅力やヒルクライムの楽しみ方を紹介するトークショーが7月12日、グリフィンの地元・前橋市のヤマダグリーンドーム前橋で開かれた。レース開催中の競輪場で、サイクリングへの取り組みを広めるためのステージイベントで、ロードバイクの特徴や、前橋で人気の市民レース「まえばし赤城山ヒルクライム」の楽しみ方などを語り合った。
「世界に一台のロードバイク」に注目

トークショーは、この日開催された前橋競輪開設65周年記念の三山王冠争奪戦(GⅢ)に合わせて企画され、狩野選手、日向さんのほかに、グリフィンからは元競輪選手の松島伸安選手、若手の金子大介選手が登壇。「Cyclist」の上野嘉之編集長が進行役を務めた。
ステージには狩野選手がレースで使用している「LITESPEED」(ライトスピード)のロードバイクと、日向さんが「TREK」(トレック)のオーダーシステム「プロジェクトワン」で自らカラーリングなどをデザインしたロードバイクが展示され、来場者の注目を集めた。日向さんは「世界に一台しかないバイクです」と愛車を紹介した。

2012年まで前橋を拠点とする競輪選手だった松島選手は、競輪用のピストバイクとロードバイクとの違いについて「ブレーキやギアがついていて、ペダルが逆回転する」とわかりやすく説明。狩野選手は自身の愛車を指差しながら「軽くて剛性のあるカーボンフレームを使っていて、ギアは電動で切り替えられます」と特徴を挙げた。
赤城山はレースやトレーニングで人気
まえばし赤城山ヒルクライムは、今年9月27日に第5回大会が開催される。第3回大会でコースレコードをマークした狩野選手は、「20kmを超える長いコースなのでキツイですが、達成感があります。1kmごとの目標タイムを設定すると、無駄なく走れると思います」とヒルクライムのコツを伝授した。
また、金子選手が「トレーニングのために、1週間のうち4日は上ります」と語るほど、赤城山はロードバイクの練習に適した場所だ。さらに、前橋市の職員として自転車文化の振興や競技のPRに努めている松島選手も、路面に穴がないかなどをチェックするため週に1度は赤城山を走っているといい、「レースの日でなくても200~300人くらいのロードバイクが走っている」と盛況ぶりを紹介した。

日向さんはヒルクライムレースについて、「けがのリスクが少なく、去年の自分と今の自分の実力を比較できるのが楽しい。マシンでさまざまな工夫ができるのも競輪と違うところですね」と魅力をアピールした。
また、日向さんが7月19日にフランスで開催されるサイクリング大会「エタップ・デュ・ツール」に挑戦することを明かすと、会場は「応援するよ」という声援や温かい拍手に包まれた。
選手の「道場」見学会も
またこの日は、地元の競輪選手たちが「道場」と呼ぶ、普段は一般客が入ることのできないトレーニングルームの見学会が開かれた。15人の参加者は、前橋競輪の所属選手たちから練習方法などを直接教わった。グリフィンの選手と日向さんも道場を訪れ、日向さんが参加者のリクエストに応えてピストバイクで三本ローラーに挑戦する一幕も。
自転車競技好きの友人同士で参加したという女性は、「いつもは見られない競輪場の裏側を見られるのは新鮮」と貴重な体験を楽しんでいた。