メディア数637、取材陣約2000人ツール・ド・フランスを取材する各国メディアの横顔 総合優勝者の予想も聞きました

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ツール・ド・フランスの取材に欠かせないプレスパス。顔写真とともにメディア名、氏名、役割、入場可能な場所が明記されているツール・ド・フランスの取材に欠かせないプレスパス。顔写真とともにメディア名、氏名、役割、入場可能な場所が明記されている

 ツール・ド・フランスが開幕して1週間。朝に夕に顔を合わせるメディアの面々は国際色豊かだ。主催者A.S.O.によれば、2015年の登録メディア数は637、取材に入るジャーナリストやフォトグラファーは約2000人にのぼる。ステージ優勝・総合優勝選手の記者会見では、「質問は英語かフランス語でお願いします」とあえて指示されたほど、さまざまな言語が飛び交っている。そんなメディアの横顔を、彼らの総合優勝者予想とともに紹介する。(フジェール 柄沢亜希)

初めてのツール取材は「どぎまぎしていたよ」

 スコットランド出身のゴードン・カメロンさん(Gordon Cameron)は、「PezCycling News」(ペズサイクリングニュース)に執筆するライター。もとは英国BBCラジオでフリーのパーソナリティーをしていたというだけあって、豊富なボキャブラリーで文化、風景、グルメなどツールを取り囲む魅力を中心にレポートしている。

 ツール取材歴は今年で7年目。「最初はひとりだった。ツールでは、運転ルール、パーキングエリア、走行コース選択…覚えることが山ほどがあったので、間違いがないようにといつもどぎまぎしていたよ。いまでもナーバスになるけど、もう怖くはないかな」と打ち明けた。

スコットランド出身のゴードン・カメロンさん(右)とヴァレリー・ホッジキンソンさんスコットランド出身のゴードン・カメロンさん(右)とヴァレリー・ホッジキンソンさん

 同じくスコットランド出身のヴァレリー・ホッジキンソンさん(Valerie Hodgkinson)は、カメロンさんと同じメディアのフォトグラファーで、私生活のパートナーでもある。ホッジキンソンさんは取材を始めて6年目。「初めての時はモナコからのスタートだった。美しいけれど信じられないくらい暑くて、水を飲みまくったことを覚えている。それから、プロライダーが観客とこんなに身近だなんて、と驚いたわ」

 二人とも、総合優勝者の予想は「アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)」。その理由を、カメロンさんは「経験豊富ないいチームにいるし、自身のプレッシャーをコントロールする力がある。ただ、すでにグランツールで7勝しているという他の選手にはないプレッシャーがあるとは思うけどね」と語る。ホッジキンソンさんは、「(今大会では)さえない時もあったけれど、いままたポップアップしてきたのは嬉しいこと」と期待を込めた。

セバスチャン・カイザーさんセバスチャン・カイザーさん

 セバスチャン・カイザーさん(Sebastian Kayser)は、ドイツ最大の新聞社「ビルト」の記者だ。ツール・ド・フランスは初めてだが、過去にはオリンピックの取材経験もあるといい、取材対象は自転車レースにとどまらない。趣味やライフスタイルなど、アスリートのプライベートな側面を取り上げるのが得意だという。今回の総合優勝者予想は、「クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)。年齢による限界やドーピング問題とは無縁で、彼にとってチームが合っているから。勝ち方も知っている」ということだ。

「愛されてきた」コロンビアのサイクリング事情

 コロンビアのメディアを背負って取材に訪れているのが、ヘクター=レオナルド・ウレゴさん(Hector-Leonardo Urrego)とヘクター・ウレゴさん(Hector Urrego)親子だ。息子のヘクター=レオナルドさんは、南米を代表する自転車メディア「Revista Mundo Ciclistico」(レヴィスタ ムンド チクリスティコ)、ヘクターさんは「RCN radio COLOMBIA」のディレクターだ。

親子で別々のメディアのヘクター=レオナルド・ウレゴさん(左)とヘクター・ウレゴさん親子で別々のメディアのヘクター=レオナルド・ウレゴさん(左)とヘクター・ウレゴさん

 ヘクターさんは、クルマ3台、モト2台、飛行機などで取材する15人のスタッフから情報を受け、それを本国へ配信する重要な役割を果たす。取材歴は25年目の大ベテランだ。一方のヘクター=レオナルドさんは、ジロ・デ・イタリアは3回の取材歴があるもののツールは初めて。「ジロですら大きいと思っていたのに、ツールはレースや組織、ロジスティックスなどすべてがどでかい」

 総合優勝者の予想は、もちろん「ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム)!」。ヘクターさんは「同胞としてキンタナは外せない。今回がだめでも、まだ狙っていける年齢」と力を込めて語った。またヘクター=レオナルドさんは、「キンタナが山岳ライダーだから、ちゃんとツールの日程は最後まで見届けないと」と、大会終盤に迎えるアルプス山脈のステージでの活躍に期待を示した。

 最後にヘクター=レオナルドさんは、「今回のツールでは6人のコロンビア出身選手がいる。サイクリングはコロンビアでずっと愛されてきた。そしていま若手ライダーが台頭してきている。例えばキンタナは標高2300mの出身であるなど、トレーニング環境ははじめから恵まれている。地域でチームがあり、スポンサーシップも盛ん」とコロンビアのサイクリング事情に胸を張った。

◇         ◇

 自国の選手が勝てば、それは嬉しいものだ。一方、自国選手が不調であっても、視線をそらさず見つめ続けている。取材をしているメディアは、選手の一番身近なサポーターかもしれない。

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