産経新聞【主張】より道交法改正は自転車を快適に楽しむ為の契機

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 自転車はすてきな乗り物だ。適度な負荷を足腰に与えて健康にいい。温室効果ガスを排出せず、環境にもやさしい。

 いいことずくめのはずだが、その自転車のせいで、歩行中に危険な目にあったり、不愉快な思いをしたりという経験は少なからずある。

 今月1日から道路交通法が改正され、「危険行為」を繰り返した14歳以上の自転車運転者には安全講習の受講を義務づけ、従わない場合には罰金が科せられることになった。

 単なる厳罰化ととらえるのではなく、自転車のルールを知り、快適に運転を楽しむ為(ため)の契機と受け止めたい。

 講習につながる14項目の「危険行為」は、どれも当たり前のルールである。信号や一時停止の無視、歩道での歩行者妨害、酒酔い運転、傘さしや携帯電話使用の片手運転で事故を起こしたケースなどが、これに当たる。

 3年以内に2回以上の違反があると受講命令を受け、命令から3カ月以内に講習を受けないと5万円以下の罰金が科せられる。

 昨年1年間に自転車がかかわった事故は約10万9000件で、交通事故全体の約2割を占める。

 対自動車で被害者となる一方、対歩行者、あるいは自転車同士の事故で加害者となるケースも後を絶たない。その多くは、自転車の通行ルールを守らなかったために起きた事故だ。

 被害者になるのも、加害者となることも不幸である。神戸地裁では、小学生が60代の女性を自転車ではねて重い後遺症を負わせたとして、小学生の保護者に約9500万円の賠償を命じる判決を言い渡したこともあった。安全講習の義務は14歳以上の運転者が対象だが、13歳以下の子供に対しても規則を徹底させる必要がある。

 法律上「軽車両」にあたる自転車は、車道の左端を走ることが原則だ。走行が認められている歩道のほか、交通量が多くて車道を走るのが危険な場合には歩道を使える。その際は徐行し、歩行者の歩行を妨げてはいけない。

 わがもの顔でスピードを上げて歩道を疾走してはいないか。2台横並びで会話に興じながら運転してはいないか。最近の自転車は性能が向上して速度が出やすく、音は静かになっている。それだけ凶器になり得る可能性も増していることを自覚すべきだろう。

※産経新聞 6月8日付【主張】(社説)より

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