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ジロ2015 チームNIPPOの挑戦<第21ステージ>3週間のジロを“完走” 街にあふれたピンクの空気、イタリアの自転車の地位を再認識

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 23日間に渡るジロ・デ・イタリアが終わりました。3週間、溜まりに溜まった緊張が抜け、ホッとしています。

 チームとしても、私としても初めての挑戦だった今回のジロ。ただ長いだけではなく、様々なドラマと問題が入り交じり、ジロが始まった3週間前の記憶がまるで別のレースの記憶のようです。

5月31日の最終ステージ、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザは「フェアプレー賞」を受賞し、表彰台に立ちました! ©NIPPO Vini Fantini5月31日の最終ステージ、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザは「フェアプレー賞」を受賞し、表彰台に立ちました! ©NIPPO Vini Fantini

 ジロの規模に圧倒された1週目。集まる観客の数から、街にあふれかえる大会関係車両、そしてピンク色の空気。どれを見ても規模が大きく、イタリアにおける自転車の地位を再認識させられました。

“年代モノ”のチームトラックも、3週間よく働きました ©NIPPO Vini Fantini“年代モノ”のチームトラックも、3週間よく働きました ©NIPPO Vini Fantini

 ジロだからといって仕事内容が変わることはなく、メカニックは整備に従事し、マッサージャーは選手のコンディションを保ちます。ジロの空気はやはり張り詰めたものがありますが、1週間目はそれもむしろ気持ちの良い感覚で仕事が進められていました。

 しかしジロが南イタリアを折り返す頃になると、張り詰めた緊張感に疲れが現れ、当チームお得意の夕食後の井戸端会議もみるみる短縮化。私はこのあたりから井戸端会議には参加せず、真っ先にベッドへ駆け込むようにしました。それでも最終週は目に見えて体調の優れない日が出てくるほどでした。

先輩のメカニックやマッサーたちからも、たくさんのことを教わりました ©NIPPO Vini Fantini先輩のメカニックやマッサーたちからも、たくさんのことを教わりました ©NIPPO Vini Fantini

 それら体調のペースも含めて、ステージレースの基本を3週間みっちり合宿で学んだような感覚です。数日のステージレースでは気付かなかった効率の部分、優先すべき仕事と、逆に妥協せざるを得ない仕事の線引きも学びました。

 レース後、メカニック作業開始は夕方の6時半頃から。自転車を洗車して整備、そしてチームカーの洗車までがメカニックの仕事ですので、パンクや落車のあった日にはそのうち何かを削らなければ(翌朝に回さなければ)仕事が終わりません。

 またホテルの先回りもたっぷりと経験しました。マッサージャーによって部屋の準備方法も違い、スーツケースをササッと運び込み身体を休める人がいれば、天気予報まで印刷をして監督の部屋に用意する人もいたりと、これはメカニックの仕事ではないものの”人によってやり方は様々”であることを学びました。

 3週間にもなると、休み方もとても大事になります。動きっぱなしではもちません。皆が働いている時に休むなんて…というのが日本人的感覚ですが、こちらでは少しでも時間が出来たらリラックスモードに入ります。他チームでは真昼間からサイクリングに出掛けるスタッフもいました。

選手たちが3週間にわたって走りこんだバイクを、きちんとしまって持ち帰ります ©NIPPO Vini Fantini選手たちが3週間にわたって走りこんだバイクを、きちんとしまって持ち帰ります ©NIPPO Vini Fantini

 今回、ジロを経験したことで、またさらに新しい世界を見てしまった―そんな感じです。

 私はこの3週間、言われるがまま、指示されるがままに駆け回りましたが、これから先、様々なレースで経験を積んでからもう一度このような舞台で戦ってみたいですね。言語のコミュニケーション能力もしっかりと身に付けて、これらのレースのさらに深い部分を味わえるようにしていきたいです。

 メカニック経験もまだまだ浅い時期に、このような素晴らしい世界を経験できたことに大変感謝をしています。この経験を生かしながら一歩ずつ進んでいきます。そして引き続き、現場からの情報を日本にも伝えていきます。これは私の使命でもあります。

チームにとっても、私にとっても初めての挑戦だったジロ・デ・イタリアが終わり、ホッとしています ©NIPPO Vini Fantiniチームにとっても、私にとっても初めての挑戦だったジロ・デ・イタリアが終わり、ホッとしています ©NIPPO Vini Fantini

 3週間、つたない文章で申し訳ありませんでした。読んで下さった皆様には大変感謝申し上げます。これからも欧州で着実にステップアップをして参りますので、チーム共々応援をよろしくお願いします。

 それでは最後に、ぼちぼちいこか。

(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザ メカニック 福井響)

ジロ・デ・イタリアを一緒に戦ってきたチームスタッフたちと記念撮影。これからも応援よろしくお願いします ©NIPPO Vini Fantiniジロ・デ・イタリアを一緒に戦ってきたチームスタッフたちと記念撮影。これからも応援よろしくお願いします ©NIPPO Vini Fantini

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