ツール・ド・熊野 2015 最終・第3ステージラボウが逃げ切ってステージV マトリックスのプラデスが総合優勝

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 4日間に渡るツール・ド・熊野の最終・第3ステージが5月31日、和歌山県太地町で開かれ、中盤に集団から抜け出したトマス・ラボウ(オランダ、アタックチームガスト)が逃げ切ってステージ優勝を飾った。個人総合成績では、第2ステージでリーダージャージを獲得したベンジャミン・プラデス(スペイン、マトリックスパワータグ)がその座を守り、総合優勝を果たした。 (レポート 松尾修作)

集団が迫るなか逃げ切りを決めたラボウ(写真:ツール・ド・熊野実行委員会)集団が迫るなか逃げ切りを決めたラボウ(写真:ツール・ド・熊野実行委員会)

 太地町ステージは10kmを10周回する合計100kmで争われた。灯台を目指して登る山岳ポイント(KOM)や、漁港内でコーナーが連続するハイスピード区間など、バラエティに富んだレイアウトとなっている。当日は雨の予報ながら降雨はなく、ハイペースのレース展開となった。

スプリントポイントへ向かう集団先頭スプリントポイントへ向かう集団先頭

 レースは序盤に飛び出したヤン・インホン(香港、チームアタックガスト)、畑中勇介(チームUKYO)、入部正太朗(シマノレーシングチーム)が先行。2周目に設けられたKOMをインホンが先着し、さらに逃げを試みたが、3周目のスプリントポイントに向かってメーン集団がペースを上げたことで吸収。スプリントポイントはホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ)、鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)、初山翔(ブリジストンアンカー サイクリングチーム)の順で通過し、それぞれポイントを重ねた。

メーン集団はマトリックスパワータグがコントロールするメーン集団はマトリックスパワータグがコントロールする

 3周目の中盤を過ぎた頃、ラボウ、吉岡直哉(那須ブラーゼン)、U23賞ジャージを着るアイマン・カヤディ(インドネシア、ペガサスコンチネンタルサイクリングチーム)がアタックを決め、逃げグループを形成した。後続は総合リーダーを擁するマトリックスパワータグがメーン集団を3人でコントロールするも、逃げの3人との差は最大1分30秒まで開いた。

 7周目まで逃げグループは3人が均等にローテーションしてペースを保ったが、平坦区間でカヤディが遅れ、吉岡も8周目の中盤でついていけなくなり、ラボウが単独でゴールを目指した。

単独でもスピードが落ちなかったラボウ単独でもスピードが落ちなかったラボウ
最終周回はアヴァンティレーシングチームが総出でペースを上げる最終周回はアヴァンティレーシングチームが総出でペースを上げる

 メーン集団ではフィニッシュでのポイントを稼ぐために、ステージ優勝を目指すアヴァンティ レーシングチームと総合リーダーを擁するマトリックスパワータグが協力してスピードを上げる。選手が全員残っているアヴァンティは集団コントロールにポイントリーダー以外の5人全員を投入。1分30秒ほどあった差も徐々に縮まるが、ラボウの脚は回り続けた。

左から3位の鈴木、優勝のラボウ、2位のヴァンデルプローグ左から3位の鈴木、優勝のラボウ、2位のヴァンデルプローグ

 ラボウがゴール前の直線に姿を見せたとき、背後にはメーン集団が猛然と迫ったが、わずかに届かず。単独で逃げ切ったラボウが両手を挙げてフィニッシュラインに飛び込んだ。2位にはポイント賞ジャージを守ったニール・ヴァンデルプローグ(オーストラリア、アヴァンティ レーシングチーム)、3位には22歳の鈴木龍(那須ブラーゼン)が入った。

個人総合優勝を果たしたプラデス個人総合優勝を果たしたプラデス

 この日、メーン集団でゴールしたプラデスは、第2ステージで獲得した総合リーダージャージを堅守。「強いチームメイトのおかげで優勝することができてとても嬉しい。コントロールしたチームの中には先日、練習中の事故で亡くなった和田力ももちろん含まれていた」と話した。

ポイント賞を獲得したヴァンデルプローグ(中央)ポイント賞を獲得したヴァンデルプローグ(中央)
山岳賞ジャージの中根英登(中央)山岳賞ジャージの中根英登(中央)
逆転でU23賞を獲得した城田大和逆転でU23賞を獲得した城田大和

 山岳賞は第1ステージからジャージを守った中根英登(愛三工業レーシングチーム)が獲得。ポイント賞はヴァンデルプローグが獲得した。最終日にU23賞のホワイトジャージを着て出場したカヤディは、途中で逃げを打ったが最後には大幅に遅れてしまい、U23賞は城田大和(宇都宮ブリッツェン)が手中に収めた。

 日本で開催されるUCI(国際自転車競技連合)公認の国際レースは、外国チームに主導権を握られることが多かったが、今回のツール・ド・熊野では日本チームの健闘が目立った。ほぼ全ての逃げや展開に選手を送り込み、レースをリードする場面も多く、最終的には個人総合のトップ10に日本人4人が食い込んだほか、日本籍の選手・チームが山岳賞、U23賞、チーム総合優勝を獲得。集まったファンや地元の観客がは大いに盛り上がった。

第3ステージ結果
1 トマス・ラボウ(オランダ、アタックチームガスト) 2時間26分25秒
2 ニール・ヴァンデルプローグ(オーストラリア、アヴァンティ レーシングチーム) +2秒
3 鈴木龍(那須ブラーゼン)
4 アンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アヴァンティ レーシングチーム)
5 野中竜馬(キナンサイクリングチーム)
6 入部正太朗(シマノレーシングチーム)
7 平井栄一(チームUKYO)
8 ヤン・インホン(香港、アタックチームガス)
9 イリヤ・ゴロドニチェフ(ロシア、RTSサンティック レーシングチーム)
10 中根英登(愛三工業レーシング)

個人総合
1 ベンジャミン・プラデス(スペイン、マトリックスパワータグ) 7時間49分20秒
2 イリヤ・ゴロドニチェフ(ロシア、RTSサンティック レーシングチーム) +8秒
3 ダミアン・モニエ(フランス、ブリヂストンアンカー サイクリングチーム) +10秒
4 中根英登(愛三工業レーシング) +31秒
5 ホセ・ビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ) +1分13秒
6 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) +1分16秒
7 初山翔(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム) +1分17秒
8 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +1分17秒
9 トマ・ルバ(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム) +1分19秒
10 伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム) +1分22秒

ポイント賞
1 ニール・ヴァンデルプローグ(オーストラリア、アヴァンティ レーシングチーム) 55pts

山岳賞
1 中根英登(愛三工業レーシング) 18ts

U23総合
1 城田大和(宇都宮ブリッツェン) 7時間57分07秒

チーム総合
1 ブリヂストンアンカー サイクリングチーム 23時間30分49秒
2 愛三工業レーシングチーム +17秒
3 チームUKYO +4分51秒

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