title banner

ツアー・オブ・ジャパン2015 第3ステージ(美濃)マリーニが大集団スプリントを制しUCIレース初優勝 総合首位はシティウィがキープ

  • 一覧

 ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)は5月20日、岐阜県美濃市で第3ステージ(美濃ステージ)が行われ、大集団のスプリントをニコラス・マリーニ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が制してステージ優勝。マリーニにとって、UCI(国際自転車競技連合)公認レースでの初勝利となった。個人総合首位のグリーンジャージは、前日の第2ステージで勝利したラファー・シティウィ(チュニジア、スカイダイヴドバイ プロサイクリングチーム)が守っている。

スプリントで第3ステージを制したニコラス・マリーニ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)スプリントで第3ステージを制したニコラス・マリーニ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)

大会随一のスピードコース

スタート地点の岐阜県美濃市。うだつの上がる町並みには多くのファンが駆け付けたスタート地点の岐阜県美濃市。うだつの上がる町並みには多くのファンが駆け付けた

 この日のコースは、美濃市のシンボル「うだつの上がる町並み」を出発し、4.0kmのパレード走行を経て周回コースへ入り、アクチュアル(正式)スタートを迎える。11.6kmを走ったのちに21.3kmを6周回する合計139.4kmだ。

 周回の中盤から約5kmにわたる上りがあり、2、4周目に山岳賞ポイントが設けられる。とはいえ勾配は緩やかで、ステージ上位を狙う選手たちには難なくクリアできる。大会随一のスピードコースで、例年、ゴールスプリント勝負に持ち込まれることが多い。

 スタート地点には多くの観客が詰め掛け、選手たちもファンサービスに応じるなど和やかなムード。午前9時15分に号砲が鳴り響き、レースが幕を開けた。

スタートラインに就いた4賞ジャージ着用者。(左から)新人賞のアダム・フェラン、個人総合首位のラファー・シティウィ、ポイント賞(繰り上げ)のフランシスコ・マンセボ、山岳賞のマッティア・ポッツォスタートラインに就いた4賞ジャージ着用者。(左から)新人賞のアダム・フェラン、個人総合首位のラファー・シティウィ、ポイント賞(繰り上げ)のフランシスコ・マンセボ、山岳賞のマッティア・ポッツォ
古田肇・岐阜県知事(左)を先頭にパレード走行がスタート古田肇・岐阜県知事(左)を先頭にパレード走行がスタート

100km以上を逃げたロエ

周回コースに入ってからはティモシー・ロエが先頭を独走した周回コースに入ってからはティモシー・ロエが先頭を独走した

 パレード走行を終えてアクチュアルスタートが切られると、ティモシー・ロエ(オーストラリア、ドラパック プロフェッショナルサイクリング)とアイラン・フェルナンデス(スペイン、マトリックス パワータグ)がアタック。メーン集団に対し、約1分40秒のリードを得るが、しばらくしてフェルナンデスが集団へと戻り、ロエの独走となった。奇数周回終了時に設けられるスプリントポイントの1回目は、ロエが1位で通過した。

 メーン集団は、個人総合首位のシティウィ擁するスカイダイヴドバイがコントロール。1回目のスプリントポイントでは、ニール・ヴァンデルプローグ(オーストラリア、アヴァンティ レーシングチーム)に続き、シティウィが3位で通過して1秒のボーナスタイムを獲得した。

個人総合首位のシティウィ擁するスカイダイヴドバイがメーン集団をコントロール個人総合首位のシティウィ擁するスカイダイヴドバイがメーン集団をコントロール

 快調に飛ばすロエは、最終周回を除く偶数周回に設定された山岳賞ポイントを2度とも獲得。メーン集団からは、山岳賞のレッドジャージを着るマッティア・ポッツォ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が連続で2位通過。ポイントを重ね、山岳賞首位の座を守った。

 約2分30秒差で逃げ続けたロエだが、レース後半に差し掛かるとメーン集団のペースが上がり、タイム差が縮まってきた。その間、2回目のスプリントポイントをロエ、ヴァンデルプローグ、シティウィの順で通過。やがて、ラスト2周のアップダウン区間でメーン集団がロエを吸収。レースは振り出しへと戻った。

このステージ2回の山岳賞はともにロエがトップ通過し通算10ポイント獲得このステージ2回の山岳賞はともにロエがトップ通過し通算10ポイント獲得
山岳賞のレッドジャージを着るポッツォが2度とも2位通過しポイントを伸ばす山岳賞のレッドジャージを着るポッツォが2度とも2位通過しポイントを伸ばす

スポンサーのお膝元で決めた“初優勝”

 3回目のスプリントポイントを通過すると、レースは残り1周。数人がアタックを試みるなど、慌ただしい展開になってきた。最終周回の鐘を前にフランシスコ・マンセボ(スペイン、スカイダイヴドバイ プロサイクリングチーム)がアタック。結果的にメーン集団に捕まったが、フィニッシュに向けてレースが活性化していった。残り5kmではアミール・ザルガリ(イラン、ピシュガマン ジャイアントチーム)が抜け出しを図ったが、これも失敗。勝負はゴールスプリントに委ねられた。

最終周回を前にマンセボがアタックしたが、すぐにメーン集団が吸収した最終周回を前にマンセボがアタックしたが、すぐにメーン集団が吸収した
ラスト100m。ブレントン・ジョーンズが先頭でスプリントを開始ラスト100m。ブレントン・ジョーンズが先頭でスプリントを開始

 ゴール前1kmの長い直線に先頭で入ってきたのはドラパックのトレイン。第1ステージを制しているブレントン・ジョーンズ(オーストラリア)をフィニッシュへと送り出す構えだ。後方では激しいポジション争いが繰り広げられているが、ドラパックは前方を譲ることなくスプリントへと突入した。

 ラスト200mで発射されたジョーンズ。しかし、フィニッシュまで100mとなったところで加速してきたのはマリーニだ。先頭に出ると、ライバルたちにバイク1台分の差をつけてフィニッシュラインを通過。雄叫びを上げて勝利の歓喜に浸った。

ラスト50mを切ってマリーニがジョーンズをかわすラスト50mを切ってマリーニがジョーンズをかわす

 ※ソニー「アクションカム」で撮影 

 今年プロ入りしたマリーニにとって、うれしいUCIレース初優勝。17日の堺国際クリテリウムでも勝利を収めたが、UCI非公認だったこともあり、この日改めて優勝の喜びをかみ締めた。とりわけ、「チームスポンサーであるNIPPOのお膝元である日本で自らの初勝利を飾れたことが嬉しい」と話した。昨年までの2年間にイタリアのアマチュアカテゴリーで18勝を挙げ、次世代のスプリンターとして期待が集まっているマリーニ。自身を「ピュアスプリンター」と称し、さらなる飛躍を誓った。

ゴールした選手たちをファンが出迎えるゴールした選手たちをファンが出迎える
ステージ優勝の副賞である美濃和紙の法被を着てご満悦のマリーニステージ優勝の副賞である美濃和紙の法被を着てご満悦のマリーニ

総合勢は変わらず 最初の山場・南信州へ

 個人総合時間賞のグリーンジャージを守ったシティウィは、スプリントポイントで2度、3位通過したことにより、合計で2秒のボーナスタイムを獲得した。レース後には、「今日の目標だったリーダージャージを守ることが達成できてうれしい」と述べた。総合2位につけるチームメートのマンセボも3秒のボーナスを獲得しており、そろってライバルとのアドバンテージ拡大に成功した。

個人総合時間賞のグリーンジャージはシティウィが堅守個人総合時間賞のグリーンジャージはシティウィが堅守

 日本人最高位は土井雪広(チームUKYO)の6位。「スプリンターを引き上げるために前方へと出たがはぐれてしまい、結果的に自分でスプリントをする形になった」とレースを振り返った。

 第4ステージ(南信州)は21日、長野県飯田市で123.6kmで争われる。7.3kmのパレード走行後、12.2kmの周回コースを10周し、ラスト1.6kmは周回を外れて飯田市松尾総合運動場前にゴールする。周回コースは最初の3kmが上り坂で、10%を超える勾配が待ち受ける。頂上を通過し、下りを経た先には、南信州名物のヘアピンカーブ「TOJコーナー」が登場。TOJで最も難しいステージといわれるコースで、ステージレースの折り返し点を迎える。

(文・写真 福光俊介)

シティウィはポイント賞でもトップをキープしたシティウィはポイント賞でもトップをキープした
山岳賞のレッドジャージを守ったポッツォ山岳賞のレッドジャージを守ったポッツォ
総合3位のフェランが新人賞ジャージを守っている総合3位のフェランが新人賞ジャージを守っている

第3ステージ(美濃)結果
1 ニコラス・マリーニ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 3時間32分18秒
2 ボリス・シュピレフスキー(ロシア、RTSサンティック レーシングチーム) +0秒
3 アンドレア・パリーニ(イタリア、スカイダイヴドバイ プロサイクリングチーム)
4 ブレントン・ジョーンズ(オーストラリア、ドラパック プロフェッショナル)
5 ニッコロ・ボニファジオ(イタリア、ランプレ・メリダ)
6 土井雪広(日本、チームUKYO)
7 寺崎武郎(日本、ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)
8 黒枝咲哉(日本、日本ナショナルチーム)
9 ヴァレリオ・コンティ(イタリア、ランプレ・メリダ)
10 ニール・ヴァンデルプローグ(オーストラリア、アヴァンティ レーシングチーム)

個人総合
1 ラファー・シティウィ(チュニジア、スカイダイヴ ドバイ プロサイクリング) 6時間45分36秒
2 フランシスコ・マンセボ(スペイン、スカイダイヴ ドバイ プロサイクリング) +19秒
3 アダム・フェラン(オーストラリア、ドラパック プロフェッショナル) +23秒
4 ルカ・ピベルニク(スロベニア、ランプレ・メリダ) +26秒
5 ダミアン・モニエ(フランス、ブリヂストンアンカー サイクリングチーム) +32秒
8 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +33秒
7 トマ・ルバ(フランス、ブリヂストンアンカー サイクリングチーム) +35秒
8 ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリーズ ペトロケミカル チーム) +36秒
9 アミール・ザルガリ (イラン、ピシュガマン ジャイアント チーム) +38秒
10 イリヤ・ゴロドニチェフ(ロシア、RTSサンティック レーシングチーム)

ポイント賞
1 ラファー・シティウィ(チュニジア、スカイダイヴ ドバイ プロサイクリング) 27pts
2 ニコラス・マリーニ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 25pts
3 フランシスコ・マンセボ(スペイン、スカイダイヴ ドバイ プロサイクリング) 25pts

山岳賞
1 マッティア・ポッツォ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 13pts
2 ティモシー・ロエ(オーストラリア、ドラパックプロフェッショナル) 10pts
3 マリオ・コスタ(ポルトガル、ランプレ・メリダ) 9pts

新人賞
1 アダム・フェラン(オーストラリア、ドラパック プロフェッショナル) 6時間45分36秒
2 ルカ・ピベルニク(スロベニア、ランプレ・メリダ) +3秒
3 アントニオ・ニバリ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +20秒

チーム総合
1 スカイダイヴ ドバイ プロサイクリングチーム 20時間18分32秒
2 ブリヂストンアンカー サイクリングチーム +29秒
3 NIPPO・ヴィーニファンティーニ +34秒

この記事のコメント

利用規約順守の上ご投稿ください。

関連記事

この記事のタグ

TOJ2015・レース詳報 ツアー・オブ・ジャパン2015

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

e-BIKE最新特集

スペシャル

自転車協会バナー

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載