国内の強豪が勢ぞろい、海外からも参戦小野寺健が独走で優勝 「やわたはま国際MTBレース」2位は平野星矢、3位は武井享介

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 マウンテンバイクの国内シリーズ戦「クップ ドュ ジャポン」(CJ)のXCO(クロスカントリー)第4戦となる「やわたはま国際MTBレース」が5月17日、愛媛県八幡浜市の八幡浜市民スポーツパークで開催され、男子エリートは小野寺健(ミヤタ・メリダ)が独走で今季初優勝を飾った。 (レポート 中尾亮弘)

独走状態で会心の走りをみせた小野寺健(ミヤタ・メリダ)独走状態で会心の走りをみせた小野寺健(ミヤタ・メリダ)

MTBレースの“聖地”で開催 記念切手も発売

八幡浜市制施行10周年を記念した記念切手。愛媛県内または四国の主要郵便局や、郵便局のネット通販で購入できる八幡浜市制施行10周年を記念した記念切手。愛媛県内または四国の主要郵便局や、郵便局のネット通販で購入できる

 これまで五輪選考会といった重要なレースが開かれるなど、14年もの間クロスカントリーレースの舞台となってきた八幡浜。市では常設コースの八幡浜市民スポーツパークをMTBレースの“聖地”と位置付け、レース開催の折には市民祭りも開催するなど盛り上げを図っており、多くの地元客が訪れる。今年は市制施行10周年を記念して記念切手も発売された。

 今シーズンはCJシリーズの創設を機に、八幡浜のレースもUCI(国際自転車競技連合)のクラス2となる国際大会(CJ-U)へと格上げされた。クラスが上がることによって、獲得できるUCIポイントも増えたため、海外から2人の選手が来日して参戦。また男女の全日本選手権チャンピオンである武井享介(フォルツァ・ヨネックス)と與那嶺恵理(サクソバンクFX証券)も出場した。

 コースは2つの山を回るレイアウト。「ゴジラの背」と呼ばれる、木の根が続きテクニックを試される区間や、簡易舗装の荒れた上り坂などが勝負どころだ。前日の雨でコースは所々スリッピーとなり、当日はレースが進むにつれて乾いていく難しいコンディションの中、男子エリートは5670mのコースを5周回、28kmで争われた。

会場となった八幡浜市民スポーツパーク会場となった八幡浜市民スポーツパーク
おばあちゃんの手絞りオレンジジュースをいただくおばあちゃんの手絞りオレンジジュースをいただく
皮まで自動にむけるジュース製造機をPRする愛媛県八幡浜市「みかん課」のみなさん皮まで自動にむけるジュース製造機をPRする愛媛県八幡浜市「みかん課」のみなさん

27.5インチで会心の走りをみせた小野寺

男子スタート、トップを取るのは沢田時(ゼッケン19、ブリヂストンアンカー)男子スタート、トップを取るのは沢田時(ゼッケン19、ブリヂストンアンカー)

 スタートでは、ホールショットを取りにいく沢田時(ブリヂストンアンカー)らトップライダーの速さに、観客から歓声が上がった。1周目をトップに戻ってきたのは小野寺、その後ろにはシリーズ前戦「びわこ高島ステージ」を制した平野星矢(ブリヂストンアンカー)と武井が続く。

 4番手につけた昨年のJシリーズチャンピオン斉藤亮(ブリヂストンアンカー)は、ペースが上がらず苦しい表情を見せる。5番手にはニノ・サーバン(スペシャライスド フィリピン/ロエンテゲン)が続いた。

 小野寺はトップを譲らないまま、堅実な走りで2位以下との差を広げ、独走のままフィニッシュラインで歓喜の拳をあげた。2位は平野、3位には武井が入った。

ペースが上げられなかった平野星矢(前、ブリヂストンアンカー)ペースが上げられなかった平野星矢(前、ブリヂストンアンカー)
全日本チャンプの武井享介(フォルツァ・ヨネックス)全日本チャンプの武井享介(フォルツァ・ヨネックス)

 「スタートからシングルトラックに一番に入る形になって、路面が濡れているので後ろが離れていくのがわかった。2周目、3周目と独走態勢になったので、集中力を切らさせないようにしました」とレースを振り返る小野寺。

 バイクは「今季初めて」というホイール径27.5インチをチョイスした。メリダはさまざまなラインナップからバイクを選択可能で、小野寺はアメリカ遠征では29erフルサスも使用していた。前回のレースでは29erリジッドを使用したが、うまく力を発揮できなかったという。

ゴールで拳を上げる小野寺健(ミヤタ・メリダ)ゴールで拳を上げる小野寺健(ミヤタ・メリダ)

 「27.5はここのコースに合う感じだった。新しいサスペンションは動きが良く、ストロークを完全ロックするなど(動きを)3段階に変化させることができるので、レース中は良く使っていました。ロックすればロードバイクのように走れます」という小野寺。バイクの選択が奏功し、会心の走りに結びついた。

 2位の平野は根っこセクションの処理に戸惑い、満足のいく走りができなかったようだ。地元愛媛県の門田基志(チームジャイアント)は6位。力を発揮できず落胆の表情を見せた。

地元の門田基志(チームジャイアント)は6位地元の門田基志(チームジャイアント)は6位
男子エリート表彰。(左から)2位の平野、優勝の小野寺、3位の武井男子エリート表彰。(左から)2位の平野、優勝の小野寺、3位の武井

女子レジェンド対決は小林可奈子に軍配

末政実緒(手前、スラム/ライテック)と小林可奈子(MTBクラブ安曇野)のマッチレースとなった女子エリート末政実緒(手前、スラム/ライテック)と小林可奈子(MTBクラブ安曇野)のマッチレースとなった女子エリート

 女子エリートは、與那嶺が変更されたスタート時間を間違える痛恨のミスで、大きく遅れた。レースは、スタートしてからトップを走る末政実緒(スラム/ライテック)に小林可奈子(MTBクラブ安曇野)が挑み、展開を読んで勝負をかけた小林が昨年に続き大会2連覇を果たした。

 1996年のアトランタ五輪代表という、日本MTB界のレジェンドの一人である小林と、ダウンヒル女子では2000年より全日本15連覇中の末政、ともに日本のMTBシーンを作った2選手がXCでデッドヒートを展開し、見応えのあるレースとなった。

全日本チャンプの與那嶺恵理(サクソバンクFX証券)全日本チャンプの與那嶺恵理(サクソバンクFX証券)
女子エリートのレースを制した小林可奈子(MTBクラブ安曇野)女子エリートのレースを制した小林可奈子(MTBクラブ安曇野)
女子エリート表彰女子エリート表彰
男子マスターズ表彰男子マスターズ表彰
男子ジュニアを制したのは平林安里(WeSTBERG/ProRide J)男子ジュニアを制したのは平林安里(WeSTBERG/ProRide J)

男子エリート
1位 小野寺健(ミヤタ・メリダ)1時間31分08秒28
2位 平野星矢(ブリヂストンアンカー)+29秒76
3位 武井享介(フォルツァ・ヨネックス)+2分10秒52
4位 斉藤亮(ブリヂストンアンカー)+2分44秒16
5位 ニノ・サーバン(スペシャライスド フィリピン/ロエンテゲン)+3分47秒89
6位 門田基志(チームジャイアント)+5分16秒36
7位 沢田時(ブリヂストンアンカー)+5分16秒36
8位 中原義貴(BHレーシングMTBチーム)+6分40秒71
9位 松尾純(ミヤタ・メリダ)+7分02秒05
10位 前田公平(BiORACER)+7分12秒38

女子エリート
1位 小林可奈子(MTBクラブ安曇野)1時間36分26秒
2位 末政実緒(スラム/ライテック)+1分16秒67
3位 與那嶺恵理(サクソバンクFX証券)+8分01秒10
4位 中島崚歩(maillot SY-Nak)+8分56秒91
5位 佐藤寿美(TEAM BG8 A)+11分27秒22

男子ジュニア
1位 平林安里(WeSTBERG/ProRide J)59分04秒33
2位 竹内 遼(WESTBERG/ProRide J)+13秒92
3位 山田将輝(リミテッド846/ライテック)+2分55秒75

男子マスター
1位 酒居良和(マウンテン☆ポテト)1時間5分40秒82
2位 山田敬士朗(Q-MAX)+1分01秒61
3位 植川英治(キヤノンCC)+1分49秒50

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