女子は畠山紗英が優勝男子エリートは地元・大阪の吉村樹希敢が制す 国内BMXシリーズ開幕戦・岸和田大会

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 BMXの国内シリーズ戦「JBMXFシリーズ」の第1戦が5月5日、大阪府岸和田市の岸和田競輪場に隣接するサイクルピア岸和田BMXコースで開催され、男子エリート決勝は地元大阪出身の吉村樹希敢が制した。 (レポート 中尾亮弘)

スタートヒルから選手は猛ダッシュでジャンプへと突っ走るスタートヒルから選手は猛ダッシュでジャンプへと突っ走る

ジャンプで体と体がぶつかるバトル

 岸和田大会の男子エリート決勝(エリート・ジュニア混走)は、ジュニアエリートとなった山口大地がスタートから飛び出し、ここに後から追いついた吉村樹希敢が並ぶ。ジャンプで体と体がぶつかるほどのバトルは、最終バームで吉村が山口に競り勝ち、地元の開幕戦を勝利で飾った。

 女子はエリートと15オーバーの選手によって行われ、3ヒート制のレースは畠山紗英が2勝して優勝となった。

最後に波乱の展開となった男子エリート最後に波乱の展開となった男子エリート
女子は畠山紗英の勝利。彼女のヘルメットカラーはレッドブルサポートの証女子は畠山紗英の勝利。彼女のヘルメットカラーはレッドブルサポートの証
男子エリート表彰男子エリート表彰
女子エリート表彰女子エリート表彰

 出場した選手のうち吉村と瀬古遥加は5月9、10日にオランダで行われたUCI SXワールドカップ第2戦パペンダルに参戦。けがの手術から復帰した長迫吉拓と、松下巽も出場した。結果は長迫が8分の1ファイナルで敗退、他の選手は予選敗退となった。

男子エリート・ジュニア結果
1位 吉村樹希敢
2位 阪本章史
3位 三瓶将廣
4位 古降陵介
5位 深川 匠
6位 野村敏且
7位 三瓶貴公
8位 山口大地

ガールズ15歳オーバー結果
1位 畠山紗英
2位 丹野夏波
3位 瀬古遥加
4位 永禮美瑠
5位 森内愛香

◇         ◇

世界の頂点目指す日本BMX界 育成も活発化

バームでのコーナーリングはとてつもない速さバームでのコーナーリングはとてつもない速さ

 自転車競技の中で、トラック、ロード、MTB-XCOとともにオリンピック種目に名を連ねるBMX。アメリカで1970年代初頭に誕生し、2008年の北京オリンピックから五輪の正式種目に加わった。ホイール径が20インチのバイクで、スタートヒルから最大8人の選手が並んで出走し、ドックファイトのようにレースを展開。バーム(バンクのついたコーナー)やジャンプを華麗にこなし、観客をエキサイトさせる。

 日本人から世界に通用する選手も現れた。長迫吉拓は2013年の世界選手権で決勝ヒートの8人まで勝ち進んだ。またアメリカでの活動を重ねてきた女子選手の飯端美樹や、年齢別世界選手権といった大会などで数多く優勝している15-16クラスの畠山紗英など、世界に挑む選手も増えてきている。

ジャンプでの空中戦も見どころの一つジャンプでの空中戦も見どころの一つ

 日本国内での選手育成も活発化しつつある。トップライダーの三瓶将廣が主宰する「Systematic BMX」は、遠征する選手団に帯同するコーチング業を行う。また岸和田のBMXコースの場合、北京オリンピックに出場した阪本章史が「阪本章史CUP」を開催して、若年層への普及に力を入れている。

 そしてBMXライダーの栗瀬裕太が開設したYBPは、世界のレースに挑むために必要不可欠な8mスタートヒルを備えたコースで、海外に行かなくてもトレーニングできるよう、クラウドファンディングによって資金を集めた。

 このように国内のBMX競技界では、選手主導の取り組みや、各地のBMXコースにおけるスクールなどによって、育成体制が強化されつつある。今大会の会場となった岸和田のBMXコースは、市の中心部にある好立地で、子供達が学校帰りに練習することもできる。しかし、こういった身近なBMXコースはまだまだ少ないのが実情だ。

コンパクトな岸和田のBMXコースコンパクトな岸和田のBMXコース
女子選手の参加者が多いのもBMXの特徴だ女子選手の参加者が多いのもBMXの特徴だ

年齢別に細分化 参加しやすいクラス分け

こどもの日なので全国からキッズライダーが多く集まった。参加者は全クラス合わせて170人こどもの日なので全国からキッズライダーが多く集まった。参加者は全クラス合わせて170人

 BMXレースには5歳から参加できる。アマチュアのチャレンジクラスの場合、16歳までは年齢別に細分化されており、子供でも参加しやすい。また20インチのBMXよりも扱いが楽な24インチのクルーザークラスもある。17歳以上はチャンピオンシップクラスを選択することができ、その場合、UCI規則に則って17~18歳のジュニアエリートと19歳以上のエリートクラスとなる。

 レースの進行は、クラスによって予選~決勝のトーナメント方式または3ヒート制となる。

 JBMXF(全日本BMX連盟)では従来のシリーズ戦6戦に加えて、今年から地方大会のJ2シリーズを新設。UCI公認大会となる国際大会も、広島県安芸高田市と静岡県伊豆市で開かれる。またランニングバイククラス、フリースタイルBMXクラス、MTBクラスといった様々なクラスを設けることで、参加者を増やすよう企画している。

関西BMX競技連盟の辻居克俊さん関西BMX競技連盟の辻居克俊さん

 今大会の主催でもある関西BMX競技連盟の辻居克俊さんは、「今年はJ2の地方大会を開催し、地方の人たちがレースに参加しやすいようにしている。今回のジャパンシリーズの上に、7月には全日本選手権大会があり、9月には広島・安芸高田で初めての国際大会を開く」と、BMXレースの充実ぶりをアピールする。

 「BMXは、5歳から60歳まで幅広い方が参加されている。女の子がもう少し増えてもいいと思っている。テニスでもそうだが、女の子も男の子も集まるようになってほしい。ランニングバイクからBMXへの移行が多くなり、JBMXFも(ランニングバイクのブランド)ストライダーと手を組んで一緒に大会を開催するようになった」と普及への取り組みを語る辻居さん。最後に、若者たちにこう呼びかけた。

 「現在中学生の選手なら、東京オリンピックが開催される2020年に向けて、頑張ればオリンピックに出られるかもしれません」

BMXは観戦者も多い。隣の岸和田競輪場では同日、学生トラックの大会も開催されたBMXは観戦者も多い。隣の岸和田競輪場では同日、学生トラックの大会も開催された

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