電動アシスト自転車の利用拡大 子育て世代の需要が伸びる

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 環境に優しく、運転者の負担も少ない乗り物として電動アシスト自転車の利用が広がっている。特に子育て世代での需要が拡大し、自動車やベビーカーから乗り換えるケースも増えているという。メーカー各社は親子で乗りやすい製品や走行しながら充電できる製品を出すなど、機能向上を図って需要取り込みに力を入れている。(産経新聞 竹岡伸晃)

ヤマハ発動機が発売した子育て世代向けの電動アシスト自転車「PAS キッスミニ」ヤマハ発動機が発売した子育て世代向けの電動アシスト自転車「PAS キッスミニ」

子供を乗せてもふらつかなくなった

 東京都杉並区の女性会社員(38)は約2年前、電動アシスト自転車を購入した。それまではアシスト機能のない自転車に子供を乗せて買い物などに行っていたが、子供が成長するにつれて体重が増え、上り坂などの運転がきつくなった。

 電動アシスト自転車を使い始めてからは走行が楽になり、ふらつくこともなくなった。「自転車で遠出する機会が増え、行動範囲も広がった」と笑顔で話す。

 走行時にモーターでペダルをこぐ力を補助する電動アシスト自転車。こぎ始めや上り坂の走行などが楽になるため、筋力が衰えた中高年層を中心に利用されてきた。ただ、平成21年に幼児2人を乗せて運転できる「3人乗り」が解禁されたことやエコ意識の広がりで、「子供を持つ母親などが買い物や幼稚園の送迎など日常の移動手段として利用するケースが増えている」(業界関係者)。

充電回数が減少

 こうした需要動向を背景に、ヤマハ発動機(静岡県磐田市)は5月以降、電動アシスト自転車「PAS(パス)」の子育て世代向けモデル「PAS キッスミニ」(13万7千円)と「PAS バビー」(11万9千円)を相次いで発売した。

 キッスミニは車体の前後に幼児を1人ずつ、バビーは車体後部に幼児を1人乗せることができる。

 同社の子育て世代向けモデルでは最も小径となる直径20インチのタイヤを採用し、車体を構成するフレームの太さや形状なども工夫。事業責任者の森本実SPV事業部長は「車体の重心を低くし、走行時の安定性を高めた。幼児の乗せ降ろしのしやすさにもこだわった」と説明する。

 標準モードで走行した場合、約4.5時間の充電でキッスミニは37キロ、バビーは38キロまでアシスト機能が働く。

“超”こだわりのチタンフレームを採用したパナソニック「チタンフラットロードEB」“超”こだわりのチタンフレームを採用したパナソニック「チタンフラットロードEB」

 一方、電動アシスト機能による「長距離走行」を売りにするのは、パナソニックサイクルテック(大阪府柏原市)だ。走行しながら発電・充電する「回生充電機能」を搭載した製品を昨年12月に発売した。

 減速などのため左右のブレーキレバーを握った際や下り坂・平地の走行中、駆動用モーターが発電機に切り替わって発電、リチウムイオン電池に充電する。

 専用充電器も併せて使う必要はあるが、電池の容量により最大80~160キロの走行までアシスト機能が働く。

 同社担当者は「家族で遠くのスーパーや公園に行く際などに便利。充電回数が少なく、電気代の節約にもつながる」とアピール。現在、通勤・通学向けや街乗り用など7種類(12万9千~16万5千円)を販売しており、「今後さらに種類の拡充を図っていく」(同社)方針だ。

 【取材メモ】貸し出しや補助も
 自転車協会(東京都港区)のまとめでは、平成23年の電動アシスト自転車の国内出荷台数は前年比12.5%増の42万9569台。利用者層の拡大に加え、東日本大震災後、自転車が見直されたことも追い風となった。一般の自転車と比べて価格が高いのが難点となっているが、子育て世代や高齢者を支援する目的で、自治体が購入して住民に貸し出したり、購入費用の一部を補助したりする動きも広がっている。

MSN産経ニュースより)

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