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ジロ・デ・イタリア2015 第2ステージヴィヴィアーニがスプリントで悲願のステージ優勝 マリアローザはマシューズが獲得

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 ジロ・デ・イタリアは5月10日、第2ステージが行われ、集団スプリントによるゴール勝負をエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チーム スカイ)が制してジロのステージ初優勝を挙げた。個人総合首位のマリアローザは、前日のチームタイムトライアルで優勝したオリカ・グリーンエッジの選手たちが同タイムで並ぶ中、この日チーム内最上位となったマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)へと渡った。

ジロで初めて区間優勝を飾ったエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チーム スカイ)ジロで初めて区間優勝を飾ったエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チーム スカイ)

 リグリア海沿岸を走る大会序盤。第2ステージは、アルベンガからジェノヴァまでの177kmで争われた。前半に丘越えが設定され、その後はしばし海岸のルート。2度の中間スプリントを経て、124km地点に今大会最初の山岳ポイント(4級)が登場する。終盤にかけては平坦となり、ジェノヴァ市内の周回コースでゴールを迎える。天候に恵まれ、風も穏やかな中でスタートを切った。

 その直後、2km地点で形成された5人の逃げ集団がレースを先導。メンバーは、マルコ・フラッポルティ(イタリア、アンドローニジョカットリ)、ウーカシュ・オフシャン(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコヴィツェ)、ジャコモ・ベルラート(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)、エウゲルト・ズパ(アルバニア、サウスイースト)、ベアトヤン・リンデマン(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ)。65km地点でこの日最大の9分12秒のリードを築いた。以降、メーン集団が少しずつその差を縮めていったが、レースを大きく動かすような揺さぶりはないまま進行していった。

序盤に生まれたエスケープグループ序盤に生まれたエスケープグループ

 102km、112km地点に設けられた2カ所の中間スプリントポイントは、いずれもフラッポルティが1位通過。続く4級山岳ポイントでは、スプリント力の高いフラッポルティがメカトラブルで減速したのを見てベルラートがアタック。しかし、ズパとリンデマンがチェックに入り、最終的にリンデマンがトップ通過。今年のジロ最初の山岳賞ジャージ獲得を決めた。

 残り50kmを切り、レースのペースが上がり始めると、メーン集団内で次々に落車が発生した。エンリーコ・バルビン(イタリア、バルディアーニ・CSF)がコース脇の塀に衝突したほか、残り25kmを過ぎたところではハインリッヒ・ハウスラー(オーストラリア)らイアム サイクリング勢が複数巻き込まれるクラッシュが起きた。ジェノヴァ市街地の周回コースに入ってからも、ダイエルウベルネイ・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム)が単独落車。さらに残り12kmでは集団がいくつにも割れるほどの大きな落車トラブル。ハウスラーがまたしても巻き込まれたほか、総合優勝候補の1人であるドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル)が後方に取り残されてしまった。

チームカーからボトルを受け取る別府史之(トレック ファクトリーレーシング)チームカーからボトルを受け取る別府史之(トレック ファクトリーレーシング)

 1周10kmを約2周半するジェノヴァ市街地の周回コースは、コーナーが連続するほか、道幅が狭くなる箇所があるテクニカルな設定。前日のチームタイムトライアルで2位に入ったティンコフ・サクソが主導権を握り、メーン集団の先頭に立つ。最後まで逃げていたオフシャンが残り11kmで吸収されると、その後はアスタナ プロチームも前方でけん引し、集団内のポジション争いが激しさを増していく。

 残り3kmを切ると、今度はチーム スカイが先頭へ。ヴィヴィアーニでのスプリント勝利を狙う構えだ。立て続けに起こった落車の影響で、各チームともスプリントトレインが形成できず、有力スプリンターの中には単騎でポジション確保に努める選手も見られた。

マリアローザを着て走るサイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)マリアローザを着て走るサイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)

 そして迎えた最終局面。オリカ・グリーンエッジ、ランプレ・メリダらが前方の位置を確保し、スプリントタイミングを計る。後方から早めの仕掛けを試みたのはアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)だ。トレインが組めず難しいポジションからの加速となったが、一気に先頭へと上がる。一方、その脇からはモレノ・ホフラント(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ)も伸びてきた。しかし、この日一番のキレを見せたのはヴィヴィアーニだった。スピードに乗った選手を次々とマークしていきながら、残り100mを切ったところで勝負に出た。地元イタリアが誇る実力派スプリンターが、悲願のジロ初勝利を挙げた。

 26歳のヴィヴィアーニは、昨年まではキャノンデールで走り、自身のスプリントのほか、ペテル・サガン(スロバキア、現ティンコフ・サクソ)の発射台を務めた。トラック選手としても名高く、毎年イタリア代表として世界選手権で活躍。今年はマディソン(2人1組のポイントレース)で銀メダル、オムニアム(6種目の混成競技)で銅メダルを獲得している。ジロ参戦は今回が3度目。チーム スカイ移籍初年度で大きな結果を残した。

 ゴール後のインタビューでは、「移籍後は新たなモチベーションで戦ってきた。今大会の目標はリッチー・ポート(オーストラリア)の総合優勝だが、同時に自分のステージ優勝も狙っていた。ホフラントやグライペルをマークして走ったが、最後は自分に合ったタイミングでスプリントができた」と喜んだ。母の日のステージだったことから、「この勝利は母に捧げたい」とも。ポイント賞のマリアロッサも獲得し、第3ステージでは赤いジャージでスタートラインに並ぶ。

昨年に続き、マリアローザを着たマイケル・マシューズ(カナダ、オリカ・グリーンエッジ)昨年に続き、マリアローザを着たマイケル・マシューズ(カナダ、オリカ・グリーンエッジ)

 個人総合首位には、この日7位のマシューズが立つことに。前日のチームTTで勝利を挙げたオリカ・グリーンエッジは、サイモン・ゲランス(オーストラリア)がマリアローザを着用していたが、チーム内最上位となったマシューズへとジャージを譲った。マシューズは昨年も第2ステージから6日間マリアローザを着ていた。

 日本勢は、別府史之(トレック ファクトリーレーシング)がトップとタイム差なしの73位でゴールし、総合ではトップから3分20秒差の126位。終始エーススプリンターのジャコモ・ニッツォーロ(イタリア)のポジション確保に従事し、4級山岳で後方へと下がったエースを集団前方へと戻す好アシストを見せた。石橋学(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)は、4級山岳でメーン集団から脱落。終盤は単独での走りを強いられ、20分11秒遅れの195位でフィニッシュ。タイムアウトこそ免れたものの、大会2日目にして早くも厳しいレース展開を経験した。総合では21分23秒差の195位。

 続く第3ステージは、ラパッロからセストリ・レヴァンテまでの136km。今大会最初の中級山岳ステージとなる。中盤に標高1000m前後の山々を通過。最後のカテゴリー山岳(2級)のバルバジェラータからゴールまでは約44km。上りに強いスプリンターにとって、チャンスのステージとなりそうだ。

文 福光俊介・写真 砂田弓弦

第2ステージ結果
1 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チーム スカイ) 4時間13分18秒
2 モレノ・ホフラント(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ) +0秒
3 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)
4 ルカ・メズゲッツ(スロベニア、チーム ジャイアント・アルペシン)
5 アレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、サウスイースト)
6 ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック ファクトリーレーシング)
7 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
8 ダヴィデ・アッポッローニオ(イタリア、アンドローニジョカットリ)
9 ダニエーレ・コッリ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)
10 パオロ・ティラロンゴ(イタリア、アスタナ プロチーム)
73 別府史之(日本、トレック ファクトリーレーシング)
195 石橋学(日本、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +20分11秒

個人総合(マリアローザ)
1 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 4時間32分44秒
2 サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +0秒
3 サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
4 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ)
5 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、ティンコフ・サクソ) +7秒
6 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
7 マイケル・ロジャース(オーストラリア、ティンコフ・サクソ)
8 マヌエーレ・ボアーロ(イタリア、ティンコフ・サクソ)
9 イヴァン・ロヴニー(ロシア、ティンコフ・サクソ)
126 別府史之(日本、トレック ファクトリーレーシング) +3分20秒
195 石橋学(日本、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +21分23秒

ポイント賞(マリアロッサ)
1 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チーム スカイ) 53pts
2 マルコ・フラッポルティ(イタリア、アンドローニジョカットリ) 40pts
3 モレノ・ホフラント(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ) 35pts

山岳賞(マリアアッズーラ)
1 ベアトヤン・リンデマン(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ) 3pts
2 ウーカシュ・オフシャン(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコヴィツェ) 2pts
3 ジャコモ・ベルラート(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 1pts

新人賞(マリアビアンカ)
1 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 4時間32分44秒
2 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +0秒
3 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) +13秒

チーム総合
1 オリカ・グリーンエッジ 12時間59分20秒
2 ティンコフ・サクソ +7秒
3 アスタナ プロチーム +13秒

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