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総合エースはダミアーノ・クネゴ22歳の石橋学がジロ・デ・イタリア出場へ NIPPOが正式メンバーを発表

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 NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザは5月6日、ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)への正式出場メンバーを発表し、石橋学がメンバー入りした。石橋は、チームのエースとして総合上位やステージ優勝を狙うダミアーノ・クネゴ(イタリア)のアシストとして活躍が期待される。

チームタイムトライアルの練習走行を行う石橋学(先頭)チームタイムトライアルの練習走行を行う石橋学(先頭)

 今年のジロは5月9日、フランス国境に近いサンレモでのチームタイムトライアル(チームTT)で開幕し、その後はNIPPOの拠点があるラスペッツィアなどを通過しながら南下。2週目はアドレア海側を北上し、3週目にはイタリア北部で厳しい山岳ステージが連続する。5月31日の最終日はミラノにゴール。23日間、計21ステージ、総走行距離3486kmで争われる。

石橋は信頼できるアシストへ成長

ジロ・デ・イタリアに初出場する石橋学ジロ・デ・イタリアに初出場する石橋学

 プロ1年目、弱冠22歳の石橋学が、ジロ・デ・イタリアのスタートラインに立つ。U23タイムトライアル全日本チャンピオンでもある石橋は、昨シーズンの実績から、今季は序盤からチーム内でクネゴと同じグループに入ってヨーロッパのトップレースを転戦。信頼できるアシスト選手として、レースを重ねるごとに成長してきた。上りの実力や身体能力のバランスの良さも評価され、順当にメンバー入りを果たした。クネゴの総合成績を左右する初日のチームTTでも 戦力として期待されている。

 石橋は1992年11月30日生まれ、青森県出身。鹿屋体育大学に在籍中の2013年から、チームNIPPOの「大学生サポート」を受け、ツール・ド・ランカウイ(UCIアジアツアー)などプロのレースに出場してきた。またU23日本ナショナルチームのメンバーとして、大学の長期休暇などを利用してヨーロッパやアジアで経験を積んだ。今年、大学を卒業するとともにNIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザとネオプロ契約を結び、プロデビューを果たした。

 石橋は「初めてのワールドツアーレースで、さらに3週間というとても長いレース。どのようなものか想像できない部分も多いが、1つのステージで無理するような走りではなく、次の日のスタートに確実に立つことを考えて走り、そのなかでチームに貢献できる走りをしていきたい」と抱負を語っている。

 戦後、グランツール(世界3大ステージレース)に日本人選手が出場するのは、市川雅敏さん、今中大介さん、野寺秀徳・現シマノレーシング監督、新城幸也(チーム ヨーロッパカー)、別府史之(トレック ファクトリーレーシング)、土井雪広(チームUKYO)に次いで石橋が6人目となる。

クネゴの活躍へチーム一丸

 NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザは、日本国内で活躍した日本鋪道レーシングチームを母体とし、今シーズンからUCI(国際自転車競技連合)にプロコンチネンタル登録(2番目のカテゴリー)をしているロードレースチーム。ジロ参戦でチームのリーダーとなるのは、2004年にジロ総合優勝を経験しているダミアーノ・クネゴだ。チームはクネゴの総合上位、ステージ優勝という目標を掲げ、一丸となってトップカテゴリーのUCIワールドチームに挑む。

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザのジロ・デ・イタリア出場メンバーNIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザのジロ・デ・イタリア出場メンバー

 クネゴの走りを支える中心メンバーは、経験豊富な4人の中堅ライダーたち。今季好調のダニエーレ・コッリは、スプリンターながらオールマイティに走ることができる。ピエールパオロ・デネグリはツアー・オブ・ジャパンでのステージ優勝を経験し、ヨーロッパでの実績も豊富。アレッサンドロ・マラグーティは平坦区間でアシストの要となる。そして登坂のアシストはアレッサンドロ・ビソルティ。彼らがチームの軸となり、グランツール初出場のチームを率いる。

 一方、チーム内で半数以上を占めるネオプロ(プロ1年目)の選手たち、石橋を含む4人も未体験のグランツールに挑戦する。ジャコーモ・ベルラートは登坂に強く、クネゴとの相性も良い。エドワード・グロスは昨年のUCIレースで5勝を挙げたスプリンター。リカルド・スタキオッティはオールラウンダーで、TTにも強い。

NIPPOのジロ・デ・イタリア出場メンバー

ダミアーノ・クネゴ(イタリア)
ジャコーモ・ベルラート(イタリア)
アレッサンドロ・ビソルティ(イタリア)
ダニエーレ・コッリ(イタリア)
ピエールパオロ・デネグリ(イタリア)
エドワード・グロス(ルーマニア)
石橋 学(日本)
アレッサンドロ・マラグーティ(イタリア)
リカルド・スタッキオッティ(イタリア)
監督:ステファノ・ジュリアーニ / 大門 宏 / マリオ・マンゾーニ

「石橋は一日でも長く任務全うを」 大門宏監督コメント

 クネゴを含めて6人まで選ぶのはそれほど迷いはなかったが、当初確実と思われていたメンバーが直前に体調を崩したり、負傷からの復調具合が懸念されていたメンバーがいたりと、9人全員が確定するまで(チーム内で)いろいろと物議を醸した。順当にメンバー入りの予定だった石橋も、4月下旬のジロ・デル・トレンティーノでは調子があまり良くなく、クラッシュし、そのときのケガも心配された。
何回もジロを走った選手にとっても、3週間好調を維持しながら走り続けることは難しい。今回出場するメンバーのほとんどにとって、3週間のステージレースは未体験の領域となる。今年の参加チームの中でもわれわれの布陣は“ジロの未経験者勢揃い”という観点では間違いなくナンバーワンだろう。
だから個々の力が云々ということより、クネゴを含む9人の歯車がガッチリとかみ合った時に、どのくらいのパワーが発揮できるか、ということが最も重要になる。選手同士の相性等も選考基準として重要な要因だった。たとえ10日間しか走れそうもない山岳が不得意な選手でも、最終日まで走り通せる地脚タイプの選手より、結果的にクネゴの成績に多大な貢献を果たせる、ということも十分あり得ることなので、自分を含めて3人の監督からは様々な意見が出た。
エースのクネゴは、前哨戦を見たかぎり、ジロを控えたコンディションとしては近年見られなかったほど、久し振りの絶好調と言っても良い仕上がりだと思う。正直、誰の目から見ても、アシスト陣に不安な点は多いが、そのことはクネゴ自身も、移籍を検討していた頃から心得ていることだ。
スタッフを含む布陣も、クネゴの成績のために一致団結し、最終日までいかなる犠牲も共有する覚悟で挑む。発足初年度にもかかわらず、ワイルドカードでわれわれのチームを選んだ大会主催者を落胆させないことも、大切なミッションの一つとなる。少なくとも半数以上の選手がミラノにゴールできることを祈りたい。
石橋については、アジアではツール・ド・ランカウイ(10日間)やツアー・オブ・チンハイレイク(2週間)を走っているものの、3月まで大学生であったことや、新城幸也や別府史之が初めてグランツールを走ったときと比べて、明らかにヨーロッパでのレース経験が少ないことは十分認識している。しかし、イタリア人を含む今年の若いメンバーの中では、将来性を期待されているメンバーの一人なので、世界ランキングを目指す日本人選手の将来を担う一人として注目していただきたい。
当たり前のことだが、石橋には21日間、下位の順位を気にすることなく、一日でも長くチームの一員として任務を全うするのが最大目標となる。個人的には、石橋のキャリアを考えるなら、彼の未体験ゾーンになる2週目までは、なんとか耐えて頑張ってもらいたいと期待している。僕自身も走った経験もなく、偉そうなことは決して言えないが、グランツールでは、クラッシュによるケガだけでなく、風邪、消化不良等が原因でリタイアする選手も多い。これまで以上に体調管理には十分気を付けて臨むことが大切だと、本人にも伝えた

◇         ◇

 ジロ・デ・イタリアは9日の開幕に先立ち、8日にチームプレゼンテーションが行われ、NIPPOも登壇する。またNIPPOは、ジロ・デ・イタリアと同時期の5月17~24日に開催されるツアー・オブ・ジャパン(TOJ)に別のメンバーで参戦する。TOJには日本人選手の山本元喜、黒枝士揮の出場も期待される。

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