デリアックがヴォクレールらと逃げる展開も欧州遠征中のキナンチーム フランスとスロベニアのUCIワンデーレースで調子を上げる

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 欧州遠征中のUCIコンチネンタルチーム「キナン サイクリングチーム」が、4月3日にフランスで開催された「ルート・アデリ(UCI1.1)」と、5日にスロベニアで行われた「グランプリ・アドリアモビル(UCI1.2)」に出場した。3月のツール・ド・ノルマンディーでは厳しい戦いとなったチームだが、徐々に調子を上げてきている。
 (レポート キナン サイクリングチーム)

4月5日の「グランプリ・アドリアモビル」で、石畳の上りをこなす伊丹健治4月5日の「グランプリ・アドリアモビル」で、石畳の上りをこなす伊丹健治

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デリアックが終盤にアタック ルート・アデリ

ノルマンディーに引き続き、フランスの名物MC、ダニエル・マンジャスさんがMC。ツール・ド・フランスでもおなじみの名調子で紹介されたノルマンディーに引き続き、フランスの名物MC、ダニエル・マンジャスさんがMC。ツール・ド・フランスでもおなじみの名調子で紹介された

 ルート・アデリは、天気予報のとおり雨の中で幕を開けた。チーム紹介が1番目だったので、スタートまで時間がある。待機中は、準備してきたポストカードに群がるファンの人だかりに囲まれた。さすがフランス。だが、ファンの熱気が凄すぎて、正直、選手たちのストレスになってないかと心配になる。ビッグチームは、選手をファンから隔離できる大きなバスを用意している。

 レースは21.1kmの大周回を6周したあと、8.9kmの小周回を8回走る197.8kmで争われた。今回は同じレースにチーム ヨーロッパカーの新城幸也選手、チャンピオンシステムの小石祐馬、徳田鍛造、徳田優選手が出場。珍しく日本人が7人も出走した。

雨を避けスタートを待つ。右は徳田鍛造(チャンピオンシステム)雨を避けスタートを待つ。右は徳田鍛造(チャンピオンシステム)
雨のスタート地点。大周回、小周回を経て、ゴールも同じ場所雨のスタート地点。大周回、小周回を経て、ゴールも同じ場所

 レースはスタート後すぐに6人の逃げが決まり、フランストップクラスのチームで唯一、逃げに選手を乗せられなかったコフィディスが、スプリンターのナセル・ブアニ(フランス)のために集団をコントロールした。最大4分55秒まで広がったタイム差は、後半に向けて徐々に詰められていく。ときおり叩き付ける雨で選手は大変だったが、次第に雨は止んできた。

 終盤、いよいよ逃げグループがメーン集団に捕まった。次の局面、混沌とした落ち着かない集団から、ラスト周回の手前で逃げグループができ、ロイック・デリアックがトマ・ヴォクレール(フランス、チームヨーロッパカー)とアルチュール・ヴィショ(フランス、エフデジ)と逃げているとアナウンスが入った。

どんよりとした雲に覆われた空模様どんよりとした雲に覆われた空模様

 最終周回に入るゴール地点通過時は、逃げメンバーが少し増えて6人に。後ろは25秒差で、逃げ切れるかと期待したが、そう甘くはない。その後、逃げ集団が12人に膨れ上がったことで、ローテーションが上手くまわらなくなり、アタックしたヴォクレールが独走を開始したが、これも吸収。最後は集団スプリントとなり、ロマン・フェィユー(フランス、ブルターニュ・セシェ)が優勝した。2位はブアニで、デリアックは33位だった。

 ノルマンディーより1つ上の1クラスで、集団にはグランツールを走るビッグチームが含まれるなか、新城幸也選手をはじめ他チーム所属の日本人選手が出場していたことで、キナンの選手たちには実力を知る良い指標になったはずだ。デリアックが最終局面で前方の集団に加わり、他の選手たちもノルマンディーよりも良い感触をつかんだことで、チーム全体のコンディションが上向いている事が確認できた。

チームの連携も形成 グランプリ・アドリアモビル

 ルート・アデリが終わってすぐに移動し、2日後にスロベニアTTチャンピオンのグレゴー・ガズボダの地元で、グランプリ・アドリアモビルに出場した。距離は168.3km。

 レースはスタートからアタックが続いた。一時、水野恭兵が逃げに加わったものの吸収。決定的な逃げが決まったのは100km地点で、2人がアタックに成功して最大3分20秒まで差を広げた。

アドリアモビルでのチーム紹介アドリアモビルでのチーム紹介
ノルマンディーで落車リタイアした伊丹健治だが、怪我はもう大丈夫そうノルマンディーで落車リタイアした伊丹健治だが、怪我はもう大丈夫そう
地元のグレゴー・ガズボダはスタート前に友人と談笑地元のグレゴー・ガズボダはスタート前に友人と談笑
逃げに乗るなど積極的な動きをみせた水野恭兵(右)逃げに乗るなど積極的な動きをみせた水野恭兵(右)

 後方のメーン集団は、ホストチームのアドリアモビルがコントロールする。ジワジワと差を詰め、25秒差になったところで集団が活性化。一気に差が縮まり、ラスト10kmを切って集団は一つになって、市街地の小周回に入った。最後は集団ゴールスプリントとなり、アドリアモビルのマルコ・クンプ(スロベニア)が優勝した。

 キナンもスプリントを試みたが、ゴール前の入り組んだタイトなコースが危険と判断してスプリントを断念。野中竜馬、水野、デリアック、伊丹健治、ジャイ・クロフォードが集団でゴールした。地元でモチベーションも高かったガズボダは、残念ながらメカトラブルによりリタイア。本当に悔しそうだった。

ゴール地点は石畳の上りだゴール地点は石畳の上りだ
ホストチームのアドリアモビルが、スプリントに向けて集団をコントロールするホストチームのアドリアモビルが、スプリントに向けて集団をコントロールする

 この大会にはスロベニアの国内チームや、イタリアのチームが多く参加していて、フランスとは違うレース展開となった。キナンとしては、これまでうまくいかなかったチーム単位の動きを実践できるなど、集団内で各選手に余裕が見られた。ヨーロッパ遠征の最終レースとなる、4月15〜19日の「ツール・ド・ロワール・エ・シェール(フランス、UCI2.2)」に向けて、良い状態になってきている。

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