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栗村修の“輪”生相談<46>35歳男性「エンデューロレースで毎回脚が攣ってしまいます」

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自転車歴は5年で、4年ほど前よりエンデューロレースに年間数レースの頻度で参加しております。主に2時間エンデューロのソロに参加しておりまして、レベルとしてはトップ集団からは途中で千切れ、第2第3集団内でゴール、順位は真ん中よりは上といった感じです。

 もう少し上を目指したい気持ちがあるんですが、毎回序盤のトップ集団のハイペースと終盤で太腿とふくらはぎを攣ってしまうんです。ドリンクを飲むなどしてはいるのですが、もし脚を攣らない良い方法があったらご教授頂きたいです。よろしくお願いします。

 別件でもう一つ相談があります。自分はお酒が大好きです。ツールの最終ステージで選手たちがシャンパンで乾杯したりしていますが、プロ選手でもお酒をよく飲む人はいるのでしょうか? やはりシーズン中は禁酒したりするんでしょうか?

(35歳男性)

 ロードレース中に脚が攣る原因には、大きく分けて2種類あると思います。

 まずは、よく知られているように、ミネラルバランスが崩れること、ビタミンEの欠乏によって起こりますね。脱水によって必要なミネラルが不足してしまう場合です。これを防ぐためには、やはりよく言われているようにこまめにドリンクで失われた水分と一緒に、ミネラルなどを補給する必要があるでしょう。

 が、印象としては、ドリンク不足だけではない気がします。工夫もされているようですし、レース時間も2時間と比較的短いですからね。となると、単純にオーバーワーク、つまり、質問者さんのフィジカルに対して、強度が高すぎて体が悲鳴を上げているという感じを受けます。要は、限界に来ていると。

エンデューロは序盤のハイペースでまずふるい落としが行われる。出場人数が多ければスタート位置も重要だエンデューロは序盤のハイペースでまずふるい落としが行われる。出場人数が多ければスタート位置も重要だ

 もし、レース以外ののんびりサイクリングでも脚が攣るようならば、冒頭で触れたように補給に問題があるんでしょう。でも、たぶん違いますよね。

 この場合はなかなか対策が難しいです。すぐにフィジカルのレベルを上げるわけにもいきません。一言で言えば筋肉への負担が主な原因ですから、クリートやサドルの位置を色々動かしてみて、もっとも負担が少ないポジションを探すしかないのではないでしょうか。

 ただ、明確な正解というのはありません。高ケイデンスがいい、いや低ケイデンスがいいなどたくさんの意見がありますが、一概にどれを勧めるとも言えません。そもそも、「攣りやすい体質」の人もいますし…。工夫を重ねるしかないのかもしれません。

 補給やポジション以外に、走り方で筋肉への負担を減らす必要もありそうですね。コーナーの立ち上がりのダッシュやインターバルをできるだけ防いで、エコ走行を心がけるんです。また、カラダの1カ所に均一の負荷がかかり過ぎないように、ダンシングを取り入れたり、サドル上のお尻の前後位置を少しズラしてみたり、意識的にケイデンスを変えてみたりするのもいいかもしれません。もっとも、言うは易しという感もありますが…。

人間ですもの、時には心の栄養補給も大切人間ですもの、時には心の栄養補給も大切

 お酒ですが、実はお酒好きの選手はたくさんいるんです。もちろん、選手としての体作りを考えたら飲まない方がいいのですが、「心」というパーツを持つ人間は複雑でややこしいエンジンです。たまにはアルコールを注入したほうがいい選手もいるのです。

 ちなみに僕は、それほどではないです。みんなでワイワイ飲むのは嫌いじゃないですが、ひとりで飲むことはないですね。この辺りも、個人差が大きいんですよ。

(編集 佐藤喬・写真 米山一輝)

回答者 栗村修(くりむら おさむ)

 一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役、ツアー・オブ・ジャパン 大会副ディレクター、スポーツ専門TV局 J SPORTS サイクルロードレース解説者。選手時代はポーランドのチームと契約するなど国内外で活躍。引退後はTV解説者として、ユニークな語り口でサイクルロードレースの魅力を多くの人に伝え続けている。著書に『栗村修のかなり本気のロードバイクトレーニング』『栗村修の100倍楽しむ! サイクルロードレース観戦術』(いずれも洋泉社)など。

※栗村さんにあなたの自転車に関する悩みを相談してみませんか?
ml.sd-cyclist-info@sankei.co.jpまでお寄せください。

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