3選手によるゴール争いを制す「ツアー・オブ・タイランド」第1ステージで内間康平が優勝 リーダージャージを獲得

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 4月1日に開幕したUCIアジアツアー「ツアー・オブ・タイランド(UCI2.2)」の第1ステージで、内間康平(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)が3選手による逃げ切りの展開からステージ優勝を果たした。内間は総合成績で首位に立ち、イエロージャージを獲得した。 (文 田中苑子・写真 Peloton Images Asia

大きくガッツポーズする内間康平(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)大きくガッツポーズする内間康平(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)

アジア選の開催地をスタート 日本から4チームが参戦

 ツアー・オブ・タイランドは、タイ王国で毎年開催されているステージレースで、今年は2月にアジア選手権が開催されたタイの地方都市ナコーンラーチャシーマからスタート。タイ北東部のウドンターニでゴールを迎える全6ステージ、総走行距離1000kmを越えるコース設定となっている。昨年は中島康晴(愛三工業レーシング)が総合優勝しているが、そのときのコースとはすべて異なり、今年は全ステージが平坦基調のコースで構成されている。

 出場するのはアジアのコンチネンタルチームや、ナショナルチームを中心にした24チーム。日本からは愛三工業レーシング、ブリヂストンアンカー サイクリングチーム、マトリックスパワータグ、シマノレーシングが参戦している。

沿道にはたくさんの子どもたちの姿があった沿道にはたくさんの子どもたちの姿があった

逃げて決めるレース 激しい主導権争い

クルマの影でレーススタートを待つ内間康平(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)。誰よりも暑さに強いことがアドバンテージだと話すクルマの影でレーススタートを待つ内間康平(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)。誰よりも暑さに強いことがアドバンテージだと話す

 4月1日に開催された第1ステージは、ナコーンラーチャシーマから北上し、ブリラムまでの177kmで開催された。35℃を超す酷暑に見舞われ、また所々に未舗装路や荒れた舗装があり、落車やパンクも多く見られた。

 レース前から「平坦だけど、逃げは必ず決まる」とブリヂストンアンカーの水谷監督は予想していた。ヨーロッパのトップレースでは、平坦ステージはゴールスプリントの展開になることが多い。しかしアジアツアーの場合、強力なスプリンターチームがいないため、有力な逃げが決まるとそれを吸収するのは難しくなる。

 つまり、どのチームも逃げの展開に持ち込むべく、第1ステージは激しいアタックの掛け合いからスタートした。追い風の影響もあり、かなりのハイペースで進んでいき、レースの中盤になるとようやく内間康平を含む逃げが決まった。

アジア選手権のときと同じ、ナコーンラーチャシーマの市街地のスタートラインアジア選手権のときと同じ、ナコーンラーチャシーマの市街地のスタートライン
先頭集団で走る内間先頭集団で走る内間

 内間は「最初は18人くらいでしたが、そのあと追いついてきた選手がいて、大きな集団になった。いくつかのチームは複数名の選手がいたので、(チームメートのいない自分は)このままでは絶対に不利になると思い、そこからまたアタックをかけた。集団に捕まったが、先頭集団の人数を減らすことができた」と自らレースを動かした。そして複数名いるチームが積極的に先頭交代を行い、その動きを利用して、内間はしっかりと脚を貯めていた。

アタックを仕掛ける内間康平(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)アタックを仕掛ける内間康平(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)

冷静に獲ったゴール

内間康平(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)と中島康晴(愛三工業レーシング)を含む先頭集団内間康平(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)と中島康晴(愛三工業レーシング)を含む先頭集団

 メーン集団は、たび重なるアタックや暑さの影響から、いくつもの小集団となり、また多くの有力チームが先頭集団に選手を送り込んでいるためタイム差は縮まらず、逃げ切りが濃厚となった。

 そしてゴールまで10kmを切ると、先頭集団のなかから勝利をめざしてアタックが頻繁にかかり始めた。内間は、マークしていたカザフスタン人選手の動きに同調してアタック。最終的には内間を含む3選手が先行し、ゴールラインに向かう。

 スプリントになるのかと思われたが、大きな動きはなく、内間が静かに先頭でゴールラインを越えた。内間が言うには、ゴールラインの位置を他の選手たちは勘違いしていたようだ。これはアジアツアー特有の事情も影響したようで、残りの距離を示す看板が小さく、ゴールラインに設けられたゲートは“ラスト1km”のゲートと誤認しかねない形状だった。

先頭でゴールラインを越える内間康平(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)先頭でゴールラインを越える内間康平(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)
今季初勝利を挙げた内間今季初勝利を挙げた内間
表彰式のシャンパンファイトに顔がほころぶ表彰式のシャンパンファイトに顔がほころぶ

アジア選の雪辱を果たした内間 総合優勝を狙う

 「なんともいえないスプリントだったが、自分はしっかりと表示を見ていたので、勝つことができた。今日は勝つべくして勝ったと思っている。頭を使って最後まで脚を貯めることができた」

 勝利を期待されていたアジア選手権では、リオ五輪の特別枠圏外となる3位に終わり、大きな悔しさを味わった内間だが、同じ街からスタートしたこの日、雪辱を晴らすべく堂々たる快走で、待ち望んでいた今季初勝利をつかんだ。ブリヂストンアンカーは第2ステージから、チーム一丸となって総合首位を守り抜く覚悟だ。

総合成績で首位に立った内間。イエロージャージを着る総合成績で首位に立った内間。イエロージャージを着る
多くのVIPが出席した表彰式多くのVIPが出席した表彰式


第1ステージ結果
1 内間康平(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム) 3時間47分53秒
2 キム・オクチョル(韓国、ソウルサイクリングチーム) +0秒
3 アレクサンドル・シュシェモイン(カザフスタン、ヴィノフォーエバー)
9 中島康晴(愛三工業レーシング) +44秒
19 井上和郎(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム) +3分08秒
50 アイラン・フェルナンデス(スペイン、マトリックスパワータグ) +6分20秒
56 木村圭佑(シマノレーシング)
62 トマ・ルバ(フランス、ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)
65 ホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ)
67 早川朋宏(愛三工業レーシング)
71 椿大志(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)
78 ダミアン・モニエ(フランス、ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)
79 綾部勇成(愛三工業レーシング)
81 伊藤雅和(愛三工業レーシング)
87 入部正太朗(シマノレーシング)
88 吉田隼人(マトリックスパワータグ)
89 秋丸湧哉(シマノレーシング)
99 横山航太(シマノレーシング) +14分10秒
106 平塚吉光(愛三工業レーシング)
109 ベンジャミン・プラデス(スペイン、マトリックスパワータグ)
DNF ダレン・ロー(シンガポール、シマノレーシング)

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