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はらぺこサイクルキッチン<34>表彰台のトップスリーに立った20代のMTBライダーたち 食事について教えて!

by 池田清子 / Sayako IKEDA
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国内の若手MTB選手は普段何を食べているのでしょうか? 写真右は、ある時のレース会場で昼食にパスタを食べている前田広平選手国内の若手MTB選手は普段何を食べているのでしょうか? 写真右は、ある時のレース会場で昼食にパスタを食べている前田広平選手

 晴天に恵まれた3月22日、伊豆市修善寺にある日本サイクルスポーツセンターでマウンテンバイクレース「CSC Classic 2015」が開催されました。夫である池田祐樹(トピーク・エルゴンレーシングチームUSA)は今シーズンの開幕戦として2レースに参戦し、シングルスピードで臨んだ2.5時間耐久ではギアード・ソロ・チーム・ペア全部門を制して総合優勝という結果となりました。一方、XCエリートで表彰台に立った選手は、全員が20代。普段、食とどう向き合っているのか興味が湧いてきました。「今の若い世代は一体どんな感じ? 何を気にして、気にしていないの?」…と質問攻めにしてきました。

野菜を積極的に 乳製品はほぼゼロ

 まずは、大差をつけて優勝を飾った小野寺健選手(29歳、ミヤタ・メリダ バイキングチーム)にインタビュー。

「CSC Classic 2015」XCエリートで後続に差をつけて優勝した小野寺健選手(ミヤタ・メリダ バイキングチーム)。レース後半は苦しそうだったがペースは落ちなかった「CSC Classic 2015」XCエリートで後続に差をつけて優勝した小野寺健選手(ミヤタ・メリダ バイキングチーム)。レース後半は苦しそうだったがペースは落ちなかった

 優勝おめでとうございます。前回はプラントベースダイエット(菜食中心の食事)を始めてから約2カ月半後に取材させてもらいましたが、最近の食生活はどんな感じでしょうか。
小野寺 ありがとうございます。最近の食事は、昨年の6月後半から始めたプラントベースの食事の規制はかなり緩めています。と言っても、以前に比べるとお肉は減り、タンパク質は植物性で摂るようになりました。野菜も積極的に摂っていますね。乳製品はほぼ摂っていないですね。牛乳の代わりに豆乳、といった感じでしょうか。ヨーグルトも以前に比べるとまったく食べていないですね。お肉より魚を食べる機会の方が多いです。
 レース前は何を食べることが多いですか? テンションが上がる好きな食べ物などはありますか?
小野寺 レース前はご飯かパスタですね。テンションが上がる大好物…バナナ? ウキッ! …いや、ないかも。

小野寺健選手(ミヤタ・メリダ バイキングチーム)と話をしている筆者・池田清子さん(写真提供 伊東秀洋)小野寺健選手(ミヤタ・メリダ バイキングチーム)と話をしている筆者・池田清子さん(写真提供 伊東秀洋)
「CSC Classic 2015」XCエリート男子、スタート直前の様子(写真提供 伊東秀洋)「CSC Classic 2015」XCエリート男子、スタート直前の様子(写真提供 伊東秀洋)

 普段の食事で奥様にリクエストしていることはありますか?
小野寺 妻にリクエストしている食事は、野菜多めでバランスの良い食事です。
 食事によって、身体は何か変わりましたか?
小野寺 はい。筋肉の質が変わってきたように思います。以前より、疲れてきても筋肉に変な張りが現れにくくなりました。回復が早くなったのかなと思います。前はもっと簡単に風邪を引いていたと思います。

 身体の反応をちゃんと観察されていますね。祐樹さんも、この一年全く風邪を引いていません。身体が資本の選手にとっては、かなり大きな収穫ですね。

レース後小野寺健選手(ミヤタ・メリダ バイキングチーム)は、すぐに始まった2.5時間耐久を観戦しながら出店のパニーニを頬張っていましたレース後小野寺健選手(ミヤタ・メリダ バイキングチーム)は、すぐに始まった2.5時間耐久を観戦しながら出店のパニーニを頬張っていました
ホテルバイキングで小野寺選手が選んだ品々。野菜を大盛りで取っていますね!ホテルバイキングで小野寺選手が選んだ品々。野菜を大盛りで取っていますね!

気にしすぎず、偏りなく

 続いて、準優勝の前田公平選手(BiORACER)にお聞きしました。現在20歳の大学生!

前田公平選手(BiORACER)は得意の爆発力を生かして準優勝した(写真提供 伊東秀洋)前田公平選手(BiORACER)は得意の爆発力を生かして準優勝した(写真提供 伊東秀洋)

 食事はどなたが作っていますか? 気を付けていることや、あえて気にしていないことを教えてください。
前田 食事は親に作ってもらっています。以前、あまり消化ができていない感じがして、一時的に食べる量が減りました。同時に体重も減りすぎてレース中に力が入らない状態になってしまったので、それ以降は食べるものに偏りがない範囲で好きに食べるようにしています。ただし、レース前に揚げ物など重たいもの避けています。
 食べたいものをリクエストすることはありますか?
前田 無性に「これが食べたい」、って思った時だけですね。
 レース前に食べるものについて、何か気を付けていることはありますか?
前田 レースの朝は特にこだわらず何でも食べます。でもパンの場合が多いです。レース時間に合わせて食べる感じなので、午前の遅い時間の時は普通に朝食をとり、レース1.5~2時間前にあんパンやおにぎりなど手軽に食べられるものをつまんでいます。スタートが午後ならスタートの2時間前にパスタを食べます。

 ご家族の心強いサポートが前田選手のパワーの源であり、そしてこの日の準優勝という結果につながっているのでしょうね。最後に、3位入賞の沢田時選手(21歳、ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)。 海外生活が長かった沢田選手ですが、食について気を付けていることや強くなるために食べているものはあるのでしょうか。

追う池田選手(左)と、逃げる沢田時選手(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)。沢田選手は3位でフィニッシュした(写真提供 伊東秀洋)追う池田選手(左)と、逃げる沢田時選手(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)。沢田選手は3位でフィニッシュした(写真提供 伊東秀洋)

沢田 僕は好き嫌いなく何でも食べられるのが強みなので、バランス良く色んなものを食べるようにしていますね。例えばお肉を食べた翌日は魚にするとか、パスタばっかりにならないようにするとか。ただ海外にいる時は一人暮らしで自炊していたので、どうしても昼はワンプレートで済むパスタを食べることが多かったです。パスタには鶏肉やトマトなどの野菜を入れて具沢山にして食べていました。日本に帰ってくると、白米のおいしさに感動しますね。
 お米は恋しくなりますよね。レースの日は、何を食べることが多いですか?
沢田 普段の練習日の朝はオートミールとパンを食べているので、レース時間が午前中であればできるだけ同じもの食べるようにしています。レースが午後からの場合は昼にパスタも食べますね。ただレース前は特に海外だと食べたいものが手に入らないことも多いので、あまり気にし過ぎないようにしています。それがストレスになってしまうので。
 パスタはどうやって準備するのですか。レストランかレトルトですか?
沢田 海外だとホテルに準備してもらうことが多かったですね。もしくは朝に作ってタッパーに入れて持っていきます。日本だとコンビニに行きますが、コンビニのパスタは好きじゃないので、その時はおにぎりとかパンを買います。
 最後に、レース後にこれを食べる!という様なご褒美的な好物があれば教えてください。
沢田 レースの帰りにサービスエリアに寄って食べたいものを買います。この前は「たけのこの里」をポリポリかじりながら帰りました。

 沢田選手の海外で自炊されていた時の写真を見ると、彩りもバランスもバッチリ。ボリューム満点でおいしそうですね。

沢田選手が海外で自炊していた時の、トマトリゾット。おいしそう!沢田選手が海外で自炊していた時の、トマトリゾット。おいしそう!
こちらも沢田選手が海外で自炊していた時の料理。パスタ、サラダ、スープと種類も豊富で色鮮やか。栄養のバランスも考えられているのが見て取れますこちらも沢田選手が海外で自炊していた時の料理。パスタ、サラダ、スープと種類も豊富で色鮮やか。栄養のバランスも考えられているのが見て取れます

 若い選手の食事情はいかがでしたか。何を気にする・気にしないというのもそれぞれで、まずは何と言っても「食べられる」ことが基本ですね。偶然にも全選手がレース前にパスタを食べるという回答が興味深かったです。沢田選手の海外ではパスタをホテルにお願しておくというのも参考になりますね。親切に答えてくださった選手のみなさん、ありがとうございました。

◇         ◇

「CSC Classic 2015」XCエリートで4位だった池田祐樹(トピーク・エルゴンレーシングチームUSA)。同日に開催された2.5時間耐久では総合優勝を果たしている(写真提供 伊東秀洋)「CSC Classic 2015」XCエリートで4位だった池田祐樹(トピーク・エルゴンレーシングチームUSA)。同日に開催された2.5時間耐久では総合優勝を果たしている(写真提供 伊東秀洋)

 さて祐樹さんはまもなく、地球の裏側、南米チリとアルゼンチンをまたぐ6日間、走行距離約700kmのステージレース「Alpac Attack」へと向かいます。レースのオーガナイザーが、あまりの自然の美しさに「選手達にも見せたい」と開催地に選んだパタゴニア地域が舞台。一体どんな世界が広がっているのでしょう、楽しみですね!

池田清子池田清子(いけだ・さやこ)

アスリートフード研究家。モデル事務所でのマネージャー経験を生かし2013年夏よりトピーク・エルゴンレーシングチームUSA所属ライダー、池田祐樹選手のマネージメントを開始、同秋結婚。平行して「アスリートフードマイスター」の資格を取得。アスリートのパフォーマンス向上や減量など、目的に合わせたメニューを日々研究している。ブログ「Sayako’s kitchen」にて情報配信中。

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