阪神大震災20年、被災地をつなぐ想い東日本大震災を忘れないために 淡路島で開かれた「3.11メモリアルシクロクロス」

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 東日本大震災の被害や教訓を忘れないようにと、地震から1年後の2012年3月11日に第1回大会が開かれた「3.11メモリアルシクロクロス」が、兵庫・淡路島の国営明石海峡公園で3月8日に開催された。大人も子供も楽しめるさまざまなレースが行われ、収益の一部は東北でシクロクロスレースを運営する「TOHOKU CX Project」へ支援のために送られる。その趣旨に賛同して第4回大会に集まった参加者たちは、レースを楽しみ、また来年の参加を誓った。 (レポート 中尾亮弘)

東日本大震災への思いを胸に走る「3.11メモリアルシクロクロス」。スプリントレースはクラス混成で行われ白熱した東日本大震災への思いを胸に走る「3.11メモリアルシクロクロス」。スプリントレースはクラス混成で行われ白熱した

ペダルを漕いで東北を応援

 第2回までは滋賀県で開催されていたが、昨年の第3回からは阪神・淡路大震災の震源地に近い淡路島で開催されるようになった。淡路島にあるバイクカフェ「チルコロ」の呼びかけがきっかけで、高台から海を望める国営明石海峡公園に会場が移転された。そして今年は、1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災から20年と言う節目にあたり、「関西と東北が大震災に見舞われた」という過去を再認識する大会となった。

4年目を迎えた「3.11メモリアルシクロクロス」4年目を迎えた「3.11メモリアルシクロクロス」
会場の国営明石海峡公園からは海を眺められる会場の国営明石海峡公園からは海を眺められる

 大会当日は晴れたものの、前日が雨だったためコースはマッドコンディションとなり、シクロクロスらしいレースが繰り広げられた。大人も子供も、ソロでも仲間同士でも参加できるレーススケジュールで、延べ287人がエントリーした。メーンの120分の耐久レースは、小学校高学年以上の参加者たちがソロ・チームに分かれ、それぞれの思いを胸に走り切った。15分のキッズ耐久レースでは、小学4年生以下の子供たちがショートコースで奮闘した。

 スプリントレースでは公式戦のクラスを反映し、選手ごとに時間差をつけて出走するハンディが設けられた。下のクラスの選手が、後から出走したカテゴリー1のレーサーから逃げ切るというレース展開に、会場は大いに盛り上がった。

コースは前日の雨でほどよい泥加減にコースは前日の雨でほどよい泥加減に
快走するキッズライダー快走するキッズライダー

 表彰者には福島産コシヒカリなど東北の特産品が渡され、抽選会でも東北や淡路島の特産品が参加者にプレゼントされた。淡路島の玉ねぎを使ったハンバーガーなどが並ぶ飲食ブースも賑わった。関西シクロクロスの出店としてお馴染みの「タベルナ エスキーナ」では、チャリティーとしてジャガバターが販売された。

表彰者には東北の特産品が渡された表彰者には東北の特産品が渡された
チャリティーのジャガバターは大好評チャリティーのジャガバターは大好評
抽選会では淡路島たまねぎなど特産品がプレゼントされた抽選会では淡路島たまねぎなど特産品がプレゼントされた

午後2時46分に黙祷

東日本大震災が発生した14時46分に、参加者らが黙祷を捧げた東日本大震災が発生した14時46分に、参加者らが黙祷を捧げた

 会場には淡路市の門康彦市長が訪れてあいさつに立ち、これからも自転車を通じて東北の人々を応援することを誓った。東日本大震災が発生した午後2時46分には、門市長も参加者やスタッフらとともに黙祷を捧げた。

 3.11メモリアルシクロクロスは、関西シクロクロスで選手として走る佐野光宏さんを中心とする有志が主催し、関西シクロクロス実行委員会と協力して運営している。大会を終えて、佐野さんは次のように振り返った。

 「阪神・淡路大震災から20年の節目となる今年、淡路島でこの大会を開けたことは、大変意義のあることだと思います。色んな人が色んな想いで、ペダルを漕いでいる。そんな気持ちが伝わってきた一日でした。みなさんの協力で、素晴らしい大会にすることができました」

会場のすぐ近くに明石海峡大橋がある会場のすぐ近くに明石海峡大橋がある
あいさつした門康彦淡路市長あいさつした門康彦淡路市長

「メモリアル」という大会名に込められた想い

 大会のエントリー料金は、開催費用を差し引いて、TOHOKU CX Projectへの寄付金に充てられる。「被災地はまだまだ復興の途中です。仮設住宅で暮らしておられる方もまだまだ多いのが現状です」と、佐野さんは支援の必要性を訴えた。

大会は発起人の佐野光宏さん(左)と、関西シクロクロスオーガナイザーの矢野淳さん(右)が運営する大会は発起人の佐野光宏さん(左)と、関西シクロクロスオーガナイザーの矢野淳さん(右)が運営する
カンクロークラス(未就学児)も懸命に走ったカンクロークラス(未就学児)も懸命に走った

 「大会名にある『メモリアル』という言葉と、有志で結成した主催団体『3.11を忘れない関西クロスの仲間たち』という名称は、未曾有の大災害を風化させないため、5年10年先もこの大会を継続していこうという想いから名付けられています」

 佐野さんは来年の開催に向け「また来年も、東日本大震災のことを考えながら、懸命にペダルを踏みましょう。多くの犠牲者の冥福と、被災地の一日も早い復興を祈ります」と参加者たちにメッセージを送った。

「また来年」と再会を誓った参加者たち「また来年」と再会を誓った参加者たち

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