アクセスや宿泊に課題「伊豆で東京五輪」に静岡県で期待と不安 自転車競技場「ベロドローム」が有力候補に

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 2020年東京五輪組織委員会の森喜朗会長が、自転車トラック種目の会場として静岡県伊豆市にある自転車競技場「伊豆ベロドローム」の活用を検討していると表明し、静岡県内関係者の期待がにわかに高まっている。多大な経済的効果が見込める一方、会場までのアクセスや宿泊施設の整備など「課題が多すぎる」と指摘する声も多い。組織委は4月にも会場計画をまとめる方針で、その判断に注目が集まっている。

東京五輪の自転車競技の会場として有力視されている「伊豆ベロドローム」(廣池慶一撮影)東京五輪の自転車競技の会場として有力視されている「伊豆ベロドローム」(廣池慶一撮影)

静岡県知事は「森さんを信頼」

川勝平太静岡県知事は昨年7月、自転車競技などの開催を県内誘致することを表明した =2014年7月、静岡県庁川勝平太静岡県知事は昨年7月、自転車競技などの開催を県内誘致することを表明した =2014年7月、静岡県庁

 伊豆ベロドロームは、「日本サイクルスポーツセンター」が所有するドーム形室内自転車競技場。国際大会が実施可能な1周250メートルの木製走路を備える国内唯一の施設で、来年1月には、アジアのトップアスリートが集まる「アジア自転車競技選手権大会」の開催が決まっている。

 東京五輪の当初の計画では、東京都江東区に仮設の施設を整備する予定だったが、建設コスト軽減のため、見直しの対象になった。昨年12月に国際オリンピック委員会(IOC)が他都市との分散開催を認めたことを受け、森会長は今月5日の会見で「伊豆を使うことがいいのではないか」と発言、伊豆ベロドロームが有力候補として浮上した。

 これに対して川勝平太静岡県知事は今月の定例会見で、「森さんを信頼し、(会場の決定が)どのような結果になろうとも、全体のバランスを考えた上での判断だと考える」と今後の判断を静観する考えを示した。ただ、「人間関係が大切だというのはある」とも述べ、以前から親交がある森会長との信頼関係が伊豆ベロドロームでの開催にプラスに働くことに期待を示した。

あまり知られていない自転車の“聖地”

富士山を望む山の中に立地する伊豆ベロドローム(小林廉撮影)富士山を望む山の中に立地する伊豆ベロドローム(小林廉撮影)

 しかし、静岡県での開催を不安視する声もある。県自転車競技連盟の松村正之理事長は「伊豆が自転車の“聖地”ということはあまり知られていない。県全体を盛り上げる仕掛けを今から始めないと間に合わない」と指摘。「五輪がきてくれたらうれしいが、責任重大で、もろ手を挙げて喜べない」と複雑な心境を語った。

 さらに、伊豆市によれば、最寄りの修善寺駅から伊豆ベロドロームに続く市道は道幅が狭く、小型バスしか通れない状況。また、市内は旅館が多い一方でビジネスホテルはほとんどなく、選手やスタッフの宿泊施設の確保など受け入れ態勢を検討する必要もある。

 伊豆市観光交流課の担当者は「伊豆を世界にPRできる何百年に1度のチャンス。ベロドロームが決まれば県全体で受け入れ準備をすると思うが、今は組織委員会の判断を待ちたい」と話していた。

産経ニュースより)

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