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栗村修の“輪”生相談<42>21歳男性「競技としてロードをやるのに、いきなり登録するのは上を見過ぎでしょうか」

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現在、大学に通う21歳です。ロードバイク歴は3年です。

 最初は大学に通学する際、20km走るんだったら、原付きよりも ロードバイクのほうが面白そうって感覚で購入しました。現在はラグビー部で活動しており、ロードバイクもトレーニングの一貫として乗っています。大学卒業後、もしくは在学中にでも競技としてのロードバイクをやりたいと思っています。

 21歳からロードレースを始めるのは少し遅いのでしょうか。また、いきなりJBCFやJCRCなどに登録するのは上を見過ぎでしょうか。何かコメントいただければ幸いです。

(21歳男性)

 東京五輪を控える日本の自転車界にとって、他の競技から転向してくる方々を受け入れるのは、とっても重要です。僕が実行委員として関わっているJrIDE PROJECTもそうですが、優秀な人材を自転車界に集めることが、喫緊の課題だからです。

 質問者さんが活動されてきたラグビーは、体つきを考えるとロードレースと対照的なようですが、ロードレースの特徴は華奢なクライマーからマッチョなスプリンターまで、色々な体型の選手が集まっている点にもあります。肉体改造をすれば、転向もありうるでしょう。BMX出身のロビー・マキュアンや、ボクシング出身のナセル・ブアニなど、意外なところから来た選手たちもいますからね。

 質問者さんがどのレベルを目指されているかはひとまずおくと、残る問題は、そしてこれが一番重要なことでもあるのですが、適性があるかどうかです。才能といってもいいでしょう。これは、残酷なことに、生まれ持ったものでかなりが決まってしまいます。たとえば、昨年Jプロツアーでピュアホワイトジャージを獲得した宇都宮ブリッツェンの堀孝明選手は、競技をはじめて1年で国内トップのツアーまで上り詰めました。

ピュアホワイトジャージを着て集団先頭を牽引する堀孝明(宇都宮ブリッツェン)ピュアホワイトジャージを着て集団先頭を牽引する堀孝明(宇都宮ブリッツェン)

 宇都宮出身の彼は、ジャパンカップの手伝いをしたことをきっかけにこの競技を知り、すぐに下部チームのブラウブリッツェンのトライアウトに合格。E3で勝って昇格し、E2でもあっというまに勝利して、E1で勝利。1年目の秋にはPクラスまで上っています。同世代では圧倒的に強い選手のひとりと言えるでしょう。つまり、適性があったんです。

 ただその堀選手も、あえてきつい言い方をすれば、アンダー23の最終年でようやくピュアホワイトに手が届いた選手、とも表現できます。日本代表になる選手、世界で戦える選手ならば、JCRCといわずに、JBCFに登録した1年目から勝ちまくるでしょう。

 21歳という質問者さんの年齢は、競技を本格的に始めるタイミングとしては、早くはないですが、遅いこともありません。新城幸也選手も、18歳で競技を始め、6年後にはツール・ド・フランスを完走しています。適性があれば、可能だという事です。

 だから、本気で選手を目指すならば中途半端なところからはじめずに、いきなりJBCFに登録してはどうでしょうか。その上で重要になるのは、良いチームや仲間にいかにして出会えるか、ということになります。良い環境にさえ身を置ければ、あとは適性があれば、どんどん勝ち上がるでしょう。質問者さんの才能如何では、海外で戦う日も来るかもしれません。

 期待しています。がんばってください!

(編集 佐藤喬・写真 米山一輝)

回答者 栗村修(くりむら おさむ)

 一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役、ツアー・オブ・ジャパン 大会副ディレクター、スポーツ専門TV局 J SPORTS サイクルロードレース解説者。選手時代はポーランドのチームと契約するなど国内外で活躍。引退後はTV解説者として、ユニークな語り口でサイクルロードレースの魅力を多くの人に伝え続けている。著書に『栗村修のかなり本気のロードバイクトレーニング』『栗村修の100倍楽しむ! サイクルロードレース観戦術』(いずれも洋泉社)など。

※栗村さんにあなたの自転車に関する悩みを相談してみませんか?
ml.sd-cyclist-info@sankei.co.jpまでお寄せください。

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