参加者とスタッフの安全を最優先「日本の蔵王ヒルクライム・エコ」2015年は中止に 火山活動の活発化を受け決断

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 宮城県と山形県にまたがる蔵王山を舞台に開かれる「日本の蔵王ヒルクライム・エコ」の2015年大会実行委員会は1月9日、蔵王山の火山活動が活発化していることを受け、5月に予定していた大会を中止すると発表した。参加者やスタッフの安全を最優先し、「休止せざるを得ない」と判断した。2016年以降については、安全確保の対策を設けたうえで開催を目指していくとしている。

雪壁が残る春の蔵王山を上る「日本の蔵王ヒルクライム・エコ」2015年大会の中止が発表された(2013年大会より)雪壁が残る春の蔵王山を上る「日本の蔵王ヒルクライム・エコ」2015年大会の中止が発表された(2013年大会より)

 蔵王山では昨年8月から火山活動が活発化し、10月にはゴール地点付近にある火口湖「御釜」の湖面で、平常時には見られない白濁を確認。気象庁や宮城・山形両県は、観光客や登山客に向けて「火口に近づく際には十分注意してください」と呼び掛けてきた。過去の火山活動期には突発的な火山ガスの噴出などが起こっており、噴火などの影響を懸念して大会の開催中止が決まった。

 昨年9月に木曽御嶽山が噴火して大きな人的被害が発生して以降、スポーツ活動等における火山災害への懸念が強まっており、実行委員会はさまざまなリスクを勘案して決断した。ヒルクライム大会をめぐっては、毎年4月に開催されている「ツール・ド・草津」も火山活動の活発化を受けて2015年大会を中止する。

 大会実行委員長の村上英人蔵王町長は、大会中止にあたって「町を挙げての一大イベントであり、年々参加者も増えていることから継続開催できないかと検討してきたが、現時点では競技者の皆様や運営スタッフの安全確保対策が最優先と考え、『2015の大会』を休止せざるを得ないとの結論に至った」などとするコメントを発表した。

 2016年以降については、有事の際の参加者・スタッフの避難誘導や安全確保について対策を整えたうえで開催を目指していくという。

走行距離18.7km、平均勾配7.1%のコースを上る参加者たち(2013年大会より)走行距離18.7km、平均勾配7.1%のコースを上る参加者たち(2013年大会より)

 日本の蔵王ヒルクライムは2010年に初開催され、2011年は東日本大震災で中止されたものの、翌年から連続開催されてきた。蔵王山を駆け上るコースで、距離18.7km、標高差1334m、平均勾配7.1%、最大勾配12%で行われるフルクラスと、距離6.5kmのビギナークラスが設けられている。フルクラスのコースは、スタート後しばらく新緑が広がり、後半には5~10mほど積もった雪壁の間を縫って上っていくのが特徴。2014年大会には両クラスで約1300人が参加した。

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